植物のために秋にするべきことって?
植物を元気に育てるために、一年のうちにすると良いことがあります。それが肥料やり。頻度の高い水やりと違って、肥料をあげるのは実は年に2回で大丈夫なんです。
秋と春にわけて肥料をあげましょう
肥料やりをしてほしいのは、秋と春の2回。ではなぜ植物はこの季節に肥料が必要なのでしょうか?
秋はこれからやってくる冬の寒さに耐えるために肥料を
ちょうど霜が降りる前のこの時期、すすきが気持ちよく風に揺れる「秋」になったら、肥料をあげるタイミングです。
秋に肥料をやる理由は、植物に花芽をつきやすくし、これから迎える冬に備えて耐寒性を高めるため。寒さを乗り越えられるよう栄養補給をしてあげるイメージをすると、季節の変化とともに「あ、肥料を与える時期だ」という気づきにつながると思います。
春は成長期に備えて、花芽や成長を促進してあげる栄養を
もう一つの季節は「春」。冬を越えて、桜が咲く頃に与えてあげます。春の肥料やりは、成長期を迎える夏に向けて、萌葉や枝の伸長を助けるために行なうイメージです。
桜を見かけるなど、春を感じる出来事があったら、植物に肥料をあげるタイミングと意識しておくと忘れにくくなります。日々を過ごす中でも季節の変化に目を向けることで、おうちの植物にも愛情をかけられるようになるはずです。
植物に必要な3つの栄養素
肥料に含まれる成分は、主に3つあげられます。
N(窒素)
N(窒素)は「葉肥」(はごえ)とも呼ばれており、植物を大きくする役割があります。植物はN(窒素)を利用して葉緑素を作ったり、葉や茎を生長させます。
P(リン酸)
P(リン酸)は「花肥」(はなごえ)・「実肥」(みごえ)と呼ばれており、花付きや実付きをよくする役割があります。また、根の生長を助ける役割も。
K(カリウム)
K(カリウム)は「根肥」(ねごえ)と呼ばれており、植物の根の生長を促進させます。また、タンパク質や炭水化物の合成、葉での蒸散調節にも関係しており、病害虫に対する抵抗力を高める効果があります。
一般的な肥料は、主にこれらの成分で構成されています。商品のパッケージには、こちらの3つの成分の割合が表示されていることが多いので、与える季節や植物の状態に合わせてぜひ使ってみてください。
肥料の種類
最後に肥料にはどんな種類があるのかも知っておきましょう。
液体肥料
液体タイプは、現役を水に混ぜ、普段の水やりの要領で直接鉢に与えてあげます。根や葉から肥料を吸収するため、即効性があるのが特徴です。
固形肥料
固形タイプは、固形状のまま土に与え水やりで水を与えることで、土の中にゆっくりと溶けていきます。こちらも根から直接栄養が吸収されますが、固形タイプはよりじんわりと効果が出ていくのが特徴です。
この他、腐葉土や牛糞、魚粉などの有機物から作られた有機肥料などがあります。こちらは即効性はあまり期待できませんが、効果の持続期間が長く、植物に対する刺激が弱いのがおすすめポイントです。
ご自身が使いやすいと感じる肥料のタイプと必要な栄養を考えて使いわけるのがいいでしょう。
肥料やりは水やりに比べると、実際に行なっている人は少ないかもしれませんが、植物にとっては大事な栄養補給のタイミング。一年に2回のこの時期に、ぜひおうちの植物に肥料をあげてさらに愛でてあげてください!
parkERs(パーカーズ)
フラワーショップ「青山フラワーマーケット」を展開するパーク・コーポレーション の空間デザインブランド。「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、公園の心地よさを室内に取り込むデザインを追求。都会の中では気づきにくくなった自然をデザインによって身近にし、「人の感覚を呼び起こす空間デザイン」で新しい価値を生み出している。
市野澤未和(左)
プランツコーディネーターとして、都市部の室内を中心に植物を用いた空間デザインを手がける。
森美波(右)
「公園の心地よさを表現する空間デザイン」に携わる中で得た気づき・最新情報等を発信。
HP:https://www.park-ers.com/
Instagram:https://www.instagram.com/parkers_official/