使った油を片栗粉できれいにする方法

揚げ物に使った油には、揚げカスが残っていることも少なくありません。一度使った油を再利用するためには、それらを取り除いておきたいものですが…そんなときは片栗粉が有効です。
それではさっそく、揚げ油に残った揚げカスを片栗粉できれいにする方法について紹介します。
水溶き片栗粉を揚げる
揚げ物をしたあとは、油の温度が下がる前に水溶き片栗粉を流し入れてみましょう。手間を抑えつつ、油に浮いた揚げカスを取り除けます。
1.同量の片栗粉と水を混ぜて水溶き片栗粉を作る
2.揚げ油を160度ほどに熱する
3.水溶き片栗粉を鍋全体に広がるように入れる
4.1分間ほど揚げる
5.固まった片栗粉を取り出す
水溶き片栗粉を揚げ油に入れるときには、油はねに注意が必要です。片栗粉と水が分離していると、水だけが熱い油に入ってしまい、油はねにつながりかねません。入れる直前によくかき混ぜておけば多少は安全ですが、それでも十分気をつけながら作業してください。
キッチンペーパーでろ過する方法
キッチンペーパーと水溶き片栗粉を使って、揚げカスをろ過する方法も見ていきましょう。水溶き片栗粉を加えることで、キッチンペーパーのみで揚げカスをろ過するよりもきれいになります。
1.大さじ3杯の片栗粉に水200mlを加えて水溶き片栗粉を作る
2.ボウルにキッチンペーパーを敷いて油を入れる
3.2に水溶き片栗粉を入れる
4.5分ほど沈殿するのを待つ
5.水溶き片栗粉がこぼれないようにキッチンペーパーを取り除く
水溶き片栗粉はゆっくり力を加えると液体状に、強く早く力を加えると固体のように変化します。この「ダイラタンシー現象」を利用した方法です。
油の酸化は元に戻らない

片栗粉を使う方法で取り除けるのは、揚げ油の中に残った揚げカスのみです。
揚げ物を作ると油は酸化して、使用前とはにおい・色・粘度などが変化します。片栗粉で油をきれいにする方法では、この状態を使用前に戻すことはできません。
酸化した油特有の油臭さや、濃く黒っぽくなった色、ドロドロとした質感などは、片栗粉を使ってもそのままです。
揚げ油を再利用するときのポイント

続いて、油をきれいにして再利用するときのポイントをチェックします。
揚げ物にはたくさん油を使うため、1回使って捨てるのはもったいないと感じることもあるでしょう。片栗粉を使って油をきれいにしたら、適切な方法で再利用すると無駄なく使いきれます。
再利用は3~4回が目安
揚げ物のあとに片栗粉で油をきれいにしている場合でも、再利用の回数は3~4回を目安にすると安心です。また、再利用の際には油のにおいや色をチェックして、使うか捨てるかを判断しましょう。
なお、再利用するときには新しい油を10~20%ほど加えると、前回の揚げ物で減った分の油を補充できるほか、鍋の大きさに対して適切な油の分量で揚げることができます。新しく加える場合は、同じ種類の油を使うのもポイントです。
揚げ油はふた付き容器で保存
揚げ油を再利用するときには、酸化をできるだけ抑えるために、ふた付きの容器に入れてできるだけ空気に触れないようにしましょう。保存場所は光の入りにくい暗い場所が適切です。保存の際には、ふた付きの瓶やオイルポットの使用をおすすめします。
保存期間は2~3週間が目安
3~4回再利用していない場合でも、保存期間が2~3週間を過ぎたら新しい油に交換するタイミングです。傷んだ揚げ油を使って料理をすると、腹痛・胸やけ・吐き気などの症状が出るおそれがあります。必ず保存期間の目安を守って使用しましょう。
また、保存期間が2~3週間を経過していない場合でも、色が濃くなっている・ドロドロしている・揚げているときに泡立ちが収まらない状態になっていたら傷みのサイン。なるべく早めに、新しい油に変えると安心です。
まとめ
唐揚げ・天ぷら・コロッケなど、揚げ物をすると油に揚げカスが残ります。揚げ油を再利用するなら、揚げカスを取り除いてきれいにしましょう。水溶き片栗粉で揚げカスを絡め取ったり、水溶き片栗粉とキッチンペーパーを使ってろ過するのがおすすめです。
ただし、きれいに揚げカスを取り除いた油でも、におい・色・粘度などが使用前に戻るわけではありません。再利用は3~4回を目安にして、新しい油にするとよいでしょう。また、再利用する油はふた付きの容器に入れて、2~3週間の保存期間を目安に捨てます。
揚げ物は一度にたくさんの油を使うため、「捨ててしまうのはもったいない」と感じている人もいるのではないでしょうか。油をきれいにする方法や保存の目安などを確認して、安全に再利用しましょう。
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Domani編集部
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