■「度し難い」の4つの対義語
「度し難い」の対義語も4つ紹介します。こちらは、ポジティブな意味の言葉です。
「融通が利く」
「度し難い」の対義語のひとつが、「融通が利く」です。「その場その場で適切に対応する」という意味。「相手の言うことに合わせて柔軟に態度を変える」という意味において、「度し難い」とは反対の意味をなします。「融通が利く」ことは、ビジネスをするうえで欠かせない資質といえるでしょう。
(例文)
・彼女は融通が利くため、このプロジェクトも上手く管理するだろう。
・あの会社で働く利点は、勤務時間に融通が利くことです。
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「素直」
「度し難い」の対義語に「素直」があります。「素直」は、「性質や態度が真っ直ぐなこと」という意味。「度し難い」人は、人の意見に合わせて態度を変えることができませんが、「素直」な人は、相手の言葉をすんなりと受け入れ態度を変えられます。
(例文)
・今年入った新入社員は、素直な人ばかりなので仕事がしやすいです。
・素直さは、何かを学ぶときに大切な資質といえるでしょう。
「従順」
「従順」も「度し難い」の対義語です。「従順」とは、「性質や性格、態度が素直で人に逆らわないこと」という意味。自分の意見に関わらず相手に従うことを意味しますが、場合によっては、自分の意見とは異なっても相手に従うことをいいます。
「従順な人」というと、「自分の意見のない人」と、あまり良いイメージで捉えられないこともあるため、使い方には注意してください。
(例文)
・彼女は会社の方針に従順なので、不平や不満を言うことはないだろう。
・従順な社員ばかりだと、社長がワンマンになりがちだ。
「柔軟」
「柔軟」は、柔らかくしなやかであること。1つの立場や考え方にこだわらず、その場に応じた対応ができることを指します。「臨機応変」ということもできますね。相手とコミュニケーションをとりながら、状況に応じて対処することができるので、職場で重宝されるでしょう。
(例文)
・彼女は柔軟な対応をとり、お客様とのトラブルを回避した。
・「仕事忙しそうだけど来週のイベントは参加できそう?」「そこは柔軟に対応します」
「度し難い」を英語で表現すると?
「度し難い」を英語で表現する際は、「hopeless」や「incorrigible」を使います。どちらも日本語と同じ意味です。とくに「hopeless」は、普段からよく使われる言葉なので、おさえておきたいですね。
・I feel hopeless.
(絶望する。)
・He is hopeless of success.
(彼は成功をあきらめている。)
・He is an incorrigible liar.
(彼は度し難い嘘つきだ。)
・That student is an incorrigible man.
(あの生徒は幾度失敗しても凝り性のない困り者だ。)
最後に
「度し難い」は、「どうしようもない」「救いようがない」という意味で、ネガティブな意味合いが強いため、使うときは注意が必要です。関係を悪化させる要因にもなりかねないため、相手の気持ちを考慮し、場合によってはほかの表現に言い換えた方がいいでしょう。
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