〝 洋服のタグ〟や〝どろんこ遊び〟を嫌がる!?
洋服を着るのが嫌と言う子ども。話を聞いてみると、理由は「タグが痛いから」という経験がある人もいるのではないでしょうか。硬い素材や縫い付け方によって肌に当たることもあるかもしれません。しかし、嫌がる頻度が多い場合「触覚過敏」の可能性があると、スクールカウンセラーでもある臨床心理士・吉田美智子さんは話します。では「触覚過敏」とはどのような症状なのでしょうか。
我慢は禁物! 不快なものは避けてあげて
ほかの人が気づかない刺激もキャッチして辛く感じてしまうことを〝 触覚過敏〟と言います。よく相談のあるパターンをいくつかご紹介いたします。
CASE1 洋服を着るのを嫌がる
特に幼少期に多いのですが、タグが肌に当たって痛いと感じたり、ある素材の服は着られないといったことが。中には制服が着られない子も。この場合、タグは切ってあげたり、絆創膏やテープなどで覆い隠してしまいましょう。特定の素材がわかっているならば、それは避けストレスのないように気をつけてあげてください。年齢を重ねると皮膚も強くなり、嫌がらなくなる可能性もあるので無理強いしないでくださいね。
CASE2 触り心地が嫌い
例えば、どろんこ遊びを嫌がる、粘土遊びが嫌い、でんぷんのりが苦手など、自分が触るもので耐えられないものがある。家庭内では嫌いなものをあえて触らせることはないと思いますが、園や学校などは先生に一言断りを入れておくといいかもしれません。
CASE3 人に触れられると痛いと感じる
背後から肩をポンポンと叩かれた程度でも、殴られたくらい痛さを感じることも。この場合は周りの人に理解を得られるかどうかが問題です。よく遊ぶお友達には、急に触れられると痛みを感じることを先に話しておいた方がいいと思います。それでも、夢中で遊んでいれば突然触れてしまうこともあるでしょう。その可能性があることを我が子に十分理解させてください。
触覚過敏は排除すればことなきを得る場合が多いと思います。我慢をさせても慣れることはないので、避けられるものは避けて子どものストレスを軽減してあげてください。
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らしく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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