歯固めの役割って?
赤ちゃんが使用する歯固めには、そもそもどのような役割があるのでしょうか?歯固めの役割や効果についてご紹介します。
歯茎のムズムズ感を解消する
赤ちゃんは乳歯が生えてくると、歯茎が痛くなったり、ムズムズしたりといった違和感や不快感を覚えます。一般的には「歯ぐずり」と呼ばれますが、これを解消するために使用するのが歯固めです。
歯固めは、物をかむことで不快感を解消し、イライラする気持ちを紛らわせることを目的としています。ただし、口に入れる歯固めは何でもよいわけではありません。身の回りにある物は、口に入れると危険な物も多いからです。
口に入れても問題がないように、歯固めは安全な素材で作られているものを選びましょう。誤って飲み込むのを防ぐため、大きさや形状にも工夫された商品が数多く販売されています。
食べ物をかむ練習になる
赤ちゃんは生まれてからしばらくの間、母乳やミルクから栄養を取ります。その時期は吸う力が大切ですが、離乳食が始まると必要になってくるのが物をかむ力です。
赤ちゃんは離乳食を与えたからといって、最初から上手にかめるわけではありません。物を上手にかめるようになるには練習が必要で、それを自然にサポートしてくれるのが歯固めなのです。
歯固めを与えることで、かむという動作に慣れ、次第にかむ力も付いてきます。自分で物を口に持っていってかむ、という一連の流れの練習にもなるでしょう。
乳歯の成長をサポートする
歯固めを使用すると歯茎のマッサージになり、血流が促進されます。その結果、歯茎や歯の発達が促されるのです。また歯固めをしっかりかむことで、顎の骨や筋肉も発達するとされています。
乳歯は一度に生えるのではなく、時間をかけて少しずつ生えてくるものです。最初の歯が生えるくらいのタイミングで歯固めを使用すれば、その後の乳歯の成長をサポートしてくれます。丈夫できれいな歯が生えることも期待できるでしょう。
いつからいつまで使う?
赤ちゃんにさまざまな影響を与える歯固めですが、一般的にはいつからいつまで使うものなのでしょうか?歯固めを使い始める目安と、やめるタイミングを解説します。
使い始めは生後6カ月ごろから
歯固めを使い始めるのは、乳歯が生え始める生後6カ月ごろが目安。
しかし、歯が生え始める時期には個人差があり、3カ月ごろから生え始める子もいれば、10カ月ごろまで生えない子もいます。歯固めの使い始めの「生後6カ月」というのは、あくまでも目安として考えておきましょう。
明確な決まりはないため、赤ちゃんの様子を見て歯茎に不快感があるようなら使い始めて構いません。歯が見えていなくても、歯茎の中では成長していて、歯ぐずりが始まっている可能性もあります。必要になったときにすぐ使い始められるよう、早めに用意しておくと安心です。
やめるタイミングに決まりはない
歯固めを使い始める時期には目安がありますが、個人差が大きいものです。それと同様に、やめるタイミングにも明確な決まりはありません。
成長するにつれて自然に使わなくなる赤ちゃんもいれば、歯固め自体に興味や愛着を持って、使い続ける子もいます。歯ぐずりがどのくらい続くかにも個人差があるため、赤ちゃんが使い続けようとするうちは使わせてあげましょう。
歯固めの種類によっては、おもちゃとして長く使える製品も少なくありません。あらかじめ機能が多く、長く使える歯固めを選ぶのもおすすめです。
参考:歯とお口の発生と育ち方 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020
使用されている素材をチェック
歯固めにはさまざまな素材が使われていますが、基本的には赤ちゃんが口に入れても安全な素材が選ばれています。歯固めによく使われる素材には、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?歯固めを選ぶ際にチェックしておきたい、素材の特徴を解説します。
エラストマーやシリコン
柔らかく弾力性が高いのが、エラストマーやシリコン素材の歯固めです。赤ちゃんの歯茎にもやさしく、人体にも無害な素材です。汚れたら丸洗いしたり、煮沸消毒したりできる物が多いため、清潔に保てて免疫力の弱い赤ちゃんの使用にも安心です。
エラストマーやシリコンは、他の素材に比べてカラーやデザインが豊富で、多くの選択肢から選べるのも魅力。赤ちゃんの目を引くような色合いや、おもちゃとしても使える物があるのも特徴です。
木製
ナチュラルな雰囲気の歯固めを求めるなら、木製もおすすめです。木製の歯固めは独特の温かみや、木の香りが感じられるのが特徴で、シンプルでおしゃれな雰囲気の製品も多数あります。
木製の場合、塗装やワックスが塗布されていない物を選ぶか、口に入れても問題がない塗装剤が使われている製品を選びましょう。角が丸く加工されていて、赤ちゃんにとって安全な形状になっているかも、チェックしておきたいポイントです。
木製の歯固めの注意点は、手入れ方法が限定されている可能性があること。水洗い可能な場合でも、乾くまでに時間がかかることがあるため、どのように手入れするかは事前に確認しておきましょう。
お米製
お米製も、安全性の高い素材の1つです。主な原料が食品であるため、口に入れても体に悪影響が出にくく安心して使用できます。温かみのある素材で、素朴なデザインが多いのも特徴です。
お米製の歯固めは、耐久性はそれほど高くありません。かむ力が強くなってくると削れてしまうこともあるため、複数用意して交代で使うなどして対策しましょう。
またお米製の場合、煮沸消毒や薬剤による消毒はできません。煮沸などをすると変形や変質する可能性があるため、水拭きや水洗いが主な手入れ方法です。安全に使い続けられるよう、決められた手入れ方法に従いましょう。
選び方のポイント
実際に赤ちゃんのために歯固めを用意するには、どのように選べばよいのでしょうか?歯固めを選ぶ際に、注目すべきポイントをご紹介します。
安全性を確認する
歯固めを選ぶ際に最も重要なのが、安全な製品を選ぶこと。素材はもちろん、形状などもチェックして、安心して赤ちゃんが使用できる物を選びましょう。
歯固めとして販売されている製品は、丸みを帯びた形状が多く、赤ちゃんが安全に使用できるよう考慮されているのが一般的です。しかし、物によってはとがっている部分があったり、長さがあったりする場合もあります。
使用する際に見守りが必要なケースもあるため、赤ちゃんが安全に使用できるかを考えて選びましょう。
デザインで選ぶ
歯固めにはさまざまなデザインがありますが、赤ちゃんが興味を持つかどうかは実際に使ってみるまで分かりません。音が出るタイプや、パーツが動かせる物など、赤ちゃんが興味を持ちやすいデザインをチェックしてみましょう。
歯固めは赤ちゃんが自分の手で持って使用するため、持ちやすいかどうかも重要なポイントです。握りやすい物を近くに置いておけば、自然に手にすることが多くなり、歯固めとしての効果が高くなるでしょう。
知育おもちゃとして遊べるようなタイプなら、歯固めが必要な時期が終わっても長く使用できます。