【目次】
・スロージューサーってなに?
・スロージューサーのメリットとは
・スロージューサーのデメリットとは
・ミキサーや高速ジューサーと比較
・スロージューサーの選び方
・スロージューサーのおすすめ商品
・スロージューサーでできるレシピもチェック
【目次】
スロージューサーってなに?
ウォーターオーブンや電気フライヤーなど、近年の家電は「健康」を意識したものが人気を集めています。そんな中、健康志向の強い人々から熱い注目を集めているのが「スロージューサー」です。スロージューサーとは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
時間をかけて食材を絞るジューサー
スロージューサーとは、食材を低速で圧搾するジューサーのことです。その製法から「コールドプレスジューサー」ともよばれます。スロージューサーの特徴は、食材を「切り刻まない」という点です。ジュースを作るときは低速回転のスクリューが食材を押しつぶし、じっくりと水分を絞り取ります。そのため、ミキサーや高速ジューサーのように「あっという間にジュースができる」というわけにはいきません。しかし、この「低速絞り」こそがスロージューサーの特長なのです。
フルーツ・野菜ジュースが作れる
スロージューサーは、フルーツや野菜をそのまま圧搾してフレッシュかつ栄養価の高いジュースを作ります。できあがったジュースはさらっとした口当たりで飲みやすく、家庭で作ったジュースにありがちなドロッとした食感はありません。これは、スロージューサーが繊維と水分を分離しながら圧搾するためです。喉ごしがよくゴクゴク飲めるので、子どもからお年寄りまで抵抗感なくフレッシュなおいしさを楽しめます。
スロージューサーのメリットとは
健康志向の人々がスロージューサーに注目するのは、通常のジュースよりも栄養価が高く風味のよいジュースが作れるといわれているためです。ほかのジューサーやミキサーとはひと味違う、スロージューサーのメリットについて紹介します。
酸化を抑えてよりおいしく
圧搾時に空気がたくさん入ってしまうと、原材料であるフルーツや野菜が酸化しやすくなります。素材本来の風味や味が損なわれやすく、せっかく新鮮な材料を使ってもそのよさを生かし切れません。
この点、圧搾時に空気を含みにくいスロージューサーなら、酸化によるダメージはわずかなものです。じっくり低速で絞り出すからこそ、ジュースには食材本来の旨味や甘味がしっかりと残っています。また、空気が入りにくい構造なので、泡立ちを抑えたジュースが作れます。ミキサーなどで作った場合は泡が多いため、気になる方はスロージューサーでさらにおいしく飲みやすいジュース作りを試してみてはいかがでしょうか。
食材の栄養素を壊さない
フルーツや野菜が含む栄養素の中には、熱を受けると壊れてしまうものがあります。特に「ジュース摂取の目的は野菜不足を補うため」という人は、食材の栄養をそのままとれるスロージューサーは重宝するはずです。また、余計な繊維質を分離してくれるのも、スロージューサーの大きなメリットです。不溶性の繊維質は便秘などには有益ですが、多量に含まれると栄養の吸収を阻害するといわれます。栄養をしっかりとりたいときは、スロージューサーで作ったジュースの方が好ましいのです。
静かな動作音
静音性が高いのもスロージューサーならではの魅力です。スロージューサーはスクリューで食材を圧搾します。そのためミキサーや高速回転式のジューサーにありがちな、食品を粉砕したり削ったりする音が出ません。圧搾する音は比較的静かなため、音を立てたくない時間帯でも気兼ねなく使えます。「飲みたい」と感じたときすぐにおいしいジュースを作れるのは、やはりうれしいポイントです。
スロージューサーのデメリットとは
ジューススタンドのようなおいしいジュースを家庭で作れるのがスロージューサーの魅力です。しかし、デメリットと思われることがゼロなわけではありません。購入後の不安をなくすためにも、「デメリットかも?」といわれるスロージューサーの特徴を確認しておきましょう。
時間がかかる
スロージューサーの魅力でもある「低速での圧搾」は、すぐにジュースを飲みたいときにはデメリットと感じるかもしれません。同じジューサーでも、高速回転式のものはブレードが1分間に約1~2万回転もします。食材を削りながらジュースを作るので、ジュース完成までの時間はわずかです。
一方、低速回転式のスロージューサーは、1分間に数十回転してじっくりと圧搾を行います。これにより栄養価が高くおいしいジュースができるのですが、高速回転式とのスピード差は歴然です。家族の人数が多ければ、食材のカットなど下準備の時間もかかります。忙しい朝は「もっと早く」と思うこともあるかもしれません。
お手入れが大変
スロージューサーの傾向として、付属する部品が多いことがあげられます。機種によっては使用のたびに多くのパーツを分解・洗浄せねばならず、お手入れにはそれなりの手間と時間が必要です。とはいえ、各パーツを分解して洗えるということは衛生的に使えるということでもあります。適切にお手入れしていればトラブルも起こりにくいですし、見方を変えればメリットといえるかもしれません。
準備に手間がかかる
事前に食材の組み合わせを考えたり適当なサイズにカットしたりが必要な点も、人によってはデメリットです。例えばアボカドのような水分の少ない食材を、単体でジュースにするのは困難です。牛乳を加えたり水分の多い食材と組み合わせたりなど工夫が必要となります。
スロージューサーだけではなく、ミキサーでも同様ですが、にんじんなどかたい食材は事前にカットしておかねばなりません。同様にパイナップルやリンゴもヘタや芯を取り除いておく必要があります。忙しい朝などは、わずかな時間も惜しいものです。少しの手間でも毎日となると、ストレスに感じるかもしれません。
ミキサーや高速ジューサーと比較
スロージューサーを検討しつつも、「ミキサーや高速ジューサーとの違いがいまひとつはっきりしない」という人は多いのではないでしょうか。ミキサーや高速ジューサーの特徴を具体的に紹介します。
ミキサーの特徴
【ミキサー】機能別おすすめ10選|氷・離乳食・スムージー対応
ミキサーは、付属のブレードによって食材を細かく粉砕するのが特徴です。多様な使い方があり、ジュースはもちろんペーストや粉末を作ることもできます。パワーの強いものなら氷まで砕くので、氷を入れて楽しめるのも魅力です。ただし、ミキサーはあくまでも食材を「粉砕」「撹拌」するのみです。ジュースを作る際は水や牛乳といった水分を加える必要があり、その分栄養価や味わいは薄くなります。
また、ミキサーで作ったジュースには繊維質が分離されずに残っています。繊維質の多い食材を使った場合は口当たりが悪くなり、飲みにくく感じるかもしれません。
高速ジューサーの特徴
高速ジューサーは「カッターを高速回転させて食材を削る」ため、スロージューサーよりもかたい食材が得意です。ただし、ミキサーほど多様な使い方はできません。高速ジューサーで作ったジュースも、スロージューサーのそれと同様に繊維質と水分がきちんと分離されます。口に含むとさらっとしており、飲みやすいジュースです。
繊維質と水分の分離は、遠心力によって行われます。食材を入れてからジュースになるまでは早いですが、この方法だと空気の混入は防げません。栄養価や味わい、口当たりはスロージューサーで作ったジュースに軍配が上がります。
スロージューサーの選び方
ひと口にスロージューサーといってもさまざまな種類があります。後悔しないスロージューサーを選ぶには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。スロージューサーを選ぶとき注意したいポイントを紹介します。
サイズや形状
まずチェックしたいのが、サイズや形状です。特にサイズは1度に何cc圧搾できるかという「搾汁(さくじゅう)量」に関わるので、十分に注意しておきましょう。搾汁量が少ないと何度もスロージューサーを稼働させねばならず、手間がかかります。家族の人数から必要な量を計算し、それに合う容量のものを選ぶのがベターです。
また、スロージューサーの形状は縦型と横型に大別されます。一般的に縦型の方がスリムかつ省スペースですが、その分容量は小さくなります。これに対し横型は容量が大きいものが多く、ファミリー向けです。ただし縦型に比べると場所を取るため、置くスペースを考える必要があります。
投入口の大きさ
スロージューサーの投入口が大きければ、食材を細かくカットする必要がありません。カットした端から食材を投入できるので手間が少なく、気軽に使いやすいといえます。これは小さなことに思えますが、毎日の使用を想定したときにカットの手間がないのは大助かりです。特に大きな食材を使ったり頻繁にジューサーを稼働させたりする場合は、小さな投入口ではストレスになりかねません。投入口の大きさは使いやすさに直結すると考えて、きちんとチェックしておくことをおすすめします。
お手入れのしやすさ
細々した部品が多いと、「後片付けが面倒だから」とジュース作りを敬遠するようになります。お目当てのスロージューサーを見つけたら、分解・洗浄が必要なパーツの数や形状などをきちんとチェックしておきましょう。また、機種によってはパーツの洗浄に食洗機を使用できるものもあります。食洗機がある家庭ではいちいち手洗いしなくてよいので、後片付けの手間がかかりません。食洗機を活用中の家庭なら、食洗機対応か否かも忘れずに確認しましょう。
スロージューサーのおすすめ商品
スロージューサーの人気が高まる昨今、各メーカーからさまざまなスロージューサーが発売されています。それぞれ特徴は異なるので、家族の人数や用途に合うものを見つけましょう。特に人気の高いスロージューサーを選りすぐって4点紹介します。
さまざまな食材に対応 シャープ ヘルシオ ジュースプレッソ
こちらのスロージューサーは、多様な食材をジュースにできるのが魅力です。水分が少なく果肉が多い果物や、繊維が多くかたい食材、さらには粒状の食材までジュースにできます。食材の組み合わせをいちいち気にせずにジュースを作れるのは、うれしいポイントです。また、「タンククリーナー」を使わないシンプルな設計で、お手入れが必要なパーツは少なめです。カスが溜まりやすいフィルター部分も取り外しできるため、掃除の手間がかかりません。食洗機にも対応しており、「使った後を考えて憂鬱になる」ということはなさそうです。このほか凍った食材を利用できるアタッチメントも付いており、これ一つでさまざまな楽しみ方があります。
商品名:シャープ ヘルシオ ジュースプレッソ
購入はこちら
ワイドな投入口 クビンス ホールスロージューサー・プロ
カットが面倒だったり、家族用に大量の食材を使ったりするときは、こちらのスロージューサーがおすすめです。投入口のサイズは88mmもあり、大きさによってはリンゴや皮を剥いたオレンジも丸ごと投入できます。加えて投入口は二つあるため、葉物は小さい方、大きな果物や野菜は大きい方と、材料の特性に合わせて投入口を変えられます。ワイドな投入口を持つだけあって、搾汁可能な量も500mlと大容量です。24時間の連続稼働も可能というタフな性能で、1度にたくさんのジュースを作りたいときも安心して使えます。さらに、クビンス社が開発したオリジナルモーターは静音性に優れています。安定感もあり、頻繁に多量のジュースを作りたい家庭にはぴったりです。
商品名:クビンス ホールスロージューサー・プロ
購入はこちら
三つのフィルター付き アイリスオーヤマ スロージューサー
「同じ食感のジュースばかりでは飽きそう」という人におすすめなのが、こちらのスロージューサーです。三つのフィルターを使い分けることで、「さらっとした口当たりのジュース」「濃厚なスムージー」「フローズンデザート」と、違った食感のジュースやデザートを楽しめます。本体サイズは縦42cm横12cm、奥行き16cmとスマートかつスリムなため、少しのスペースがあれば設置可能です。加えて3.6kgと軽量で、場所を変えて気軽に使えます。また、全てのパーツが丸洗いできるのもうれしいポイントです。注ぎ口のパッキンまで外して洗えるため、衛生面にも不安なく使えます。
商品名:アイリスオーヤマ スロージューサー
購入はこちら
ジュース以外のメニューも作れる パナソニック ビタミンサーバー
通常のジュース以外にも、スープやドレッシング、フローズンデザートなどを作ることができます。作りたいレシピに合わせてアタッチメントを変えるだけと、面倒な設定等は必要ありません。ガスパチョやキウイのドレッシングなど、食卓に映えるメニューを作りたい人に最適です。また、分散型圧縮構造を採用しているため、かたい食材を使っても水分の取り残しがありません。毎分45回転の低速スクリューが、栄養価の高い滑らかなジュースに仕上げてくれます。製品にはレシピブックが付いているので、お気に入りのレシピを見つけてみましょう。
商品名:パナソニック ビタミンサーバー
購入はこちら
スロージューサーでできるレシピもチェック
スロージューサーは、食材の組み合わせ次第で多様な楽しみ方ができます。「購入した後マンネリにならないか心配」という人は、おすすめレシピをチェックしてみましょう。スロージューサーでできるおいしいレシピを紹介します。
小松菜のヘルシージュース
アクが少ない小松菜は、スロージューサー初心者にぴったりの食材です。ビタミンやミネラルも多く含んでいるため、ヘルシーかつ栄養価の高いジュースが完成します。
どうしても飲みにくく感じるときは、フルーツを合わせるのがおすすめです。フルーツの甘味が小松菜独特のえぐみを和らげ、組み合わせ次第では子どもでも抵抗なく飲めるようになります。特にリンゴはどの食材とも相性がよいので、まずはこの組み合わせから試してみてはいかがでしょうか。このほかキウイやオレンジなどを合わせると、ほどよい酸味もプラスされます。また、青臭さが気になるときはハーブ類やシソがおすすめです。隠し味程度に加えれば、ぐっと飲みやすくなります。
フレッシュなフルーツジュース
新鮮なフルーツを使えば、市販のジュースにはない果実感を楽しめます。甘味や味わいの系統を見ながら、相性のよさそうなフルーツを組み合わせてみましょう。濃厚な甘味を楽しみたいなら、「リンゴ+マンゴー」の組み合わせがおすすめです。一方、少しスッキリ飲みたいというときは「ブドウ+ブルーベリー」なら、色合いもきれいなジュースができあがります。
また、フルーツに野菜を合わせるときは、にんじんがおすすめです。ほどよいにんじんの甘味は、フルーツとよく合います。中でも「リンゴ+にんじん」は王道の組み合わせです。にんじんの配合を調整すれば、好き嫌いの激しい子どもでもおいしく飲んでくれるはずです。
クリーミーで濃厚なスープ
裏ごしが面倒な野菜スープも、スロージューサーを使えば簡単に作れます。手順としては、適当な大きさにカットした具材を柔らかくして、牛乳や水と一緒に投入口に入れるだけです。具材と液体がスロージューサーによって混ぜ合わされ、まろやかなスープとして排出されます。
粒コーン・カボチャ・タマネギ・トマトなど使える食材はさまざまなので、自由なアイデアで楽しんでみましょう。また、より濃厚なスープにしたいなら、水分の1/4程度を生クリームに置き換えるのもおすすめです。冷たくしてスッキリと、あるいは温め直してほかほかの状態で、食材のおいしさを丸ごと味わいましょう。
あわせて読みたい
▶超多忙なワーママ編集者が選んだ【高機能ジューサー】の決定版はあのブランドのこのアイテム
▶おすすめ家電【2018】|掃除機・洗濯機・キッチン家電などおすすめ家電集
写真/(C)Shutterstock.com