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WORK 挨拶・マナー

2025.07.12

「〜のほど(程)」は目上の人に使える敬語|正しい意味と使い方、英語表現を解説

ビジネスシーンでよく使われる「〜のほど」は、断定を避けて言葉をやわらげる目的で使用される言葉です。その多くは、依頼形で使用されます。本記事では「〜のほど」の正しい意味や使い方などをご紹介します。

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Summary

  • 「〜のほど」は断定を避け表現をやわらげる言葉で、「〜してください」よりもやわらかな言い方
  • 「〜してください」では命令形の印象が強くなるので、「のほど」は目上の人への使用にも適切
  • ひらがなと漢字のどちらを使用しても間違いではないが、漢字はかしこまった文章に適している

「のほど(程)」とは?正しい意味と使い方

「のほど」の「ほど(程)」を辞書で調べると、以下の5つの意味が記載されています。

1. 物事・動作・状態の程度や段階
2. 許される範囲内の程度。ちょうどよい程度
3. ある広がりをもった時間
4. (「…のほど」の形で)断定を避け、表現をやわらげるのに用いる
5. ある広がりを持った空間

引用:デジタル大辞泉(小学館)

ビジネスメールなどでよく見かける「のほど」は、4番目の「断定を避け、表現をやわらげる」用途にあたります。「〜のほど、お願いします」「〜のほど、よろしくお願い申し上げます」のように、依頼形で使うのが一般的で「〜してください」よりもやわらかな言い方なのです。

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「〜のほど」は断定を避け、やわらげる表現です。

PCでメールを打つ手元の写真

(C)Shutterstock.com

「のほど」は目上の人に使える敬語

「のほど」は目上の人にこそ使用したい敬語です。たとえば「確認してください」と言うと命令形の印象が強くなりますが、「のほど」をつけて「ご確認のほど、よろしくお願いします」と伝えると、やわらかく、より丁寧に相手に伝わります。目上の人への使用にも適切です。

しかし、「のほど」の多用のし過ぎは、表現が単調になってしまうので注意しましょう。

働く女性

「〜のほど」は目上の人への使用に適した表現であるものの、多用しないように注意が必要です。

「のほど」「の程」漢字とひらがなどちらを使う?

「のほど(程)」の表記は、漢字を使ってもひらがなを使っても間違いではありません。ひらがなで表記したほうが、よりやわらかな印象です。一方で、「の程」と漢字で表記する場合はきちんとした印象になるため、かしこまった文章に適しています。

とはいえ、かしこまった文章では全体的に漢字が多くなる傾向にあります。読みやすい文章にするためには、全体のバランスを見ながら「のほど」を使用することも大切です。

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ひらがなと漢字の表記は、シーンや文章全体の流れに合わせて使い分けると印象が良くなるでしょう。

「のほど」3つの使用例

続いて、「のほど」の3つの使用例をご紹介します。どれも終わりに「お願いします」「お願い申し上げます」などの文言がつけられた、ビジネスシーンや街中などでもよく見かける表現です。

正しい意味を知っておけば、必要なシーンで便利に使用できます。ビジネスにおいて頻出する言葉ですので、ぜひ使い方をマスターしておきましょう。

ペンで紙に手紙を書く手元の写真

(C)Shutterstock.com

「ご確認のほど」

書類やメールで添付した資料など、確認してほしいものがあるときに使用します。相手に確かめるよう促す丁寧な言い回しで、「のほど」の代表的な使用例といえるでしょう。

メールや送付状の文末に「ご確認のほど、よろしくお願いします」などと、結びの文言として使用することが多い言葉です。使い方や言い換え表現などは、後ほど詳しくご紹介します。

【例文】

・お送りいたしました資料につきまして、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
・上記内容で問題ございませんでしたら、ご確認のほどお願い申し上げます。
・念のため、添付の契約書についてもご確認のほどいただけますと幸いです。

「ご理解のほど」

「原材料の高騰に伴い、◯◯の価格も値上げすることといたしました。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。」といったように、こちらの事情への理解を求める場合に使用します。

みなさん、一度はお店の貼り紙などに書かれているのを見かけたことがあるのではないでしょうか? 「ご理解ください」のような命令形ではなく、丁寧に理解を求めている依頼形の表現です。

【例文】

・今回の仕様変更につきまして、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
・システムメンテナンス中はご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどお願い申し上げます。
・諸般の事情をご賢察いただき、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

「ご指導ご鞭撻のほど」

「ご指導ご鞭撻」は、「ごしどうごべんたつ」と読みます。新入社員が職場の諸先輩方への挨拶メールの文末に付け加えたり、結婚式で新郎新婦の挨拶に使われたりと、新たな門出に使われることが多い表現です。

「指導」は教え導くこと、「鞭撻」は努力するように励ますことで、それぞれの頭に「ご」をつけて丁寧な言い回しにしています。「未熟な私を教え導いてください」という謙遜を含み目上の人への挨拶に適した言葉です。

【例文】

・今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
・未熟な点も多々ございますが、引き続きご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
・この度の経験を活かし、より一層精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

▼あわせて読みたい

相手に確認を依頼する表現「ご確認のほど」

「のほど」の代表的な使用例に「ご確認のほど」があります。相手に確認をお願いする表現で、「ご確認のほど、お願いします」「ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます」などと、メールの文末に締めの言葉として用います。

よく使われる表現のため、正しい使用方法や相手に言われたときの返信、言い換え表現などをしっかり覚えておくと良いでしょう。

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