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2025.06.11

枕は洗える? 素材別・枕の洗濯方法と洗濯機で洗うコツを紹介【専門家監修】

毎日使用する枕は、できるだけ清潔な状態を保ちたいもの。洗い方や乾かし方に疑問を持つ方は多いでしょう。この記事では、自宅で枕を洗濯する前に確認すべきことや洗濯方法とポイント、洗濯機で洗う工程ごとのコツを紹介します。

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Summary

  • 枕は素材によって洗える・洗えないが分かれます。タグや構造をチェックしましょう。
  • 洗濯ネットや中性洗剤の使い方次第で、型崩れや臭い残りのリスクを減らせます。
  • 脱水や乾燥のコツを押さえれば、ふんわり清潔な枕を長くキープできます。

清潔な寝具は、快眠の土台です。特に枕は顔に直接触れるため、気になる黄ばみや臭いをどうケアするかは多くの方が抱える悩みです。「洗っていいの?」「乾かし方は?」と迷う方も多いはず。この記事では、自宅で枕を洗う際に気をつけたいポイントや素材ごとの洗い方、トラブルを避けるコツについて、創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。

忙しい日常の中でも、無理なくできるケア方法を見つけましょう。

枕は洗濯できる? まず確認すべきこと

枕を清潔に保ちたいと思ったとき、まず確かめたいのが「洗えるかどうか」です。素材や構造によって適切なケア方法は異なります。見た目だけで判断せず、情報を整理することで、洗濯トラブルを防ぐ手掛かりになります。

枕

(c)Adobe Stock

洗える枕と洗えない枕の見分け方

見た目では判断しづらい枕の洗濯可否は、いくつかの視点から見極めることが可能です。まず、枕のタグに「洗濯機マーク」「手洗いマーク」「水洗い不可」のいずれかがあるかを確認します。次に、素材と構造に注目します。ポリエステルわたやマイクロファイバーなどは、形が崩れにくく乾きやすいため洗える可能性が高いです。

一方で、ウレタン、ラテックス、羽毛といった吸水性や変形性の高い素材は、洗濯による劣化や臭い残りを引き起こしやすく、自宅での洗濯には不向きです。加えて、縫い目が多いものやキルティング加工が施されている製品は、中材が偏りやすいため、洗濯後の仕上がりに差が出る場合があります。

枕の形状や縫製の細部まで丁寧に確認することで、洗えるかどうかを判断しやすくなります。

洗濯表示の読み取りポイント

枕の洗濯可否を確認するうえで、最も信頼できるのが洗濯表示です。確認すべきポイントは三つあります。

一つ目は「桶のマーク」です。このマークに手が入っていれば手洗い可能、数字が書かれていれば洗濯機でその温度まで対応できることを意味します。

二つ目は「バツ印の有無」です。桶や洗濯機マークにバツが重ねられている場合は、水洗いが不可という意味になります。

三つ目は「乾燥やアイロンの記号」です。特に枕の場合、乾燥機のマークにバツが付いていると、乾燥機による乾燥ができないため、自然乾燥の方法を考慮する必要があります。

タグが薄れて読みにくいときは、品番を控えてメーカーの公式サイトで取り扱い説明を調べるのも一つの手です。

洗濯前に必ず確認すべき注意点

洗濯可能と判断したあとでも、すぐに洗濯機に入れるのは避けた方が安全です。まず、目立たない部分にほつれや破れがないかを確認してください。小さな穴があると、洗濯中に中綿が飛び出すおそれがあります。次に、ファスナー付きの枕は必ず閉じておく必要があります。開いたままだと洗濯中に生地が引っかかったり、ファスナーが破損する原因になります。

また、中材が偏っているタイプや独立構造のビーズ枕などは、洗うことで偏りがひどくなる場合があるため、事前に軽く形を整えておくとトラブルを防げます。さらに、洗濯ネットに入れる前に中身の偏りや固まりがないか触ってチェックすることで、仕上がりのムラを防げるでしょう。こうした事前確認は、洗濯後の型崩れや破損といった失敗を減らすために欠かせません。

働く女性

枕の洗濯はタグと素材を確認し、破損や型崩れを防ぐ事前チェックが重要。

素材別|枕の洗濯方法とポイント

枕の洗い方は「素材」によって大きく変わります。素材ごとに適した方法を選ぶことが、清潔さと快適さを保つうえで肝要です。素材に合わない洗い方をすると、形の崩れや臭い残りの原因になることもあります。

わた枕・ポリエステル枕の洗い方

このタイプは、家庭で洗えるものが多く、清潔を保ちやすい素材です。洗う前には、まず中綿が均等に詰まっているかを確認します。偏りがある場合は、軽く叩いて整えておくと、洗濯後の型崩れを防ぎやすくなります。

洗濯機を使うときは、洗剤は「中性」の液体タイプを選びます。ネットに入れて単体で洗い、洗濯モードは「手洗いコース」や「ドライコース」など弱めの設定にします。すすぎは2回以上が安心で、洗剤残りによるべたつきや臭いを避けるために重要です。この素材は吸水性が高いため、洗濯後は中までしっかり乾かすことを忘れないようにしましょう。

ビーズ・低反発・ウレタン枕のケア方法

これらの枕は、基本的に洗濯機や手洗いには適していません。特に低反発ウレタンは、水に触れると変質しやすく、クッション性を損なう恐れがあります。日常のケアは、カバーをこまめに取り替え、枕本体は風通しのいい場所で陰干しする方法が現実的です。

ビーズタイプは部分的な水拭きが可能な場合もありますが、縫い目やファスナーの周囲が濡れると劣化を早めるため、極力濡らさないようにしましょう。水洗い不可でも日常的なメンテナンスを工夫することで、衛生的な状態は保てます。

ウレタン 枕

(c)Adobe Stock

羽毛枕や特殊素材枕の扱い方

羽毛枕は吸湿性に優れていますが、水分を含むと独特の臭いが残りやすく、乾燥にも時間がかかります。洗う際は、羽毛専用洗剤を使い、ぬるま湯でやさしく押し洗いします。こすったり揉んだりすると、羽毛がちぎれてしまうため注意が必要です。すすぎをしっかり行った後は、タオルで水分を取り、風通しのいい場所で時間をかけて乾かします。

ムアツ枕などの特殊構造の製品は、表面がウレタンや通気性樹脂でできていることが多く、洗濯不可とされている場合があります。こうした製品は、水拭きと陰干し、またはメーカー指定の方法を守ることが望まれます。判断が難しいときは、型番を検索して正しいケア方法を調べるのが確実です。

働く女性

枕の洗濯方法は素材により異なり、適切な対応が型崩れや劣化を防ぐ鍵。

洗濯機で洗える? 脱水は? 工程ごとのコツ

枕を洗濯機で洗う場合、手順のちょっとした違いが仕上がりに大きく影響します。工程ごとのコツを押さえることで、型崩れや故障などのトラブルを防ぎながら、安全に洗い上げることができますよ。

洗濯機を使うときの準備と注意点

枕を洗う際は、まず洗濯機のサイズと水量に合っているかを確認することが大切です。無理に詰め込むと、中で動きすぎて偏ったり、洗濯槽が破損する恐れがあります。ですから、1個ずつ洗うのが基本です。

次に、枕を大きめの洗濯ネットに入れ、形が崩れないようにややきつめに巻くと、洗濯中の偏りを防げます。洗濯機のコースは「手洗い」や「ソフト洗い」など、動きが穏やかなモードを選びましょう。水温は常温かぬるま湯程度に留め、熱による変形を避けるのが無難です。

洗濯機 枕

(c)Adobe Stock

脱水で失敗しないためのコツ

脱水時に枕が偏ったり破損したりする原因の多くは、長時間の高速回転にあります。脱水は30秒から1分ほどにとどめ、それ以上行うと中綿が寄ったり型崩れが起きるリスクが高まります。脱水後はすぐに取り出し、乾いたタオルで包んで軽く押さえるようにして水分を吸い取りましょう。こうすることで、脱水不足によるカビや生乾き臭を防ぎやすくなります。

また、重さがある状態で吊り干しすると変形する可能性があるため、乾燥前の形状の整え方も重要です。工程ごとに「取り出しのタイミング」と「扱い方」を意識することが仕上がりを左右します。

洗濯ネットや中性洗剤の使い方

洗濯ネットは、厚手のメッシュでクッション性があるタイプを選びます。ネットの大きさが枕に対して小さいと圧迫されて型崩れの原因になりますし、大きすぎると中で動いて効果が薄れます。サイズの合ったネットを選ぶことが肝要です。

洗剤は「中性」の液体タイプを使うことで、繊維への負担を減らせます。香料が強い製品は、枕に残りやすく睡眠時に気になることがあるため、無香料または微香タイプが安心です。また、泡立ちすぎる洗剤はすすぎ残しの原因になるため、推奨量を守ることが大切。どちらも、快適な使い心地と素材保護の両立を意識した選び方が求められます。

働く女性

洗濯機使用時は脱水時間・水温に注意し、型崩れを防ぐ工夫が大切。

最後に

  1. 洗濯前は、枕の素材とタグを必ず確認。洗濯不可のものもあります。
  2. 脱水時間は最短に設定し、すぐに形を整えることが型崩れ防止の鍵です。
  3. 洗える枕でも、無理せず正しい方法を選ぶことで長持ち&快眠につながります。

枕の洗濯は「洗えるか」「どう洗うか」の判断が重要です。素材に応じた方法を知ることで、清潔で心地よい睡眠環境が整います。忙しい日々でも実践しやすい工夫を取り入れて、無理のないケアを始めてみませんか。自分に合った方法で、大切な枕を長持ちさせましょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

プロフィール写真 ソファとテーブルが置かれた部屋の様子

監修

きものトータルクリニック吉本

吉本は、創業80余年の歴史を持つ、京都発祥の染み抜き・お直し専門店です。京都・日本橋・南青山・金沢・高松・鹿児島に店舗を構えています。着物をはじめ、高級衣類や鞄などのクリーニング・染み抜きや修復を行なっております。他店で難しいと言われた品も、最高峰の修復技術でお直しします。 →HPはこちら

執筆/京都メディアライン

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