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LIFESTYLE 子育ての悩み

2021.06.13

面倒臭いほどに怖がり屋な我が子…怖がりすぎの原因はなに?

 

周りの子どもが平気なことを、すごく怖がったりすると親としてはちょっと不安になります。必要以上に怖がるのは何故なのでしょうか? 子どもが怖がる代表的な例を挙げて、専門家が原因と対処法を解説します。

怖がり屋な我が子、これはいつか卒業できるのでしょうか?

未就学児が泣いて怖いと訴えるのは、まだ色々なことを知らなかったり、理解できなかったりするから。しかし、理由や説明を理解できる小学生になっても〝怖がり屋さん〟は存在します。ほかの子どもが平気でやっていることをいつまでも怖がっていたりすると、親としては少々心配になります。この怖がりはどこからきて、どうしたら解消してあげられるのか、スクールカウンセラーとしても活動している、臨床心理士・吉田美智子さんにお話を伺いました。

怖がり屋さんは◯◯が優れている!?

子どもが怖がりがちな代表例と原因をいくつかご紹介します。

●部屋(家)にひとりでいるのを怖がる
「小学生になると少々の時間であればお留守番をお願いしたくなります。しかし、家にひとりでいるのを嫌がる子どもは結構多いのではないでしょうか。これには大きく分けてふたつの要因があります。

1.地震災害や侵入者が来たりしたら怖い
2.目には見えないものを怖がる

1はTVのニュースで知ることが多いと思います。話だけでなく、視覚的にもショッキングな映像が目に焼きつきますよね。2は『霊って本当にいるの?』的なこと。大人は『そんなのいない』と言ってしまいますが、目には見えないからこそ余計恐怖心を感じてしまうのですよね」(吉田さん、以下同)

●運動系(ジャンプや跳び箱など)で怖がる
「平衡感覚の過敏性によるものではないかと思います。五感と同じで本人の生まれ持った性質なので、能力が劣っているというわけではありません。また、過去にできると思ったが失敗をしてしまい怪我をしたりすると、怖がったりもします」

●映像(TVや映画など)で怖がる
「最初に見たときの印象が続いている&安心して見られると思っていたのに、怖かった驚きが恐怖に繋がるようです。未就学児のようになんでも怖がるのではなく、本人の中にある一定の〝怖さの目安〟がある子どももいます」

●新しいことを怖がる
「例えば、クラス替えや転校は子どもにとって〝THE新しいこと〟だと思います。大抵はちょっと勇気を出して、自ら行動を起こすことで不安感は消えるのですが、中にはそれができず緊張が続き怖がるようになる子どももいます。新しいことを怖がる子どもの心中では『前の世界が失われた』と感じていることが多く見られます。

どれも想像力や妄想力が働く場合が多く、感受性に優れている子どもということでもあります。怖がりではない=感受性が豊かでないというわけではありませんが、怖がり屋さんのその感受性をポジティブな方向へ向けてあげるといいかもしれません」

 

前思春期〜思春期には見えないものへの恐怖感を知ることも

「前思春期(10歳前後)〜思春期には、『人が生きる意味とは?』とか『死ぬってどういうこと?』など〝生死〟について考えるようになります。ただ考えているだけなら恐怖を感じることはないと思うのですが、自分や自分の身の回りの人にトレースして考え始めると怖さを感じます。

例えば、〝もし留守番中に泥棒が入ってきて殺されちゃったらどうしよう〟〝学校に行っている間に、ママが交通事故にあったらどうしよう〟など、実際にはなかなか出会わないシチュエーションを想像します。これは万が一という考え方ができるようになった成長の証拠でもあります。しかし、この時期は『怖い』と言える子と、言えずに抱え込む子がいるので注意深く観察してください」

恐怖感は〝 リリース&安心〟することで解消される

「上記にも述べたように、怖さを感じるのは感受性が豊かだからです。その長所を潰さないためにも、怖いと言ったことを否定せず受け止めてください。そして大人でも、怖かったことを口にしてドキドキ感を落ち着かせようとしますよね。子どもも同じで、『怖い』と口にすることで恐怖感をリリースしたり、大人に『大丈夫だよ』と優しく言ってもらうことで安心感を得ます

怖がり屋さんを無理に卒業させようとすると、今まで以上に怖がるケースもあるため無理強いは禁物です。もし急にしつこいぐらい言ってきたり、理由を聞いても判断がつかないときはカウンセリングも検討してみてください」

怖がり屋さんは感受性が豊かで、想像力にも長けている結果。大人から見ると、「そんなことで?」や「その年で?」と感じるかもしれません。しかし、その子にとっては避けて通れない道で、一番信頼している親に聞いて欲しいからしつこくなってしまうのかも。

イラスト/(C)Shutterstock.com 取材・文/福島孝代 

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臨床心理士

吉田美智子

東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
HP
Twitter: @hakoniwasalon

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