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「お待ちしております」は「待っている」の謙譲表現
「お待ちしております」は「待っている」の謙譲表現として使われます。「待つ」という言葉の意味は、人やタイミングが来るまで時間を過ごすことです。ただ「待っています」と伝えるよりも「お待ちしております」の方が、丁寧でへりくだった印象を与えられます。
「〜しております」という表現により、継続的に「待つ」という意味合いも含まれます。また、「お待ちしております」は、何かが来ることを願っているというニュアンスが強い表現です。
「お待ちいたしております」は間違った使い方
「お待ちいたしております」は間違った使い方なので、注意しましょう。「お待ちいたしております」には「いたす」と「おります」が使われています。
「いたす」は「する」の謙譲語、「おります」は「いる」の謙譲語のため、「お待ちいたしております」は二重敬語です。したがって「お待ちいたしております」は正しい敬語ではありません。つい使ってしまいがちな表現ですが、注意しましょう。
【シーン別】「お待ちしております」の使い方と例文3つ
ここからは、シーン別の「おまちしております」の使い方と例文を3つ解説します。
それぞれ、相手や状況に合わせて使い分ける必要があります。注意点なども併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
メールを待つとき「ご連絡お待ちしております」
メールを待つときは「ご連絡お待ちしております」を使いましょう。特に返信をできるだけ早くもらいたい場合は、「ご連絡お待ちしております」を付け足しておくと、相手にプレッシャーを与えすぎず、返信を催促できます。以下に例文を挙げます。
【例文】
新規プロジェクトの件いかがでしたでしょうか。ご連絡お待ちしております。
ただし、返信の期日が決まっている場合は「ご連絡お待ちしております」よりも期日を記載したほうが、相手も分かりやすいでしょう。
お店に来てもらいたいとき「ご来店お待ちしております」
お店に来てもらいたいときは「ご来店お待ちしております」を使いましょう。お客様に対して用いられる表現で、また来てくださいという意味合いが強い言葉です。展示会やイベントの場合は「ご来場お待ちしております」と言い換えることもあります。
シーンに合わせて使い分けましょう。以下の例文を参考にしてみてください。
【例文】
本日は、誠にありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。
柔らかい表現で伝えたいとき「お待ちしておりますので〜」
柔らかい表現で伝えたいときは「お待ちしておりますので」の後に言葉を続けましょう。「お待ちしております」のみだと、言い切りの形がやや冷たい印象を与える場合もあります。
「ご確認お願いいたします」や「よろしくお願いいたします」などをつけることで、柔らかい表現になることが期待できます。以下の例文を参考にしてみてください。
【例文】
新規プロジェクトの会議日程について、参加可能日を伺いたく存じます。ご連絡お待ちしておりますので、ご確認よろしくお願いいたします。