「ございません」とは、「～がない（無い）」という表現の丁寧語です。漢字で「御座いません」とするよりも、ひらがなで表記しましょう。
Summary
- 「ございません」とは「～がない（無い）」の丁寧語で、対象のものや状況などを否定する際に使う
- 「ございませんでしょうか？」は二重敬語。正しくは「ございませんか？」
- 「ございません」の類語や言い換え表現には、「大丈夫です」「ありません」「結構です」などがある
Contents
「ございません」の意味や注意点とは？
ビジネスシーンでは聞きなれているはずの「ございません」という言葉。あなたは正しく使えていますか？ まずは「ございません」の意味やビジネスシーンで使う際の注意点を見ていきましょう。
「ございません」の意味とは
「ございません」とは、「～がない（無い）」という言葉を丁寧語にしたもの。対象のものや状況などを否定する際に使います。
同じく「無い」の丁寧語として、「ありません」という表現を使うこともあるかと思います。「ありません」でも意味は伝わりますが、話す相手によってはどこか素っ気ない印象を与え、失礼になることもあるでしょう。しかし、より丁寧な表現の「ございません」を使えばフォーマルな印象になり、響きもソフトに。ほかの尊敬語と組み合わせて使うこともできます。
ちなみに、「ございません」は漢字で「御座いません」と書きます。ただ、ビジネスメールなどで使う際は「申し訳御座いません」よりも「申し訳ございません」のように、ひらがなの方が読みやすいでしょう。
ビジネス等で使うときの注意点
ビジネスシーンで、取引先や上司に使う際には「ありません」ではなく、基本的には「ございません」を使います。相手との関係性によっては、口頭で「ありません」を使うことがあっても、メールや文章では使わないほうがいいでしょう。
また、間違いやすい使い方として「ございませんでしょうか」という表現があります。たとえば、「不明な点はありませんか？」という質問を丁寧に伝えたい場合に「ご不明な点はございませんでしょうか？」と使っていませんか？ これは二重敬語となるため、誤りです。正しくは「ご不明な点はございませんか？」となります。
よく耳にする表現だからといって鵜呑みにせずに、正しい日本語表現を心がけましょう。
「ございませんでしょうか？」は誤りですので、丁寧に伝えたい場合は「ございませんか？」を用いましょう。
【Domani編集部の体験談】ビジネスシーンでの適切な使い方
実際のビジネスシーンで「ございません」を使用する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。Domaniの編集者たちの「ございません」にまつわる成功・失敗談を踏まえつつ、使用法を見ていきましょう。
【episode1】ビジネスシーンにおける丁寧な表現は、スムーズなやり取りに不可欠
Domani編集部 E氏（35）
プロジェクトマネージャーだった頃、部下から「〇〇の件、進捗がないのですがどうしましょうか？」と相談されました。私は「ない」という断定的な言葉に少し引っかかり、彼に「ございません」という丁寧な表現を使うように伝えました。そして「ございません」という表現を使用することで、状況を客観的に報告しつつ、感情的にならずに問題解決へつなげやすくなるとも説明しました。u003cstrongu003e丁寧な言葉使いは単なる形式にとどまらず、冷静に状況を把握して次の一歩を踏み出すためのビジネススキルu003c/strongu003eであることを、改めて実感した良いきっかけです。
【episode2】「ございません」以外に、今後の展望や代替案もセットで伝える配慮が必要
Domani編集部 A氏（32）
営業職としてまだ新米だったときの話ですが、お客様からの要望に対して自社のサービスでは対応が難しいケースがありました。私は「申し訳ございません。現状、その機能はございません」と伝えたのですが、お客様は少し不満そうな顔をされました。後から上司に報告したところ、「現状、その機能はご提供いたしかねます」という表現のほうがより丁寧だと伝えられました。その上で、「現在開発中ですが、リリース時期は未定でございます」と付け加えるのが良いとアドバイスを受けました。u003cstrongu003e単に「ない」と伝えるだけで終わらず、今後の展望や代替案を伝える配慮が必要だったu003c/strongu003eと反省しました。
使い方を例文でチェック！
それでは、実際に「ございません」はどのように使うのか、具体的な例文とともに見ていきましょう。
「ほかにご不明な点はございませんか？」
商談などの場面で、顧客や取引先にひと通り説明が終わった後、〝説明を聞いた上でさらに何か質問等がないか〟を相手に確認したい場合に使います。「ありますか」よりも丁寧に確認することができるでしょう。
「大変申し訳ございませんでした」
「でした」は過去形のため使い方には注意が必要ですが、過去に起こった出来事などに対してお詫びする際に使います。例としては「先日はご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした」といった具合です。基本的には、現在進行形で起きていることに謝罪するなら「申し訳ございません」のほうがふさわしいでしょう。
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「問題ございません」
ビジネスシーンで先方から何か質問をされた際、あるいは確認を求められた際に「それでいい」「大丈夫です」という肯定の返事として使います。取引先や上司との会話で「大丈夫です」は不適切ですので「問題ございません」と答えましょう。
「ご質問がございませんでしたら」
「もしなかったら」「もしなければ」などの意味で使われるのが、「ございませんでしたら」というフレーズです。「ご質問がございませんでしたら」「資料がございませんでしたら」など「ございませんでしたら」の前に条件を提示し、その後の文章につなげます。
類語や言い換え表現は？
「ございません」の類語や言い換え表現を紹介します。どれも日常生活でよく使う表現ばかりですので、あわせて覚えておきましょう。
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