ミスが少ない
几帳面な人は、計画性が高いことから「ミスが少ない」傾向にあります。ミスをできるだけ減らそうと考え、事前の準備を欠かしません。前もってしっかりと計画を立てるだけでなく、将来的に発生することが予想される問題に対しても、入念な対策を練るため、結果としてミスをする確率が下がるのです。
細かい部分まで気配りができるため、事前に計画する内容も隅々までチェックします。どんなに小さなことでも、気になった以上は最後まで手を止めません。場合によっては、ミスが起きた場合の対処法まで考えておきます。二重三重に予防線を張っておくことで、ミスが発生する確率はさらに下がりますし、万が一ミスが起こっても想定内なので迅速に的確に対処できます。
安心して任せられる
「仕事を安心して任せられる」ことも、几帳面な人のメリットです。細かい部分にまでとことんこだわるため、質の高い仕事をこなせます。几帳面な人が携わった仕事がよい結果を収めると、評価は上がる一方です。ミスがほとんどなく、他の人には気付かないような部分にまでケアをして仕事をする人は、誰もが望む人材です。
家族の中においても、几帳面な人に作業を任せておけば安心です。旅行のスケジュールなどは時間をかけて入念に作ってくれるため、旅行の際も頭を悩ませることがありません。周囲の人から高い信頼を得られ、それに応えるべくしっかりと結果を出せることは、几帳面な人の大きな長所です。
礼儀やマナーがしっかりしている
几帳面な人は、礼儀やマナーに関しても細かい気配りができます。約束や時間はしっかりと守り、一般的なマナーを十分に把握して、それを確実に守ろうとします。手紙をもらったときはきちんと返事を出し、プレゼントを受け取った際はお礼を返すなど、細かいマナーも忘れることなく行動することが特徴です。礼儀やマナーがしっかりしていれば、ビジネスシーンでもよい扱いを受けやすくなります。取引先や上司からの評価が上がれば、職場でもストレスをためにくくなります。
几帳面な人の短所
几帳面な人は、長所ばかり備えているわけではありません。以下に挙げるようなデメリットも考えられます。
時間がかかりすぎることがある
几帳面な人は、事前の準備を徹底して行い、細かいことにこだわるため、何かと時間がかかりすぎることがあります。ビジネスで仕事に時間がかかりすぎると、会社や周囲の人に迷惑をかけてしまう可能性があります。30分で済む仕事に数時間も費やしていれば、効率は格段に悪くなってしまいます。時間がかかっていることを本人が自覚していないことも問題になりがちです。本人はよかれと考えて行動しているため、時間がかかることは当然と思っているケースもあります。
他人にも厳しくなりやすい
几帳面な人は、自分なりの細かいこだわりを持ち、責任感も強いため、妥協することを許しません。自分で決めたことは最後までやり遂げようと考え、自分に厳しく接します。妥協を許さない態度は、周囲にまで影響を与えることもあります。ささいなことを放っておいたり、手を抜いたりしている人がいれば、厳しく接してしまうのです。周囲に流されることなく自分の考えを貫き通し、周囲にも自分の意見を押し付けるため、周囲にいる人が疲れたり、周囲から反発を受けるかもしれません。
イレギュラーが苦手
事前に綿密な計画を立てて動く几帳面な人は、計画通りに行動することは得意です。しかし、1度レールから外れてしまうと、なかなか臨機応変に動けない傾向に。決められたことを一つずつこなしていくことによって達成感を得るタイプであるため、状況に合わせて考え方や行動を変化させることが苦手です。
イレギュラーな事態が発生した際は、精神面にも大きな変化が見られます。動揺したり不安になったりして、出せる力を発揮できません。このようなことから、几帳面な人はリーダーを補佐する役回りが向いているとされます。状況に応じて迅速に的確な判断が求められるリーダーには向かない部分が多いのです。
几帳面さを身に付けるには
身近に几帳面な人がいれば、自分も几帳面な性格になりたいと思うこともあるでしょう。几帳面さを身に付けるためのコツを紹介します。
計画を立てて行動する
几帳面な人になるためには、何をするにも「事前にきちんと準備する」ことを心掛けましょう。まずはゴールを明確にし、ゴールに到達するまでの細かい部分を洗い出します。目標を達成するまでに何を行うべきかが分かったら、それぞれの細かい部分をさらにチェックしていくことが重要です。
仕事だけでなく家庭に関することでも、目標があるものなら何でも計画は立てられます。まずは簡単なことから始めてみましょう。しかし、計画を立てる内容があまりにも多くなると、途中で挫折してしまいがちです。小さな計画を立てて実行し、成功体験を積んでいけば、計画を立てること自体にやりがいを感じられるようになります。
途中でやめない
何事も「最後までやり通す」ことは、几帳面な性格を身に付けるために重要なことです。誰にも迷惑をかけないようなことでも、途中で無責任に投げ出してはいけません。途中で終わってしまった状態は、中途半端でも最後までやり通した状態より評価が下がります。
どうしても無理だと感じた際にも、誰かに相談するなどして、とにかく最後まで完結させることが重要です。途中でやめてしまうことを繰り返していると、自信の喪失にもつながりかねません。まずは最後までやりぬくことを意識しましょう。
身の回りを整える
几帳面な人を目指すなら、「身の回りを常に整えた状態にしておく」ことは必須といえます。面倒だと思っても、掃除をしたり片付けたりすべきだと感じたら、行動に移しましょう。几帳面な人が過ごす空間は、総じてきれいな状態です。まずは自室の整理を徹底して行うことから始めれば、どこにいても汚れや煩雑さなどが目につくようになります。
「身だしなみを整える」ことも重要です。几帳面な人は、自分の周りだけでなく、自分自身に対しても整った状態を求めます。服装や髪型などには常に注意し、いつ誰と会っても恥ずかしくないような身なりで過ごすようにしましょう。
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