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クレイ洗顔とは?
近年、多くのクレイ洗顔が販売されていますが、どんなものなのか詳しくは知らない人も多いのではないでしょうか?まずは主成分であるクレイについて、主な特徴を見ていきましょう。
クレイ(泥)を配合した洗顔
クレイ洗顔は、クレイ(泥)を配合した洗顔のことです。そのため、「泥洗顔」と呼ばれることもあります。泥といっても、子どもの頃に泥遊びをしていた泥のことではもちろんありません。クレイは土の中の粘土層から採掘された泥を乾燥させたもので、普通の泥より粒子が細かいのが特徴です。
含まれているミネラル成分や色によって、「イライト」「モンモリロナイト」「ガス―ル」などに分類されます。それぞれ特徴が異なりますが、総称してクレイと呼ばれているのです。
クレイは多くの国でスキンケアなどの美容目的だけでなく、医療、建築用原料、美術など幅広い目的で使われています。
毛穴の余分な皮脂や汚れを吸着
クレイが洗顔に使われている理由は、「粒子の細かさ」と「優れた吸着力」という特性があるため。非常に粒子が細かいため、届きにくい毛穴の奥まで浸透しやすくなります。そして、優れた吸着力で余分な皮脂や汚れだけでなく、毛穴に詰まった古い角質までしっかり取り除いてくれるのです。
毎日洗顔しているのに、毛穴の黒ずみや肌のくすみが気になるという人は少なくありません。クレイ洗顔を使うことで、毛穴の黒ずみや肌のくすみがすっきりして、ワントーン明るいクリアな肌に導いてくれるのが人気の理由の1つです。
ミネラルが豊富
クレイには、豊富なミネラルが含まれています。粘土層は、長年にわたりさまざまな環境の影響を受けて蓄積されているためです。例えば、火山が噴火し火山灰に埋もれたり、台風やハリケーンなどにより海水が染み込んだりといった自然がもたらす影響を受けています。
ミネラルの中でも特に多く含まれているのが、「シリカ」です。肌を保湿しハリを与えてくれる成分とされています。肌ダメージを緩和したり、コラーゲンの生成をサポートしてくれる働きもあるようです。
その他にも、カルシウム・カリウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などが含まれています。そのためクレイ洗顔を使用し続けると、豊富なミネラルの作用で、しっとりとハリのある肌に近づけるとされています。
クレイ洗顔の歴史
クレイ洗顔の歴史は古く、古代エジプトにまでさかのぼるといわれています。クレイの歴史を知ると、よりクレイ洗顔の魅力が伝わってくるはずです。
クレオパトラもクレイを愛用?
古代エジプト時代に活躍したクレオパトラも、クレイを愛用していたといわれています。クレイの持つ効能が知られており、さまざまな症状に対する自然療法として使われていたのです。ヒーリングや儀式にも用いられていたことを考えると、クレイは当時の人々にとって欠かせないものだったのでしょう。
ローマやギリシャでも、骨折や炎症などの治療に取り入れられていました。クレイを使った治癒行為は、昔から世界中で行われていたとされます。
日本や中国でも古くから利用されてきた
クレイは限られた場所でしか採掘できませんが、中国や日本でも採掘・利用されてきました。中国では、古代エジプトや中世ヨーロッパ同様に、民間の自然療法として用いられていたといわれます。
日本では、江戸時代から昭和初期頃まで、髪の毛の洗浄に使われていたこともあるそうです。力士の髪を結うときに、鬢付け油(びんつけあぶら)と呼ばれる整髪剤が使われており、整髪剤を落とすために吸着力に優れたクレイが役立ちました。
クレイの種類で効果も変わる
クレイは複数の種類があり、期待できる効果も異なります。それぞれの特徴を把握し、自分の肌質や用途に合わせて選びましょう。購入する際は、パッケージに記載されている成分表を確認するのがおすすめです。
オールマイティなモンモリロナイト
鉱物粘土であるモンモリロナイトは、どの肌タイプにも使えるのが特徴です。クレイ選びに迷ったときは、モンモリロナイトを使用した洗顔料を選ぶとよいでしょう。
モンモリロナイトはフランスで採掘されている鉱物クレイで、同じクレイの「ベントナイト」の主成分。肌の汚れや古い角質などを吸着しやすく、肌への負担を抑えながら汚れを取り除けるのがメリットです。
保水力も高いため、肌の乾燥が気になる人や洗顔後の肌のつっぱり感が気になる人にもおすすめです。乾燥しやすい冬場でも、汚れをしっかり落としながら肌の潤いを保てるため、使いやすいはずです。
角質落としてスベスベ!ガスール
古くからモロッコで使われているのが、ガスールです。スパなどでよく使用されている定番のクレイなので、試したことがある人もいるかもしれません。しっとりつるつるの洗い上がりが特徴です。
豊富な天然ミネラルが肌の古い角質や汚れをしっかり落とし、肌を鎮静させながらキメの細かいもちもちとした柔らかい肌へと導いてくれます。
どの肌タイプでも使用可能ですが、敏感肌の人は粒子が細かい洗顔料がおすすめ。粒子が粗いタイプだと、肌がこすれて刺激になることも考えられます。
マイルドで安心 カオリン
敏感肌の人には、マイルドで刺激の少ないカオリンが適しています。フェイスパウダーや赤ちゃんのオムツかぶれを防ぐパウダーにも含まれており、安心感のある成分です。ニキビや肌荒れなどの刺激になってしまうことも少ないとされています。
主に中国のクレイの産地である「高嶺(カオリン)」で採れるもので、粘り気が強く肌が乾燥しにくいという特徴も。乾燥肌の人や季節によって洗顔後に肌がつっぱるという人にも向いています。
粒子が細かい!初心者向けホワイトクレイ
クレイ洗顔が肌に合うか試してみたいという初心者には、ホワイトクレイがおすすめです。火山灰でできたホワイトクレイは、粒子が細かく洗浄力はマイルド。敏感肌や乾燥肌の人にも使いやすいタイプです。
ターンオーバーを促すことでメラニンの生成を抑制したり、肌のバランスを整えたりする作用も期待できます。肌の汚れや余分な皮脂を取り除くだけでなく、ケアもできる洗顔料を探している人にも◎。