しょうゆは日本の家庭料理に必須
しょうゆの代用品として使えるものを探すには、まずしょうゆの特徴や役割を知っておきましょう。どのような調味料なのか詳しく理解すれば、日本の家庭料理に欠かせない理由が分かるはずです。

大豆から作られた日本古来の調味料
しょうゆは大豆・小麦などの穀物に食塩やこうじを加え、発酵・熟成させた調味料です。いくつかの種類がありますが、日本では「濃口しょうゆ」が多く使われている傾向にあります。
現代のものに近い調味料として「しょうゆ」と呼ばれ始めたのは室町時代とされていますが、それ以前にもしょうゆの前身である「醤(ひしお)」という発酵調味料が使われていたようです。しょうゆは歴史が深く、日本人にとってなじみ深い調味料といえるでしょう。
香りと色で食欲を増進してくれる
しょうゆには独特の香ばしい香りがあり、料理に加えたり食材にかけたりすることで食欲をそそる効果があるといえます。しょうゆベースのタレをかけた焼き鳥やかば焼きなど、みりんと合わせるとしょうゆならではの色と照りが出るのも魅力です。
色はしょうゆの種類によって濃さが変わります。関西を中心に使われる淡口(うすくち)しょうゆは、濃口しょうゆと比べて色が薄い種類のしょうゆです。
だしのうま味を引き立てる効果も
しょうゆにはグルタミン酸という「うま味成分」が含まれており、ほかのうま味成分(イノシン酸など)と合わさることで相乗効果が生まれるとされます。かつお節にしょうゆを合わせると、一層だしの風味が強まるのを感じたことはないでしょうか。
だしを使う料理にしょうゆを加えると、一層うま味の奥行きが増して料理に深みが出ます。煮物がその一例です。
しょうゆの代用品【和食の場合】
しょうゆの代用品として使える調味料として、まず和食に合うものを紹介します。代用しやすい用途も紹介するので、作ろうと思っている料理を照らし合わせて参考にしましょう。

麺つゆ
麺つゆは、しょうゆをベースに食塩やだし成分・砂糖などを加えて、麺を食べるのに適した味に調整した調味料です。煮物や炒め煮など、もともと甘みやうま味を加える予定だった和食の場合、しょうゆの代用品として問題なく使えるといえるでしょう。
注意点は、2倍・3倍など麺つゆの濃縮度合いによって量の調整が必要なことです。レシピを基に作る場合、砂糖やだしの量を減らすなどの工夫も欠かせません。
ポン酢
ポン酢もしょうゆがベースになっている調味料の一つです。メーカーや商品によっても異なりますが、しょうゆにかんきつ類の果汁や酢・食塩などを加えて作られていることが多いです。
ただ、ポン酢にはしょうゆと違って酸味があります。冷ややっこにかける、さっぱりと食べたい刺身にかけるなどの用途に合うでしょう。
ただ、加熱すれば酸味が少なくなるため、しょうゆに酢を足して作るような煮込み料理にもおすすめです。
白だし
白だしは特に淡口しょうゆの代用におすすめです。色が付かないので、上品な見た目にしたいときに活用できるでしょう。
白だしの原材料にはしょうゆも含まれますが、食塩やだし成分・砂糖などほかの材料も多く使われているのが特徴です。だしの味が強いため、だし巻き卵や茶わん蒸しなど、だしのうま味を効かせたい和食に向いているといえます。
しょうゆの代用品【和食以外の場合】
日本の家庭料理には、和食以外にもしょうゆをよく使うといえます。中華料理や和風・アジアンテイストに仕上げたい料理の場合、何がしょうゆの代用品として適しているのでしょうか。

オイスターソース
しょうゆは純和食だけでなく、日本家庭では中華料理や洋食に使うこともあります。焼きそばやチャーハンなどがその代表例で、その場合の代用に向いているのがオイスターソースです。
オイスターソースはカキのゆで汁を煮詰め、塩やしょうゆ・砂糖・酢などで味付けして作られています。商品によっても原材料は異なりますが、しょうゆが入ったものなら味が近くなるでしょう。とろみがあるので、しょうゆと比べて液体には混ざりにくい点に注意が必要です。
ナンプラー
ナンプラーはタイの調味料で、魚と塩を発酵させて作られます。日本にも魚を塩漬けにして作る「魚醤(ぎょしょう)」があり、作り方は発酵させる期間を除いてほぼ変わらないといえるでしょう。
ナンプラーの特徴は、魚醤に比べて魚のにおいが強く、エスニックな風味があることです。クセが強いので代用のしどころは限られますが、チキンの照り焼きやひき肉炒めなど、エスニック風のアレンジを楽しめる場合にはしょうゆの代用になり得ます。
加熱せず使うとナンプラー独特の強いにおいが残るため、少量ずつ試しながら使うのがおすすめです。
まとめ
しょうゆは日本で古くから愛用されてきた、なじみ深い調味料です。毎日のように料理に使っているという家庭も多いでしょう。もし切らしてしまったときは、紹介した代用品を試してみるのも一つの方法です。
代用の用途によって合う調味料は変わってきます。おすすめした用途以外にも使ってみて、好みに合うと感じたものを探してみてください。
メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
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