5月5日は「こどもの日」! この記事では、こどもの日を家族で楽しく過ごすためのアイデアを、働く親世代の目線で紹介します。自宅でできる遊び、無料で行ける外出先、食事の工夫、贈り物の選び方まで幅広く網羅。忙しい中でも、手軽に実践できるヒントを散りばめています。
「こどもの日」はどんな日? 意味と由来を解説
「こどもの日は、何のための祝日?」と子どもに聞かれたとき、自信を持って説明できる内容を整理しておきましょう。
こどもにどう伝える? こどもの日の成り立ちの話し方
こどもの日は、5月5日の「端午(たんご)の節句」に由来しています。この風習は古代中国から伝わった暦行事のひとつで、日本では江戸時代に、武家社会を中心に男子の健やかな成長を願う行事として広まりました。菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)を軒先に飾ったり、甲冑や刀、武者人形を飾ったりする文化もこの頃に根づいたとされています。
その後、戦後の1948年、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」として、国民の祝日に制定されました。こうした背景をふまえ、子どもには「今日は、みんなが君の成長を喜び、応援してくれる日なんだよ」と伝えると、より前向きな意味づけにつながるでしょう。

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知っておきたい! こどもの日に飾るものと意味
こどもの日には、鯉のぼりや兜、鎧、菖蒲などを飾る家庭が多く見られます。これらの飾りには、それぞれ古くからの習わしや願いが込められており、行事全体に深い意味をもたらしています。
鯉のぼりは、中国の故事「登竜門」に由来し、困難を乗り越えて立派に成長してほしいという願いが込められています。武者人形は、子どもが健やかに育ち、立身出世することを願うものでしたが、第二次世界大戦後は、武者人形に代わって兜や鎧飾りを中心に飾る家庭が増えました。菖蒲は、「尚武(しょうぶ)」という言葉と音が通じることから、武家で特に重んじられてきた植物です。
こうした背景を知ることで、こどもの日の飾りが単なる形式ではなく、親から子への思いやりや願いを込めた文化的な表現であることが、より自然に伝わるかもしれません。
家族で楽しむ「こどもの日」の過ごし方アイデア集
家族みんなで笑顔になれる、屋内外でできるこどもの日の過ごし方をご提案します。
おうち時間でできる! 室内遊びと工作アイデア
天候や家庭の事情で外出が難しいときでも、家の中で楽しく充実した時間を過ごす工夫はたくさんあります。身近な素材を使った工作やゲームは、年齢に応じたアレンジもしやすく、家族のふれあいを深めるきっかけにもなりますよ。
新聞紙で作るかぶとや、画用紙を切り貼りして作る鯉のぼり飾りは、特別な道具がなくても気軽に始められる活動のひとつです。完成した作品を部屋に飾れば、季節の行事を身近に感じられるでしょう。また、遊びの中で祝日の意味にふれる時間をつくることで、子どもの関心も自然と高まっていきます。

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無料で楽しめる! 近所のお出かけスポットの探し方
移動にかかる時間や費用を抑えつつ、ちょっとした非日常を味わいたいと考える人は多いでしょう。そんなときは、地域の施設が開催する「こどもの日」関連の催しを事前にチェックしておくのがおすすめです。
自治体や観光協会の公式サイトには、祝日にあわせた無料開放や特別イベントの情報が掲載されていることもあります。時間に余裕がない場合でも、近くで子どもが主体的に楽しめる場所を選ぶことで、家族みんなの満足度がぐっと高まるはずです。
SNSでも人気! 写真映えする記念日の演出方法
「こどもの日の思い出を写真に残したい!」と考える人は多いでしょう。背景に季節感のある小物を添えたり、鯉のぼりや風車をモチーフにした装飾を取り入れたりするだけで、特別な一枚に仕上がります。100円ショップのアイテムや家にあるもので手軽に準備できるのも嬉しいポイントです。
写真を通して子どもの成長を視覚的に記録していくことは、将来の家族の会話をより豊かにしてくれるかもしれませんね。
こどもの日におすすめの食事とメニュー
「今日は特別!」を感じられる、行事にぴったりの食事アイデアを紹介します。
こどもの日の伝統食「ちまき」や「柏餅」の意味とは?
こどもの日には、「ちまき」や「柏餅」を用意する家庭が多く見られます。これらの食べ物にはそれぞれ深い意味が込められており、行事の背景を知る手がかりにもなります。
5月5日の端午の節句に柏餅が用いられるようになったのは、柏の木が新しい葉が出るまで古い葉を落とさないことに由来しています。この性質になぞらえ、「跡継ぎが絶えず家が繁栄するように」と願う気持ちが込められたとされています。
一方、ちまきを食べる習慣は、中国の故事に由来します。楚の詩人・屈原(くつげん)が5月5日に汨羅(べきら)の川へ身を投げた際、彼を悼んだ人々が竹筒に米を詰めて川に投げたことが起源とされ、これが端午の節句の風習に結びついたといわれています。
こうした由来を知ることで、行事食が単なる習慣ではなく、家族の思いや願いが込められた大切な存在であることが、より実感できるかもしれません。

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子どもが喜ぶ! 簡単で華やかな行事メニュー
行事に合わせた料理を用意することは、特別な日を感じるためのひとつの方法です。中でも、子どもが喜ぶ工夫として大切なのは、見た目の華やかさや彩りを意識すること。
例えば、カレーやオムライスを鯉のぼりの形に盛りつけたり、野菜を星型や花型にくり抜いて飾ったりするだけで、いつもの料理がぐっと特別感のある一皿に変わります。子どもと一緒に盛りつけを楽しむ時間を取り入れれば、思い出に残る素敵なひとときにもなりそうです。
行事食にひと工夫! 家族で作る楽しさもプラス
食事の準備を誰かひとりに任せるのではなく、家族みんなで関わることで、こどもの日ならではの特別な雰囲気をより感じられるかもしれません。特に成長期の子どもにとっては、料理に参加する体験そのものが、好奇心や達成感を育むきっかけにもなります。
例えば、ホットプレートで具材を焼いたり、手巻き寿司の具材を自分で選んで巻いたりするスタイルなら、準備から食事まで、家族全員が一緒に楽しむことができます。みんなで協力する時間を通して、こどもの日の思い出が、いっそう心に残るものになるでしょう。
最後に
こどもの日は、家族のかたちや関わりを改めて考える機会にもなります。特別なことをするよりも、子どもと過ごす時間に意味を持たせる工夫が何よりも大切です。今年は、ひとつでも新しいアイデアを取り入れて、より記憶に残る一日にしてみませんか。
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Domani編集部
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