Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE 私の生き方

2021.01.20

弁護士・矢上浄子さんにインタビュー「目ざすは、頼もしい母ちゃん。介入しすぎず、子ども自身に『気づかせる』育児を」

弁護士・矢上浄子さんが家族揃って登場!「チームワーク」で行なっているという育児・ 家事のことや、娘たちとの関係について語ってくださいました。

Tags:

私が育児で目ざしているのは、『気づかせ育児』です

矢上浄子(弁護士)
宰(弁護士)
恵真ちゃん(9歳)
玲衣ちゃん(7歳)
弥和ちゃん(4歳)

関連記事
▶︎「働き方の変化は女性への追い風。ワークライフブレンドの実践で後に続く弁護士を応援」弁護士・矢上浄子さんにインタビュー

「今年のステイホーム期間は、わが家にとっても転換期になりました。家で仕事をするようになって、私と夫は書斎の取り合いっこ。娘たちは勉強がはかどらなかったり、ケンカが絶えなかったりで、不安定な時期もありました。それからは、朝に夫婦でお互いのスケジュールを見せ合いながら、書斎を使う時間帯を決めて。書斎を使わないほうは、子どもの勉強を 見ながら、同時に自分の仕事を。私も夫もジョギングが趣味ですが、その時間も話し合って調整しています。

家族みんなが集まるのは、広めのリビングにしつらえたカウンターやダイニングのテーブル。3年前に都心のマンションをリフォームしたときに、こだわった点でもあります。子ども3人それぞれに部屋を与えるのはスペース的に無理なので、子ども部屋は大小ひとつずつ。ステイホーム期間からは、小さい子ども部屋のほうを書斎にしています。

正直言うと私、家事をするのも、朝起きるのも、苦手です。そんなこともあって、いつの間にか、私が朝遅い日は娘たちが自分で朝食をつくるようになりました。わが家の基本は『できる人がやる』。きっちり決めすぎず、フレキシブルなくらいがちょうどいいんです。こんな私ですから、家事や育児のヘルプを受けることにも抵抗はなく、夫や義母、シッターさんと話し合い、チームワークで育児・ 家事をしています。夫が担当のときは、もちろん夫が料理も家事も全部やります。子どもの病院につき添ったり、保護者会に出るのは主に私の仕事ですが、勉強を教えるのは夫のほうが上手。娘たちにしてみれば、男がやること・女がやることという認識はなく、個々が何をやるか、どう生きるか、で見るようになる。また、いろんな大人と関わって育つことで、視野も広くなり、ものごとの対応力も身につくようです。

私が育児で目ざしているのは、『気づかせ育児』です。今の時代、いい大学に入って大企業で働くことだけが成功だとはいえなくなりました。価値や基準は多様化しているし、会社員ではない生き方を自分で見つけることも求められるでしょう。敷かれたレールはどこにもなくて、自分でゴールとプロセスを設定する能力が求められます。だから、子どもがやりたいことに自分で『気づく』ことが何より大切。来年はさらに音楽も料理も、旅行でも読書でも、いろんな体験を家族で一緒にして、その中から自分でやりたいことを見つけてほしい。そのための『きっかけづくり』が、親の役割だと思っています。今もケンカは絶えないし、毎日だれかしら泣いていますが(笑)、それでもあまり介入しすぎずに。

昨年は、ベビーシッターさんの実家のフィリピンにみんなで行って、現地で大家族や親戚に囲まれて、いろんな人がいることが刺激になったようです。もともと私は旅行が好きなので(今年は我慢の年でしたが)、来年以降はまた海外に行けるといいなと思っています。

チームワークで育児をするとお話ししましたが、週に1日は私がべったり娘たちを甘やかす日もつくります。仕事でゆき詰まっていてもリフレッシュできる、私にとっても大事な時間です。そして目ざすのは、強く頼もしい“母ちゃん”。たとえ何があっても娘を守り抜く強い味方でありたい。そしてなんでもオープンに話せて、失敗も成功もみんなで共有できるような家庭でありたい。今はみんな好きな男の子ができたら教えてくれるけれど、こんな関係がこの先も続いたらいいな、と思っています」

▲かつてはトライアスロン、今はジョギングが最大の趣味。写真は母校のOBOG駅伝大会。

▲ダイニングで長女・次女の勉強を見ている夫。家庭教師経験もあり教え上手です。

▲食事の準備は娘たちが自主的にお手伝い。この日は次女・三女がつくってくれました。

弁護士

矢上浄子

やがみ・きよこ(44歳)/1976年生まれ。中央大学法学部卒業後、中国・アメリカの大学院への留学を経て、2002年から中国北京市の法律事務所にて勤務。2007年に早稲田大学法科大学院修了、2009年アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所。2010年結婚、2011年に長女・2013年に次女・2016年に三女を出産。2019年1月に同事務所パートナー弁護士に就任。第二東京弁護士会国際委員会副委員長。非常勤で大学・大学院の講義も担当。

Domani12/1月号「2020年→2021年〝じぶんのじかん〟、〝かぞくのじかん〟。」より
撮影/三浦憲治 ヘア&メーク/渡辺みゆき 協力/プロップス ナウ、EASE 構成/南 ゆかり、上阪泰幸(本誌) 再構成/WebDomani編集部

あわせて読みたい
▶︎「働き方の変化は女性への追い風。ワークライフブレンドの実践で後に続く弁護士を応援」弁護士・矢上浄子さんにインタビュー

Read Moreおすすめの関連記事

スマートフォンプレビュー

【登録無料】
Domaniメルマガ会員募集中

管理職世代の通勤コーデ、明日は何を着る?子供の受験や習い事、
どうする?人気モデル、ハイセンスなDomani読者モデル、教育のプロたちから
発信されるタイムリーなテーマをピックアップしてお届けします。
プレゼント企画やイベント参加のスペシャルなお知らせも!