Q:キャッシュレスに出遅れて、いまだ現金主義です…
答える人/丸山 晴美(節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー・消費生活アドバイザー)
A:クレジットカードだけでもOK。プラス1するならデビットカードを
最近のキャッシュレス化のスピードには、なかなか追いて行きにくいものがありますよね。経済産業省の「キャッシュレス・ビジョン」では、日本人一人当たり7.7枚のカードやデビットカード、電子マネーを所有しており、世界的に見ても多くのキャッシュレス手段をもっているといわれています。
現金主義でウォレット払い(QRコード決済など)はまだだとしても、最低限でもクレジットカード、そして交通系の電子マネー(Suicaなど)はもっている方が多いのではないでしょうか。無理に新しいものを使わなくても、すでに使い慣れた方法を継続していくだけでも、新しいメリットは得られるはずです。
知っておきたいのは、現金払いによるデメリットのほうです。私自身、キャッシュレス決済をメインにしているので、現金払いはある意味もったいなくも感じます。その理由は、ポイントです。クレジットカードで支払えば、1%、電子マネーで支払えば0.5%、それに加えてお店のポイントまで付いて、2重3重とポイントをもらうことができます。
このマイナス金利の時代、預貯金でポイントと同等の金額を増やすには、ある程度の預け入れが必要です。金利0.001%の普通預金に10万円を預けてようやく1円の利息が付くような時代ですから、ポイントがどれほど有益なものか、わかります。
クレジットカードに加え、キャッシュレスビギナーさんにおすすめなのが、デビットカードです。クレジットカードと同様に利用することができますが、クレジットカードと異なる点は、紐づけられた銀行口座から使って即時に引き落とされることです。つまり、利用限度額は口座の残高となり、現金で支払っている感覚とほぼ変わりません。預金残高がないと利用できないので、使いすぎも防げます。
デビットカードは口座をもっている銀行でつくれて、クレジットカードのように審査はありません。現金引き出しのATM手数料がかかる時間帯でも、これなら手数料をかけずに支払いができます。
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節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー・消費生活アドバイザー
丸山 晴美(まるやま はるみ)
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物取扱主任士(登録)、認定心理士、家庭の省エネエキスパート検定合格、調理師などの資格を持ち、食費や通信費など身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演等で行っている。
著書は「簡単!しっかり貯まる お金の基本」(宝島社)、「定年後に必要なお金「新・基本のキ」」(宝島社)など多数。公式HP「らくらく節約生活。」
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