練りごまとは

練りごまは、いりごまをつぶし、ペースト状になるまで練ったもの。料理にごまの濃厚な風味と、コクを加えてくれる食材です。主に、パウチや瓶に入った状態で市販されています。
活用シーンは幅広く、以下のような使い方ができます。
・ドレッシングの材料にする
・カレーやみそ汁の仕上げに入れる
・ごま和えに使う
・担々麺など中華風の料理の風味付けに使う
なかでも、ごま和えや中華料理に活用している家庭は多いのではないでしょうか。練りごまが必要なレシピなのに入れなかった場合、風味やコクに物足りなさを感じるかもしれません。
練りごまの代用として使える食材

練りごまを切らしてしまったとき、そのまま代用できる食材や調味料があると便利です。代用品になり得るものを、おすすめの用途や代用する際のコツとともに見ていきましょう。
すりごま
炒ったごまを粒がなくなるまですりつぶした食材がすりごまです。練りごまのもとになっているものであり、代用品としては最も近いといえるでしょう。
すりごまは、すったことによっていりごまより風味が強く、栄養も消化吸収しやすいのが特徴です。代用するときは、すり鉢ですりつぶして使ってください。
ただ、すりごまを練りごまの代わりに使うと、コクが足りないと感じることもあります。ほかの油でコクを調整できる担々麺や、さっぱり仕上げてもおいしい和えものに向く代用品です。
ごまドレッシング
ごまドレッシングは、ごまに油・砂糖・しょうゆ・酢・だし成分などをブレンドして作ったドレッシングです。原材料の一部がごまであり、油も加わっているので、練りごまのコクと風味を再現したいときに代用として使えます。
しかし、練りごまと違って塩気や甘み・酸味があるため、同じ味にはならないことを念頭に置いて代用しましょう。加熱する料理に使うと、多少は酸味が軽減されます。
ピーナツバター
原材料にごまは含まれていないものの、風味が近いものとしてピーナツバターも代用に使えます。ピーナツバターの原材料はほぼピーナツです。乾燥させたピーナツを砕き、ペースト状になるまで練って作ります。
なお、砂糖や食塩が加えられているピーナツバターを使う場合は、甘みや塩気の調整が必要です。また、風味が近いといってもごまの香りを出せるわけではないため、ごまの風味が重要となるレシピでの代用には向きません。
自家製の練りごまで代用する方法も

前述した「練りごまの代用として使える食材」は、いずれも近さは出せるものの、練りごまと同じ風味にはなりません。時間に余裕がある、またはどうしても練りごまとほぼ同じ風味にしたい場合、自家製の練りごまを作ってみましょう。
簡単に作れるものと、本格的なもの、それぞれの作り方を解説します。
すりごまから作る簡単アイデア
「すりごまはいりごまをすったものだから、さらにすりつぶせば同じものになる」と思うかもしれません。ただ、練りごまの製造工程では油が出てくるまでいりごまをすりつぶすため、家庭では再現が難しい場合が多いでしょう。
そこで、すりごまにごま油を加えて練ってみてください。そうすることで、練りごまが持つコクまで再現できます。作り方は、すりごま50gに対してごま油大さじ1/2を目安として加え、ミキサーに入れてクリーム状になるまで攪拌するだけです。
焙煎から始める本格レシピ
本格的に練りごまを自作したい人には、炒っていない状態のごまから作る方法がおすすめです。焙煎していないごまは「洗いごま」として、ごまの専門店や大型スーパー・ネットショップなどで販売されています。
ちなみに、購入から時間がたったいりごまも、風味が落ちたりしけっていたりします。そういったものも焙煎して使ったほうがおいしく食べられるので、いり方を覚えておくと便利です。
家庭でごまを焙煎する方法は以下のとおりです。
1.鍋や深めのフライパンにごまを入れる
2.中〜弱火にして、しゃもじで混ぜながら加熱する
3.一部が焦げそうになってきたら、鍋を振りながら炒める
洗いごまの場合、加熱時間の目安は2〜3分です。香ばしい匂いがしてきたら焙煎できたと考えて問題ありません。
炒ったごまをすり鉢で粒感がなくなるまでつぶせば、すりごまの完成です。あとは「すりごまから作る簡単アイデア」と同じ工程で練りごまを作れます。
まとめ

練りごまは料理に風味の奥行きとコクを与えてくれる食材です。もし切らしてしまったときは、用途ごとにそのまま代用できる食材・調味料を使うか、自家製の練りごまを作るかして乗り切りましょう。そうすれば、いつも練りごまを使っている料理を作る際にも、風味やコクをあきらめずに済みます。
なお、自家製の練りごまではなく代用品を使う場合は、好みによっても合う合わないが変わるため、代用品と料理の組み合わせをいくつか試してみるのがおすすめです。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
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