「やけになる」の意味・語源・漢字表記
「やけになる」の意味は「自分の思い通りにならず、なげやりになるさま」です。語源は、財産などが火事でなくなってしまった「焼け」からきているとされているものの、複数の説があります。また、漢字で表記したい際には「自棄になる」と書きます。それでは、「やけになる」という言葉の意味や語源、漢字の表記についてチェックしていきましょう。
意味は「思い通りにならずなげやりになるさま」
「やけになる」という言葉の意味は、「物事が思った通りにならず、あとさきを考えずなげやりな態度をとるさま」です。また、「失望してしまい、自分自身についてどうでもよくなってしまっているさま」との意味もあります。形容動詞である「やけだ」を、連用形の「やけに」にしたところに、「なる」という動詞を付けた表現です。
「やけになる」の語源は「焼け」からきている
「やけになる」という言葉の語源は「焼け」からきています。「焼け」の解釈には下記の3つの説があります。
・今までに築いた財産や家が火事によって焼かれてしまい、気力も失せてしまった説
・物が焼けた際に形や性質そのものが変わることからきた説
・思った通りにいかず、心が焼けるように苛立つことからきた説
3つのうち、辞書では1つ目の説を記載している場合がほとんどです。しかし、実際には3つ目の説の意味合いでよく使われます。
「やけになる」の漢字での表記は「自棄になる」
「やけになる」を漢字で表記する際は、「自棄になる」を選ぶのが一般的です。漢字で書く際に、語源にもなっている「焼けになる」という表記が使われる場合もあり、これも間違いではありません。しかし、「自棄になる」という書き方が広く浸透しているため、漢字で表記したい際には「自棄になる」を選ぶようにしましょう。
「やけになる」の類語は「自暴自棄になる」
「やけになる」の類語には、「自暴自棄になる」「やけくそになる」「捨て鉢になる」「ヤケを起こす」などがあります。類語の中でもとくに「自暴自棄になる」が意味は近く、「やけになる」の当て字である「自棄」もこの「自暴自棄」からきました。言い換えができる類語をチェックして、文章のニュアンスを変えたい際に活用しましょう。
やけになる心理状態の原因は不満!対処法は?
やけになるような心理状態に陥ってしまう原因は、うまくいかず何らかを不満に思っていること、現状が受け入れられないことにあります。やけになってしまった際の対処法は、成果を求め過ぎないこと、運動・睡眠・食事などでリフレッシュすることです。それでは、やけになってしまった際の対処法をチェックしていきましょう。
成果を求め過ぎず、現実を受け入れる
やけになってしまった際の1つ目の対処法は、成果を追い求め過ぎずに現実を受け入れることです。第一希望の会社に入れなかった、契約があと一歩で取れなかったなど、頑張ってもどうしてもうまくいかないことはあります。そんなときに、不満にばかり目を向けていても事態は好転しません。うまくいかない時もある、と現実を受け入れるようにしたほうが、気持ちが安定します。また、完璧主義の人も自分を責めてやけになりやすいです。人間はいつも完璧な状態ではいられないため、たまには失敗しても大丈夫だ、と考えるようにしましょう。