白だしの原材料と役割

その調味料が何でできているのか、料理でどのような役割を果たしているのかを知っておくと、切らしてしまったときに代用アイデアを考えやすくなります。まずは白だしの原材料と役割を見てみましょう。
原材料はだしとしょうゆがメイン
白だしは、だし成分としょうゆや塩・砂糖などを合わせた調味料です。メーカーによっても原材料は若干変わりますが、ベースにはだしとしょうゆが使われています。
だし成分として代表的なのは、カツオやイワシ・マグロなどの節や、魚介エキス・昆布だし・アミノ酸などです。カツオやマグロなどの節には「イノシン酸(イノシン酸ヒスチジン)」、昆布だしには「グルタミン酸」が含まれます。
白だしには、瓶や紙パックなどの容器に液体の状態で入って売られているものも、粉末として売られているものもあります。普段使っている白だしを買ったら、パッケージ裏の原材料名を見てみましょう。
濃い色を付けずに味の深みを出せる
白だしは名前のとおり、色が薄いのが特徴です。素材の色を生かしたい、または濃い色を付けたくない料理に向いています。しょうゆが入っていてもほとんど茶色くなっていないのは、薄口しょうゆを使っているためです。
色は薄くても味はしっかり付いているので、白だしだけでも料理の味が決まります。また、豊富に含まれただし成分によって、料理の味に深みが出るでしょう。
白だしの代用アイデア【色を付けたくない場合】

うどんやそうめん・だし巻き卵など、「しょうゆの濃い色を付けたくない」と白だしを使っている人も多いのではないかと思います。色を付けずに白だしを代用するには、どのような方法があるのでしょうか。
だしと薄口しょうゆ・みりんを合わせる
本物の白だしに風味や色を近づけたいときは、だし・薄口しょうゆにみりんを合わせる代用方法がおすすめです。以下の割合でそれぞれの調味料を混ぜ合わせれば、代用白だしが完成します。
<材料>
・だし汁:300mL(顆粒だし小さじ1/2を300mLのお湯で溶いたものでも可)
・薄口しょうゆ:小さじ4(20mL)
・みりん:小さじ2
塩味が強すぎる場合は、薄口しょうゆの量を減らしてみましょう。逆に塩気が足りないときは、塩を足すのがおすすめです。薄口しょうゆを多めにすると、色が濃くなってしまいます。
昆布茶を使う
昆布茶は、昆布の粉末に食塩を加えたもの。製品によって、砂糖やでんぷん・アミノ酸などが含まれるものも見られます。粉末や顆粒の素にお湯を注ぐと、昆布茶が出来上がります。
白だしに含まれる魚介のうま味は再現できないものの、昆布に含まれる「グルタミン酸」が豊富でうま味を出すのにぴったりなうえ、しょうゆのような色も付きません。もし昆布茶だけでは物足りない場合、みりんを少量加えるのがおすすめです。
白だしの代用アイデア【色が付いてもよい場合】

鍋をはじめ、白だしは使うけれど色が付いても問題ないという料理もあるはずです。しょうゆの色を気にしない場合、白だしの代用アイデアはさらに広がります。
だしと濃口しょうゆ・みりんを合わせる
薄口しょうゆはないが濃口しょうゆならあるという場合、代わりに濃口しょうゆを使うのも一つの方法です。ブレンドの割合は、薄口しょうゆのときとほぼ同じで問題ありません。
<材料>
・だし汁:300mL(顆粒だし小さじ1/2を300mLのお湯で溶いたものでも可)
・濃口しょうゆ:小さじ4(20mL)
・みりん:小さじ2
ただし、濃口しょうゆは薄口しょうゆよりも塩分がやや低いため、味が薄く感じられる場合があります。そんなときは、若干しょうゆの量を多め(小さじ4と1/2ほど・約22~24mL)にしてみてください。
なお、濃口はしょうゆ特有の風味が強いため、気になる場合は薄口しょうゆと同じ分量にして塩を足しましょう。
麺つゆを使う
ブレンドせず手軽に白だしを代用したい場合、麺つゆを使う方法があります。麺つゆも白だしと似ていますが、こちらは濃口しょうゆにだし成分や砂糖などを加えた調味料です。
そのまま希釈して使っても白だしの代用になりますが、より白だしに近づけたい場合は、塩や顆粒だしを加えて味を調整してみてください。アレンジ例は次の通りです。
<材料(白だし大さじ約2杯分)>
・麺つゆ:大さじ2
・顆粒だし:小さじ2
・塩:好みの量
麺つゆは甘みが強いため、使う料理や分量を工夫しなければなりません。また、商品によって2倍・3倍など濃縮の度合いが違うので、使っている麺つゆの濃度によって味を見ながら調整しましょう。
まとめ

白だしを切らしていても、予定していたメニューをあきらめる必要はありません。家にある調味料をブレンドしたり代わりに使ったりすることで、白だしに近い風味を再現できます。
色を付けたくない場合は薄口しょうゆベースの代用白だしや、昆布茶を使うのがおすすめです。しょうゆの色を気にしないなら、濃口しょうゆベースの代用白だしや麺つゆを使う方法もあります。ブレンドの割合は、普段使っている白だしの味・好みによってアレンジしてみてください。
メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock
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Domani編集部
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