赤ちゃんの爪切りはいつから始める?
大人と比べて、赤ちゃんの爪は繊細で小さく、扱い方に戸惑う人は多いものです。赤ちゃんの爪は、いつから切り始めるのがベストかを知り、適切にお手入れしましょう。

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タイミングと頻度
赤ちゃんの爪切りは、指先より爪が長くなっていたら、生後間もなくから切り始めて問題ありません。生まれてすぐでも、爪が伸びている状態の赤ちゃんもいますので、慌てないよう出産前に爪切りを準備しておくのがおすすめです。
また、赤ちゃんの爪は薄くてシャープなので、伸ばした状態のまま放置すると、自分で目や顔などの皮膚を傷つけてしまったり、爪が割れてしまったりする危険性があります。そのため、伸びていたらなるべく早く爪切りしてあげましょう。
爪が割れた場合は、割れた部分をカットし、爪やすりで滑らかに削ります。爪が伸びるスピードにもよりますが、頻度は3~4日に1回程度を目安とするとよいでしょう。
爪切りのタイミングとしてベストなのは、お昼寝どきや授乳中です。明るいので作業がしやすく、赤ちゃんも暴れにくいためです。もし、あまりにも暴れて嫌がってしまうようであれば、無理にその日に切らず、また翌日以降にお手入れしてあげるなど、赤ちゃんの様子を見ながら行うことが大切です。
赤ちゃんの爪切りのタイプ
赤ちゃんの爪切りには、いくつかのタイプがあります。タイプごとの特徴を知り、お世話する人と赤ちゃんの双方に合う爪切りを見つけましょう。

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新生児の薄い爪には「はさみタイプ」
はさみタイプは、生まれた直後から生後9カ月ごろの赤ちゃんにおすすめの爪切りです。刃が開きすぎないようになっていることで、一気に切ってしまうリスクが少なく、爪の状態を確認しつつ少しずつ切ることが可能です。
また、刃の先端が丸くなっていて、肌を傷つけないような作りになっているため、安全に使用できます。キャップ付きのものが多く、切った爪がたまってしまうこともないので、衛生的に保管できるのもポイントです。
大人用爪切りはてこタイプが主流なので、初めは使い方に慣れないかもしれませんが、慣れてしまえばスムーズに切れるようになるでしょう。
大人用と同じ構造の「てこタイプ」
赤ちゃん用のてこタイプ爪切りは、大人用爪切りにも多いてこタイプの爪切りが、小型化した形状になっています。大人が使い慣れているタイプなので扱いやすく、爪が飛び散らないので場所を選びません。
中には、指をのせるサポーターやルーペ、やすりが付いているタイプもあります。赤ちゃんの間はもちろん、少し成長してからも使えるのがうれしいポイントです。ただし、パチッと切るときの衝撃があるため、ある程度爪がしっかりしてくる生後半年~1歳以降くらいからの使用がおすすめです。
爪への負担が少ない「爪やすりタイプ」
爪やすりタイプは、赤ちゃんの爪への負担が少なく、皮膚を傷つけてしまう危険性が少ないのが特徴です。やすりで少しずつ削っていくタイプなので、刃の付いた爪切りを赤ちゃんに使うのは怖いという人にもおすすめです。
削られている間じっとしているのが苦手な赤ちゃんには難しいこともあるため、短い時間でケアできる電動タイプを使うのもよいでしょう。電動タイプにはアタッチメントを選べるものもあり、表面が細かくやさしい削り心地のものなら、生まれたての赤ちゃんにも使用できます。
赤ちゃんの爪の切り方
爪が伸びているのを確認したら、使いやすいタイプの爪切りで、実際に赤ちゃんの爪を切ります。正しい爪の切り方を知り、安全にお手入れしましょう。

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手の爪
手の爪を切るときは、赤ちゃんを膝に乗せて、うしろから抱きかかえるような姿勢がベターです。
<赤ちゃんの手の爪の切り方>
1.赤ちゃんを膝に乗せる
2.赤ちゃんの手を片手で包み込む
3.爪を切る指1本を、大人の指先でつまんで固定する
4.爪切りを持って、爪の両端から切る
5.4~5回に分けて少しずつ切り、最後に中心部を切る
切っている間に赤ちゃんが動いてしまうようなら、赤ちゃんの体を大判のバスタオルでくるんであげましょう。バスタオルの間から手だけを出して、体は固定することができるため、比較的安定感のある中で爪切りができます。
また、切るときには一気に切らず、少しずつ切りましょう。1回で広く切ってしまおうとすると、もし赤ちゃんが動いてしまった場合に、深爪になってしまったり、指を切ったりする危険性があります。
そして、切った爪の形は、丸くなるように意識します。仕上げに赤ちゃんの爪にやさしい、目の細かい爪やすりをかけておくとより安心です。
足の爪
足の爪を切るときも、手の爪のとき同様に赤ちゃんを膝に乗せ、うしろから抱きかかえるような姿勢で行いましょう。
<赤ちゃんの足の爪の切り方>
1.赤ちゃんを膝に乗せる
2.赤ちゃんの足を片手で軽く持ち上げる
3.爪を切る指1本を、大人の指先でつまんで固定する
4.白い部分を1~2mm残して、爪先を横にまっすぐ切る
足の爪は、手の爪とは異なり、四角形になるように切ります。足の爪の角を丸く切ってしまうと、伸びた爪が皮膚に食い込み、巻き爪になることがあります。
赤ちゃんの爪を切るときのポイント
赤ちゃんの爪を切る際には、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえて、スムーズに爪切りできるようにしましょう。
就寝中や授乳中を狙って切る
赤ちゃんの爪は、赤ちゃんの動きが静かになる、就寝中や授乳中に切るのがおすすめです。起きている赤ちゃんは、常に手足をバタバタと動かしているので、どうしても爪切りが難しい状態です。 動きが静かになる、寝ている間やミルクをあげている間は、比較的安全に爪切りできるタイミングです。
切る際は、手が自然な角度になるよう、お世話する大人が座る位置・体勢を工夫しましょう。ママの授乳中に、ミルクをあげながら爪切りするのは危険なため、パパなどほかの大人に切ってもらうようにします。
注意点として、指しゃぶりやお風呂あがりで爪がふやけているタイミングでの爪切りは、爪が裂けたり割れたりすることもあるので避けましょう。
深爪にならないように注意する
赤ちゃんの爪を切りすぎて、深爪にならないように気を付けましょう。深爪は、切りすぎた部分から雑菌が入り込み、化膿する原因になります。また、赤ちゃんは爪の形がまだしっかりしていないため、深爪によって爪の変形や巻き爪になりがちです。赤ちゃんの爪を切る際には、指の腹側から見て、はみ出した爪だけを切るようにし、爪の白い部分を1~2mmほど残します。
もし、深爪してしまったら、爪が伸びてくるまでしばらく爪切りはせず、ワセリンで保湿してあげましょう。誤飲を防ぐため、ガーゼやばんそうこうは使わないようにします。出血がある場合には、速やかにティッシュなどで強く押さえて止血します。出血がひどい場合には、病院で医師に診てもらいましょう。
おすすめの赤ちゃんの爪切り3選
赤ちゃんの爪切りには、さまざまなデザイン・形状の商品があります。安全かつお気に入りのデザインの爪切りを見つけましょう。

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貝印「ベビー用ツメキリハサミ(キャップ付)」
爪切りなどで有名な「貝印」の、乳幼児用の爪切りハサミです。カーブした刃で深爪しにくく、仕上がりも滑らかになります。デリケートな爪を切るのに適したはさみタイプなので、生まれたての新生児期から使用可能です。
ホワイトで清潔感のあるシンプルなデザインのはさみで、専用のキャップが付いているため保管や持ち運ぶ際にも、刃を保護できて安全かつ衛生的です。
商品名:貝印 ベビー用ツメキリハサミ(キャップ付)
ピジョン「ベビーつめきり(てこ型)」
赤ちゃん用品を取り扱う「ピジョン」の、てこタイプの日本製赤ちゃん用爪切りです。てこタイプなので、生後少し経って、爪がしっかりしてきた赤ちゃんにおすすめです。切った爪が飛び散らないので、場所を選ばずに使用できます。
ハンドルは大人の手でも持ちやすいよう工夫されており、安定感があります。てこの先は小さな刃になっていて、爪の先がよく見える構造です。刃先は平らな形状で、深爪になりにくいでしょう。
商品名:ピジョン ベビーつめきり(てこ型)
コンビ「ベビーレーベル ネイルケアセット」
赤ちゃんの爪切りだけでなく、大人のネイルケアにも使用可能な「コンビ」の電動爪やすりです。2段階のスピード調整と左右回転切り替えができるため、大人と赤ちゃんそれぞれに適した回転で、左右の爪をケアできます。爪の引っ掛かりが少なく、振動も穏やかなので、爪への負担を抑えながらお手入れが可能です。
また、ライト付きのため、赤ちゃんが寝ている間でも起こさず安心です。カラーは、ベビーピンク・アイスミントのやさしい色味から選べます。
商品名:コンビ ベビーレーベル ネイルケアセット

監修/皮膚科医
泉 さくら
琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。プライベートでは一児の母。
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