白ワインビネガーはどんな調味料?
白ワインビネガーとは、白ブドウから作られる果実酢のことです。古くなり酸味が出てきたワインを調味料として使っていたのが始まりといわれており、ブドウ果汁にワイン酵母を入れてアルコール発酵して作られます。
さっぱりとした味わいで爽やかな酸味が特徴の白ワインビネガーは、魚介類との相性が抜群です。サラダ・カルパッチョ・マリネなどによく合います。
他にもピクルス作りや煮込み料理・ソテー・パスタなど幅広い料理に使用可能です。炭酸や蜂蜜などと合わせて、サワードリンクとしても楽しめます。
同じようにブドウからできる酢に、赤ワインビネガーやバルサミコ酢もあります。ただし赤ワインビネガーは赤ブドウから、バルサミコ酢はブドウ果汁とワインビネガーからできているため、白ワインビネガーとは異なる味わいです。
それぞれの香りや味わいの特徴を見ていきましょう。

(c)AdobeStock
赤ワインビネガーはコクや渋みが特徴
赤ワインビネガーは白ワインビネガーと比べると、果実感が強いのが特徴です。コクや渋みが強いため、肉料理とよく合います。
たとえば、ビーフシチューやハヤシライスなどの煮込み料理に使えば味に深みをプラスでき、煮詰めれば果実感を生かしたソースになるでしょう。
白ワインビネガーの代用として使う場合には、味わいの違いを知っていると、味付けを調整しやすいかもしれません。
バルサミコ酢はフルーティーでまろやか
バルサミコ酢は、ワインとブドウ果汁の濃縮したものを煮詰めて木のたるで熟成して作る果実酢です。濃厚な甘酸っぱい香りがすることから、イタリア語で「芳醇な」という意味を持つ「バルサミコ」が名前に付いています。
煮詰めれば、肉・魚・野菜などの料理とよく合うソースに。アイスやワッフルなどのデザートにそのままかけてもよいでしょう。
赤ワインビネガーと比べて、さらに深いコクや豊かな香りを強く感じられるバルサミコ酢は、白ワインビネガー代わりに使うと濃厚な印象の味わいになるといえます。
白ワインビネガーの爽やかさを生かすマリネやカルパッチョなどよりは、煮込みやソテーなどに向いているでしょう。香りや味わいの印象が異なるため、加える分量は調整が必要です。
白ワインビネガーの代用品
白ワインビネガーの代用品には、さっぱりとした爽やかな酸味が感じられる調味料を選ぶとよいでしょう。白ワインビネガー代わりに使いやすい調味料として、リンゴ酢・米酢・穀物酢・レモン果汁を紹介します。

(c)AdobeStock
リンゴ酢
リンゴが原料の果実酢であるリンゴ酢は、フルーティーな香りや味わいという点で、白ワインビネガーと共通しているといえます。一般的に料理に用いられることの多い穀物酢や米酢と比べると、酸味はまろやかです。
白ワインビネガーがないときには、リンゴ酢で代用すると、つんとした酸味を感じにくい爽やかな味付けになるでしょう。
米酢
米酢は米からできる酢で、甘みやまろやかなコクが感じられます。米酢の風味を生かした味付けをするには、火を通さないのがポイントです。
白ワインビネガーをドレッシングやマリネに使うレシピで代用するのに向いているといえます。
穀物酢
小麦・米・トウモロコシなどの穀物からできた酢が穀物酢です。くせが少なくしっかりした酸味を感じられる味わいで、どのような料理にでも使いやすいのが特徴です。白ワインビネガーの代用としても向いています。
ただし白ワインビネガーのフルーティーな香りや味わいを生かすマリネやカルパッチョで代用すると味わいの違いが目立つため、ソテーや煮込み料理など加熱する料理に使うとよいでしょう。
レモン果汁
レモン果汁も白ワインビネガー同様に爽やかでフルーティーな香りと酸味があるため、代用したいときに使えるといえるでしょう。加熱すると香りが飛びやすいため、カルパッチョやマリネなど加熱せずに白ワインビネガーを使うレシピでの代用向きです。
白ワインビネガーと同量のレモン果汁では、香りや味わいが感じにくいこともあるため、味見をしながら分量を調節するとよいでしょう。
白ワインビネガーの代用レシピ
酢やレモン果汁のみを白ワインビネガーの代わりに使うと、料理の香りや味わいが違って感じるでしょう。より白ワインビネガーに近づけるには、代用品とワインやブドウジュースを組み合わせる代用レシピを活用するのも一つの方法です。
白ワインビネガーに近い味わいになる代用レシピをチェックしましょう。
白ブドウジュース+酢
白ワインビネガーのフルーティーな味わいに似せるなら、白ブドウジュース+酢の代用レシピが向いています。アルコールを含まない代用レシピのため、混ぜたらそのままマリネやカルパッチョ・ドレッシングなどに使えるのが特徴です。
白ブドウジュースの甘味も加わるため、子どもと一緒に食べる食事を作るときにも向いているでしょう。
白ワイン+酢
米酢や穀物酢のみでは、白ワインビネガーの爽やかな香りや風味の再現はできません。より白ワインビネガーに近づけるには、白ワインで風味をプラスしましょう。白ワイン:酢=2:1を目安に混ぜれば、より本格的な味わいに近づきます。
ただし白ワインをそのまま使うとアルコールを含んでいるため、加熱してアルコールを飛ばしてから使ったり、加熱する料理に使ったりするのに向いているとえる代用レシピです。
白ワイン+リンゴ酢
白ワイン+酢の代用レシピで、酢をリンゴ酢にすれば、よりフルーティーな味わいになり、白ワインビネガーらしさの再現に期待できます。混ぜ合わせる割合は、白ワイン:リンゴ酢=1:2です。
リンゴ酢と合わせる代用レシピでも、白ワインのアルコールを飛ばしてから使いましょう。
白ワイン+レモン果汁
レモン果汁も白ワインビネガーのように爽やかな香りがありますが、これのみでは白ワインビネガーと同じ香りや味わいにはなりません。より白ワインビネガーに近づけるには、レモン果汁に白ワインを加えるのがポイントです。
混ぜ合わせるときには、白ワイン:レモン果汁=1:1を目安に混ぜ合わせます。白ワインを加熱してアルコールを飛ばしてから使う点は、他の代用レシピと同様です。
白ワインビネガーを代用するときのコツ
白ワインビネガーを他の酢やレモン果汁で代用するときには、少量ずつ加えるのがコツです。元々のレシピに載っている白ワインビネガーと同量を一気に加えると、酸味が強くなり過ぎてしまったり、白ワインビネガーと違う風味が目立ったりするかもしれません。
味見をしながらちょうどいい香りや味わいになるよう調節すると、おいしく仕上がりやすくなるでしょう。
白ワインビネガーは代用できる
白ワインビネガーをストックしていないときには、他の酢やレモン果汁などで代用可能です。
より白ワインビネガーの香りや味わいに近づけるには、紹介した代用品を白ブドウジュースや白ワインと合わせる代用レシピが役立ちます。白ブドウジュースや白ワインを加えることで、白ワインビネガーの爽やかな香りや味わいの再現が可能です。
ただし代用品や代用レシピは白ワインビネガーと全く同じ味わいや香りをしているわけではありません。味見をしながら少しずつ加えると、白ワインビネガーがないときでもおいしく仕上げられます。
メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock
TEXT
Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
WEB Domani
▼あわせて読みたい