中濃ソースの代用となる調味料【ソース類】

中濃ソースはJAS規格(※)で「ウスターソース類」に分類されています。同じウスターソース類に含まれるのは、ウスターソースや濃厚ソースで、主に粘度が異なります。
これらのソース類は中濃ソースと味が極めて近いので、切らしたときの代用にできます。中濃ソースとの違いや、おすすめの用途を見てみましょう。
※JAS規格:市場に出回っている食品などの仕様や品質を一定の範囲・水準にそろえるための国家規格。農林水産大臣が定めている。
ウスターソース
ウスターソースは、中濃ソースよりサラッとした口当たりのソースです。野菜や果実の繊維質は、中濃ソースほど多くありません。
炒め物や煮込み料理の隠し味として使う中濃ソースの代用には、良い選択肢といえるでしょう。フライにかけるなら「中濃ソースほどの粘度がなくても気にしない」という場合は使えます。
ただ、中濃ソースより酸味が強いため、若干味が変わってしまうことは念頭に置いておきましょう。
とんかつソース
とんかつソースはJAS規格で「濃厚ソース」に分類される、どろっとしていて濃いソースです。果実が多く含まれるため、中濃ソースより粘度が高く、甘味も強めに感じられます。
本来フライやとんかつに使うのが主なので、口当たりの濃厚さや甘味が気にならなければ中濃ソースの代用にできるでしょう。カレーのような、煮込み料理の隠し味としても代用できます。ただ、粘度が高いため、炒め物には向かないかもしれません。
お好み焼きソースやたこ焼きソース
濃厚ソースの中には、お好み焼きやたこ焼き用のソースも含まれます。とんかつソースとの主な違いは風味です。お好み焼き・たこ焼き用ソースには、スパイスが使われていたり、うま味成分が入っているものが多いのです。
そのため、和食の隠し味には、昆布やかつおなどの「だし成分」が含まれたお好み焼きソースやたこ焼きソースがおすすめ。もちろん中濃ソース代わりとして、フライにかける使い方もできます。スパイシーさや、だしのうま味が気にならなければ、おいしく食べられるでしょう。
中濃ソースに風味が近い代用調味料【ブレンド】

ウスターソースやとんかつソースなど、ほかのソース類では中濃ソースの代用としてしっくりこないと感じる人もいるかもしれません。そんなときは、複数の調味料をブレンドしてみるのも一つの手です。ブレンドして作る代用中濃ソースのアイデアを3つ紹介します。
ウスターソース+とんかつソース
JAS規格によると、中濃ソースは野菜・果実の含有率や食塩分が、ウスターソースととんかつソースの中間であるとのこと。ですので、この2つを混ぜれば中濃ソースとほぼ同じものを作ることが可能です。
家にウスターソースととんかつソースが両方ある場合は、ぜひブレンドを試してみましょう。1:1の割合で混ぜれば、中濃ソースに限りなく近い調味料が完成します。原料がほぼ同じであるため、味もほとんど変わりません。
オイスターソース+ケチャップ+しょうゆ
ウスターソース類がひとつもない場合、ほかの調味料をブレンドする方法があります。要は中濃ソースの「塩味」「酸味」「甘味」を、バランス良く再現できればよいのです。
ブレンドに使える調味料として、オイスターソースとケチャップ・しょうゆの組み合わせが挙げられます。それぞれ1:3:2を目安に混ぜると、中濃ソースの塩味(オイスターソース、しょうゆ)・酸味(ケチャップ)・甘味(ケチャップ)に近づけられるでしょう。
しょうゆの和風な香りが気になる場合は、割合を1〜1.5程度に減らすのがおすすめです。ウスターソース+とんかつソースほどは近づけられませんが、甘味が強めのソースが好きな人に向いています。
しょうゆ+ケチャップ+蜂蜜
オイスターソースもない場合、しょうゆとケチャップ・蜂蜜でも代用中濃ソースが作れます。しょうゆとケチャップ・蜂蜜を2:1:2の割合で混ぜると、中濃ソースの塩味(しょうゆ)・酸味(ケチャップ)・甘味(ケチャップと蜂蜜)を再現できます。
ただし、しょうゆを多めにしているので、和風の味が気になるかもしれません。こちらは基本的にしょうゆが塩味のベースとなりますので、量を調整しても風味がなくならない場合は、中濃ソース代わりというより和風ソースとして楽しむほうがよいでしょう。
まとめ

中濃ソースは多くの家庭で、フライをはじめとした料理をおいしく食べるために使われています。うっかり切らしてしまったときは、紹介してきた代用アイデアを試してみてはいかがでしょうか。
同じ分類のウスターソースやとんかつソース、お好み焼き・たこ焼き用ソースなら、中濃ソースに近い味を楽しめます。ただ濃度や風味が若干変わってくるため、より中濃ソースに近づけたいときは自分でブレンドする代用調味料もおすすめです。
中濃ソース以外のソースがある場合、ウスターソースにとんかつソースを混ぜたものが最も味が近くなると考えられます。ほかの代用調味料も、用途や好みに応じて試してみてください。
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Domani編集部
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