都会の喧騒から離れてワデュケーション
昨年、初めて親子ワーケーションに挑戦しました。滞在先のエリアにベビーシッターがおらず、結局交代で子どもたちを見ることになり、全然仕事ができないという結末に。
そのため、「ワーケーションは仕事ができない」というイメージでしたが、長野県根羽村で仕事時間を確保できるワデュケーションができると聞き早速体験してきました。
根羽村は、長野県の南西部最南端にある人口約900人の村。周りは森林に囲まれ、愛知県に流れる一級河川、矢作川の源流地です。牛の放牧によって、環境に配慮しながら山を管理する「山地酪農」を実践していたり、SDGsプロジェクトの一環として、杉材を加工してタオルやマスクを製造する「木の布(ふ)プロジェクト」などの取り組みも行われています。
宿泊したのは、築130年の古民家「まつや邸」。歴史感じる建物ですが、リノベーションされており水回りなどもとってもきれいです。たばこの売店がいい味出してます。
キッチンには調理器具や食器が揃っているので、食材と調味料を持ち込めば料理ができます。長期滞在の場合、外食が続くと栄養バランスの偏りが心配なので、キッチンがあるのは嬉しいですね。滞在中は、朝はパパたちが料理。昼は仕事の都合で各自自由。夜は地元の飲食店で食事をしたり子どもと一緒に料理をしたり。天気の良い日には庭でBBQを楽しみました。
1階には広いダイニングテーブルがふたつと、低いテーブルがひとつ。毎朝、地元で採れた濃厚で甘いトマトジュースをいただきました。板の間がとっても広く、子どもたちは大興奮。かくれんぼをしたりゴロゴロ転がったり飽きずに遊んでいました。
「まつや邸」では、時間に縛られず過ごせるように、宿にはテレビはもちろんのこと、時計も設置されていません。滞在中、息子は一度も「YouTubeみたい!野球見たい!」と言うことなく、大人たちもスマホを使うのは写真を撮るときくらい。自然とデジタルデトックスできました。
大人は仕事、子どもは自然遊び
まつや邸が提供するワデュケーションでは、大人が仕事をしている間、村民のお宅でインストラクターが子どもたちを預かってくれます。晴れた日は、近くの川で魚釣りをしたり、山でキノコを採ったり。怖がりな息子が、魚を触れるようになりびっくり。
乗り物が大好きな子は、「トラクターと消防車に乗せてもらった!」と嬉しそうに話してくれました。行く先々で地元の人と触れ合えるのも魅力の一つ。
雨の日は、泥を指でつぶして天然の絵の具づくり。微妙に色味の違う泥を使ってお絵描き!干し椎茸の作り方や、茶葉の煎り方も教えてもらいました。
昼食はそのまま村民のお宅で地元の食材をたっぷり使った野菜中心のヘルシーメニュー。ある晴れた日はデッキで。ある日は子どもたちと一緒にピザをつくったり。いつもと違う環境で食べるごはんに、子どもたちは大喜び!
たくさん身体を動かして、子どもたちはぐっすり。途中で送られてくる子どもたちの写真に大人たちは安心しつつ、癒されっぱなしでした。
土日は子どもと一緒に自然遊びを満喫
土日は、大人も子どもたちと一緒にたっぷり自然遊び!天然のクレイパックで顔を洗ったり、こけを帽子にしたり。山を散策中には「タンポポって食べられるんだよ」「この葉っぱはトイレットペーパーとしても使えるよ」と、子どもたちがガイドさんから聞いた山のお話しをしてくれました。
地元の小学校の先生も遊びに来てくれたので、育児について相談をさせてもらったりと、予期せぬ良い出会いも。
滞在前は「本当に仕事できるのかな?」と若干伺っていましたが、平日は9時から17時までしっかり仕事時間を確保できました。いつもと違う環境で新しいアイディアが湧いてきたり、今後挑戦したいこと、ありたい姿などを考えられるとってもいい時間になりました。
息子も、帰り道に「まだ根羽村にいたかったな。次はいつ行く?」と話すほど楽しんでいました。率先して洋服を脱いで川に入ったり、泥を身体中に塗ったりと、こんなに自然の中で遊ぶのが好きだったんだと発見もありましたし、息子の成長を感じられた非常に貴重な5日間でした。
■まつや邸