【目次】
・エアコンにカビが発生する3大原因
・カビが繁殖しやすい場所
・カビをそのまま放置すると?
・内部のカビ汚れはどうするの?
・業者にエアコンクリーニングを依頼するメリット
・エアコンクリーニング業者の選び方
・人気のエアコンクリーニング業者
【目次】
エアコンにカビが発生する3大原因
室内の温度を快適に保ってくれるエアコンですが、使用しているうちにカビのにおいがすることがあります。何が原因でカビが発生するのでしょうか?
■カビが好む温度
カビが好む温度は、20~35℃といわれています。一方、エアコンの設定温度は20~30℃。どちらもおおむね同じくらいの温度ということが分かるでしょう。
この室温は人間が快適だと思う温度であると同時に、カビが好む温度でもあります。湿気が発生するメカニズムは後述しますが、設定温度によってはカビや雑菌の繁殖を促してしまいかねません。特に梅雨時期や夏場は注意が必要です。
■高い湿度
カビが発生しはじめる湿度は「60%」といわれていて、活発に発生する湿度は「80%」以上です。エアコンの風はカラッとしているイメージですが、内部では「結露」が発生し、湿度が高まります。
結露の発生は、エアコン内部の空気が冷え、気体から液体になるのが原因です。結露は排水管から排出されますが、わずかに残ったものがカビの発生源になります。
また、冷房を頻繁に使用する6月から9月までの湿度は、東京で平均82.5%です。ほぼ毎日冷房を稼働させているエアコンの内部で結露が発生すると、エアコン内部の湿度は90%以上になるといわれています。室内の温度は快適になる一方で、エアコン内部はカビが好むジメジメとした環境になりやすいことが分かります。
参考:気象庁|過去の気象データ検索|東京 2020年(月ごとの値) 主な要素
■栄養分になるほこり
エアコンの内部に蓄積したほこりも、カビの増殖を促します。私たちにとってはただの汚れであっても、カビにとっては栄養分となるからです。
エアコンは室内の空気を取り込み、ちょうどよい温度にして室内に戻します。使用を繰り返していると、室内の空気中にあるほこりやゴミも一緒に吸い込んでしまうのです。
エアコンを頻繁に利用する時期には、フィルターだけでも2週間に1回のペースで掃除しましょう。ほこりやゴミが内部にたまったままでは、余分な電力を消費する他、エアコンの機能自体も低下させます。
カビが繁殖しやすい場所
エアコン内部でカビが繁殖しやすい場所とはどのパーツなのでしょうか?カビの温床になる場所を紹介します。
■フィン
「フィン」とは熱交換をする金属板のことで、エアコン内部のフィルター奥にあるパーツです。エアコンが部屋の空気を取り込んだ後は、フィンによって冷却または加熱され、設定温度に適した風を送り出します。
フィンにカビが発生する理由は、冬場に窓の結露が発生するのと同じ原理です。取り込んだ風が冷やされると、空気中の気体が液体になってフィンに水分が生じ、カビが好む環境になります。
■ファン
「ファン」は、エアコンの風を発生させるパーツです。とても重要な部分ですが、実はカビが発生しやすい場所だと覚えておきましょう。
稼働中のエアコン内部には、冷たい空気と暖かい空気があります。それらが混ざり合った空気は、結露しやすくカビが発生しやすい状態です。ファンは風を送り出す部分なので、長く掃除をしないことによりカビのにおいが部屋中に漂う原因になりかねません。
■ドレンパン
「ドレンパン」は、エアコン内部で発生した結露水を受けるパーツです。排水の経路にもなります。常に水気がある箇所なので、最も湿度が高くなりやすいパーツといえるでしょう。
排出された結露水がドレンパンに残ると、空気中のほこりや微生物を栄養分にしてカビが発生します。さらにほこりを取り込むことによりヘドロ状になり、悪臭を放ったり排水管を詰まらせたりすることもあります。
カビをそのまま放置すると?
エアコンにカビが生えたとしても、機能に影響がなければそのまま使い続ける人も多いようです。発生したカビを放置した場合、どのような影響があるのでしょうか。
■嫌なにおいの原因になる
エアコン内部のカビを掃除せずに稼働させると、排出される風が「カビ臭いにおい」になります。室温は快適になったとしても、においが気になっては心地よく過ごせないでしょう。
そのままエアコンを使い続けると、カビの胞子が部屋に散らされ、体に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、たばこや油のにおいなどの「生活臭」がエアコン内部に残ることもあります。これは、フィルター部分に蓄積したほこりが原因です。取り込んだ空気がほこりと結びつき、たばこのヤニや料理などの油成分も付着することで、送り出される風が嫌なにおいになってしまいます。
■故障の原因になることも
空気中のほこりやゴミを取り込んだエアコンは、内部に汚れを蓄積していきます。そのままではカビが発生しやすいだけでなく、各所のパーツ部分で目詰まりを起こしかねません。
目詰まりは、フィンやファンなどの駆動パーツに負担をかけます。さらには、エアコン自体が故障する原因となるのです。
エアコン内部の掃除をしないでいると、温度の測定機能にも影響します。具体例としては、設定温度になるまでに時間がかかる、設定温度に達しても自動停止しないなどです。こうなると稼働時間が長くなり、結果としてエアコンの寿命を縮めてしまうのです。
内部のカビ汚れはどうするの?
エアコンの掃除は、フィルター掃除だけではありません。しかしながら、専門家でないと難しい処置もあります。エアコン内部の掃除について、詳しく見ていきましょう。
■洗浄スプレーもあるが推奨されない
エアコン内部の洗浄には専門の知識が必要です。市販されているエアコン用洗浄スプレーでも掃除は可能とされますが、素人がうかつに使用することは故障の原因になったりエアコンの寿命を縮めてしまうリスクがあります。
洗浄スプレーでの掃除は、表面上はきれいになります。しかし、家庭内ではその後の洗浄液の水洗いができません。内部に微量でもほこりやゴミが残りますので、目詰まりを起こしたり、サビができたりする可能性もあるのです。
養生不足によりエアコンの基盤にスプレーがかかってしまうと、火災につながる恐れもあります。エアコンの洗浄液による火災は、毎年数件は発生しているという報告もあります。
また大手エアコンメーカーでも、家庭での洗浄スプレー使用は推奨されていません。自己責任で使用しても、故障した場合の保証が効かない可能性もあります。
■掃除機能付きエアコンでは使用しない
近年では、内部に付着したほこりやにおいを自動で取り除いてくれる機能の付いた「掃除機能付きエアコン」が人気です。このタイプのエアコンの場合、特に洗浄スプレーでの掃除はおすすめできません。
エアコン内部の掃除では、下準備としてドライバーを使って分解しますが、掃除機能付きのエアコンは高機能で複雑な構造をしているため、専門知識がないと分解できないからです。下手に洗浄スプレーで掃除をすると故障の原因になりかねません。
掃除機能付きといっても、手入れの頻度や手間が少し減るだけです。基本的には、フィルターや内部の掃除を定期的に行う必要があります。間違ったやり方で分解をすると、エアコンを正常に使えなくなる可能性もあるため、業者に任せたほうが賢明です。
業者にエアコンクリーニングを依頼するメリット
エアコンのクリーニングは、専門業者に依頼をしたほうが無難といえます。自力で分解してトラブルを起こすよりは、故障を招く可能性が軽減するからです。エアコンクリーニングを業者に依頼すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
■内部の汚れもしっかり落とせる
専門知識のない人がエアコンを掃除する場合、表側や取り外しが簡単なフィルターまでが限界です。さらに内部まできれいにしたいなら、専門の業者に依頼をしましょう。
専門業者の清掃では、市販よりも強い洗浄力の洗剤や高圧洗浄器が使われます。こびりついた汚れまで一掃してくれるので、外側だけではなく内部もきれいになる点がメリットです。
ピカピカのエアコンを維持するために、定期的な清掃を心がけるようになるかもしれません。
■面倒な手間がかからない
エアコンのクリーニングを依頼したら、後は業者に任せられます。下準備や後片付けも不要なため、手間がかからない点が最大のメリットでしょう。
エアコン掃除を行う際は、周りを汚さないように養生が必要です。プロに任せれば、養生から清掃・最後の取り付けまでの工程が、1~3時間程度で終わります。その間に別の家事をこなすこともできるので、時間を有効に使えます。
エアコンクリーニング業者の選び方
エアコンの掃除をプロに依頼する場合、どのような点に着目するとよいのでしょうか?エアコンクリーニングの業者の選び方を紹介します。
■料金が明確であること
エアコンクリーニングを検討しているなら、料金システムが明確な業者を選びましょう。「エアコン1台につきクリーニング料はいくらかかるのか」「追加料金はどこから発生するのか」といった内容を、事前に確認できることが重要です。一般的にかかる費用の目安は、以下が参考です。
・壁掛けタイプ:1万1000円~1万4000円
・天井に埋め込むタイプ:2万5000円~3万円
・掃除機能付き:1万8000円~2万
依頼者に知識がないのを利用して、高額料金を請求する悪質な業者も存在します。まずは相場を調べ、目安の料金内に収まるかどうか、追加料金はどうなっているのかを確認しておきましょう。
■ホームページを確認する
その業者の料金システムや実績を知るために、ホームページを探して確認しておきましょう。会社規模にかかわらず、自社サイトを持っているかどうかも重要です。
清掃業界は新規参入しやすいため、素人でも簡単に会社を立ち上げられます。業者の技術面を事前に確認することは難しいですが、ホームページがあれば、掃除風景やレビューをチェックできるでしょう。
■スタッフの対応は丁寧か
ホームページがしっかりした作りであっても、内容を誇張している可能性は残ります。そこでチェックしておきたいのが、スタッフの対応です。いきなり依頼するのではなく、一度はメールか電話で問い合わせを行いましょう。その反応でスタッフの対応が判断できます。
例えば電話で問い合わせをしたのに、会社名やスタッフ名を名乗らなかったり、折り返すと言って期日までに連絡がなかったりする場合は要注意です。他の業者にも問い合わせを行って、対応のよい方を選びましょう。
人気のエアコンクリーニング業者
清掃業者の数は多く、規模も大小さまざまです。そのため、どこに依頼すればよいか悩む人は多いでしょう。ここでは人気のエアコンクリーニング業者を五つ紹介します。
■おそうじ本舗
数あるエアコンクリーニング業者の中でも人気の高い「おそうじ本舗」は、店舗数の多さが魅力的な業者です。スタッフの対応力はもちろん、土日でも予約を受け付けてくれます。
料金も手ごろで、壁掛けエアコンの基本クリーニングなら税込1万2100円で依頼できます。掃除機能付きエアコンの場合は基本料金にプラス8800円です。しかも、最後にはオリジナル防カビ剤で仕上げてくれます。
ホームページには料金システムが分かりやすく記載されていて、無料で見積もりも出してくれます。時期によっては料金が安くなるキャンペーンも行っていますので、通常よりも安価で依頼できる機会も多いでしょう。
■くらしのマーケット
「くらしのマーケット」はエアコンクリーニングの業者ではなく、暮らしのサービスにおけるさまざまな業者を探せる総合サイトです。目的に応じた出店者を検索でき、大手よりも安価なのに確かな結果を得られると定評があります。口コミを参考に探せますので、よりニーズにマッチした業者に出会える点がメリットです。
また、サイト内には業者探しに役立つ情報や豆知識も掲載されています。希望の日時を指定して検索できますので、エアコンクリーニングのためにわざわざ予定を空ける必要がありません。自分の都合と希望に見合った、信頼できる業者を選べます。
■ダスキン
「ハウスクリーニングといえばダスキン」といえるほど、清掃業者の大手として知られています。エアコンクリーニングについては、料金設定がやや高めです。しかし約20年以上にわたる実績と、全国的に知られているネームバリューの大きさは安心感につながります。
壁掛けエアコンの基本クリーニングは税込1万4300円で、抗菌コートをプラスすると1万6610円です。抗菌コートは約1年効果が持続するとのことで、クリーニングにプラスするとカビや雑菌が発生しにくく衛生的に過ごせるでしょう。
独自の養生カバーをエアコンにかけ、周囲を汚さないよう徹底した配慮がなされています。掃除によって出た汚水は流さずに持ち帰ってくれるため、最後まで安心して任せられるはずです。
■カジタク
「カジタク」は、イオングループの清掃業者です。エアコンを含むハウスクリーニングの他、宅配クリーニングや家事代行も依頼できます。Amazonアカウントを持っていれば、簡単にAmazonペイでの支払いが可能です。
カジタクの大きな特徴は、「仕上がり満足保証」があることです。エアコンクリーニングの仕上がりに不満がある場合は、清掃後7日以内であれば無料で再サービスが受けられます。他社にはないこのアフターサービスこそが、カジタクの最大の魅力です。
壁掛けエアコンの基本クリーニングは税込1万3200円で、プラス6600円で室外機のクリーニングも対応してくれます。オプション扱いされることの多い「防カビ・抗菌コート」が無料で、持続期間は約1年です。
■べアーズ
「ベアーズ」は、家事代行サービスの最大手企業です。清掃力はもちろんのこと、家事代行で培った「接客力」が大きな強みです。丁寧な接客マナーとおもてなしで、気持ちのよいサービスが受けられます。
べアーズは、「見積価格保証」を約束しており、エアコンの汚れが頑固で時間がかかったとしても最初の見積り金額から支払い金額が上がることがありません。また、クリーニング終了後に日常のお手入れ方法も要望に応じて説明してくれます。
壁掛けエアコンの基本クリーニングは税込1万4190円で、プラス2200円で抗菌コートができます。さらにプラス5500円で、室外機洗浄と防カビコートを依頼することも可能です。ホームページの口コミには、仕上がりとスタッフ対応のよさの声が寄せられています。
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