「いちゃいちゃ」の意味
「いちゃいちゃ」とは、体をくっつけて仲良く戯れている様子を指す言葉です。例えば以下のように使うことがあります。
・昨日、彼女と公園でいちゃいちゃしていたでしょう?偶然通りかかったのですが、声を掛けられませんでした。
・人前でいちゃいちゃするのは、ちょっと恥ずかしいので苦手です。
・彼はすぐにいちゃいちゃしようとするが、彼女のほうは嫌がっているようだ。
いちゃいちゃの3つの語源
いちゃいちゃという言葉は特段新しい言葉ではありません。浄瑠璃の中にも「いちゃいちゃ」という表記があることからも分かるように、江戸時代には使われていたと考えられます。
古くからある言葉のため語源は明確には分かっていませんが、次の3つのいずれかとされることが一般的です。
戯れる様子を揶揄した言葉
男女が体をくっつけて戯れる様子を「淫戯(いちゃ)つく」と表現することが、少なくとも18世紀の後半にはあったようです。一般的には、男女や人前でくっついていることを揶揄する表現だとされています。
現在でもいちゃいちゃという言葉は揶揄するニュアンスが含まれているので、以前から同じ意味で使われていたと考えられるでしょう。
この「淫戯つく」という表現から、繰り返して強調し、「淫戯淫戯(いちゃいちゃ)する」という風に表現するようになったのではないかという説もあります。言葉が表現するニュアンスも同じなので、かなり有力な説と考えられるでしょう。
子守りの女性「いち」
かつて、商家などで子守りをする女性を「いち(市)」と呼んでいたことがあるようです。商家のお坊ちゃんやお嬢ちゃんなどはいつまでも自分を甘えさせてくれる存在として「いちや!」「いちや!」と呼んでは、甘えたりわがままを言ったりしていたのでしょう。
この「『いちや!いちや!』とする」という表現から、「いちゃいちゃする」という表現が生まれという説もあります。つまり、この説では、男女が戯れるというよりは、甘えたりわがままを言ったりすることを「いちゃいちゃする」と表現していると考えられるでしょう。
浄瑠璃や大阪弁でぐずぐずしている様子
浄瑠璃の中のセリフや大阪弁では、仲良くしている様子やぐずぐずとしている様子、また、文句をいう様子などを示す言葉として「いちゃいちゃ」という表現を使うことがあります。
この表現が全国的にも使われるようになり、いちゃいちゃという言葉が広がったとも考えられるでしょう。
因みに、「いちゃもん」は、このぐずぐずとしたり文句をいったりすることから生まれた言葉です。「いちゃいちゃ文句を言う」という言葉が「いちゃ文(もん)を言う」という風に変化していったと考えられています。
【男性編】いちゃいちゃが指す5つの行為
色々な語源が考えられますが、現在、いちゃいちゃといえば「男女がくっついて戯れている様子」を指すということには違いはありません。
しかし、どの程度の行為を「いちゃいちゃ」と呼ぶかは、個人差もありますが、性別による差も見られるようです。男性がいちゃいちゃだと考えることが多い行為としては、次の5つがあります。