「秀才」とはどんな意味?
勉強や仕事、なんでもスマートにこなす「秀才」に憧れる方も多いはず。そもそも「秀才」とは、どのような意味があるのでしょうか? まずは、基本的な言葉の意味や語源を解説します。
意味
「秀才(しゅうさい)」の言葉の意味を辞書で調べてみると、
非常にすぐれた学問的才能。また、その持ち主(<小学館デジタル大辞泉>より)
になります。「あの人は学校一の秀才だ」「自分は秀才からは程遠い」というように使われます。大抵の人よりも秀でた能力を発揮している人に、当てはまる言葉ですよね。
語源
「秀才」の言葉の語源は、古代中国の官吏登用試験「科挙(かきょ)」にあります。科挙の科目の中に、「秀才科」というものがあり、非常に難関なことで有名でした。
このことから、科挙に合格した人やそれに準じるくらい頭の賢い人に対して「秀才」という言葉が使われるようになりました。現在、頭の良い人を「秀才」と呼ぶ由来は、このようなエピソードであるといわれています。
「秀才」な人の特徴とは?
「秀才」は、学問の才能が飛び抜けてすぐれている人であることが分かりましたね。次は、「秀才」の具体的な特徴を紹介します。自分や周りの人が「秀才」に当てはまるかどうか診断してみましょう。
1:頭の回転が速い
「秀才」は、頭の回転が速いため、物事を早く理解することができます。理解力、分析力、論理的思考などもすぐれていて、学問に必要な能力を全て身につけていることも特徴。学校や職場で能力を発揮し、活躍している人も多いため、周りからの信頼も厚いでしょう。
2:探究心があり、集中力が高い
「秀才」は、あらゆることに対して探究心があります。「これは一体どういう構造なのだろう?」と、興味をもち、その分野に対して深く知ろうと行動を起こします。興味を持ったことに対する集中力も高いため、他の人より早く知識や技術を身に着けることができることも特徴です。
3:学問の成績が良い
「秀才」は、どの教科でも満遍なく高得点をとることができます。日々の努力の成果から、勉強のコツを掴んでいるためです。いろいろ自分なりに工夫して、効率よく結果を出す方法を身につけているので、苦手教科があっても克服することができます。学業の成績が良いのも、努力した結果であるといえるでしょう。
「秀才」と「天才」の違いとは?
「秀才」とよく似た意味の言葉として、「天才」があります。どちらもずば抜けた能力を持っている人であることは、分かりますが具体的な違いとはなんなのでしょうか? 一緒に見ていきましょう!
1:「秀才」は後天的。「天才」は先天的。
「秀才」と「天才」の違いの一つとして、優れた能力をどのようにして授かったのかという点が挙げられます。「秀才」は、主に学問的能力に秀でている人物を指す言葉。学問の能力を上げるためには、日々の努力の積み重ねが欠かせません。よって、「秀才」の人の能力は、後天的に得た才能であるといえます。
対して、「天才」は、「生まれつき持っている才能」を指す言葉。そのため、先天的に優れた能力を持った人物であるといえるでしょう。
2:「秀才」はオールマイティ、「天才」は限られた分野
「秀才」は、自分の努力によって身につけた能力であるため、頑張り次第でオールマイティな才能を発揮する傾向があります。それに対して「天才」は、天から授かった能力を持っている人物であるため、ひとつの分野だけずば抜けた才能をもっている人が多いです。
3:「秀才」は論理的、「天才」は感覚的
「秀才」は、目標に向かって勉強する過程で、学問に必要な思考を身に着ける人が多いため、論理的なタイプが多いといえます。「天才」は、元から備えている能力を発揮するため、何かを決めたり、行動する時も直感や感覚で決める人が多いでしょう。
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「秀才」の類語・言い換え表現とは?
「秀才」や「天才」の他にも、ずば抜けた能力を持っている人物を表す言葉がいくつかあります。次に「秀才」の類語・言い換え表現を見ていきましょう。
1:「鬼才」
「秀才」によく似た言葉の一つに「鬼才」があります。「鬼才」とは、
人間とは思えないほどの鋭い才能。また、その持ち主(<小学館デジタル大辞泉>より)
という意味の言葉です。「映画界の鬼才」などと、クリエイティブな分野で独特の個性を発揮している人物を表すときに使われます。「鬼才」の「鬼」が、「想像上の怪物」を指すように、凡人には理解しがたい性格や行動をとる人のことを「鬼才」と呼ぶことが多いようですね。
2:「奇才」
「奇才」も、「秀才」の類語の1つとして挙げられる言葉です。辞書で調べてみると、
世にまれな、すぐれた才能。また、その才能の持ち主(<小学館デジタル大辞泉>より)
という意味です。実際会話の中では「奇才と呼ぶにふさわしい人だ」というように使います。そもそも「奇」という文字は、「珍しいこと、不思議な様子」「普通と違っていること」という意味。「少し変わった人」というようなニュアンスを持つ言葉であるかもしれませんね。
3:「英才」
「英才」を辞書で調べると、
すぐれた才能・才知。またその持ち主(<小学館デジタル大辞泉>より)
という意味になります。代表的な表現としては、「英才教育」という言葉がありますよね。才能のすぐれた児童に対して、その能力を伸ばすため特別な教育を行うことをいいます。「英才」も、主に学問的能力に対して使われる言葉であるため、「秀才」と非常に似たニュアンスを持つ言葉といえるでしょう。
4:天賦の才がある
「天賦(てんぷ)の才がある」とは、「天から与えられた才能、生まれつきの才能がある」という意味です。「天賦の才能」とも言いますね。「賦」という漢字には、「配る」という意味があります。先天的な才能であることから、「天才」と近い意味を持つ言葉。「自分には天賦の才能があるはずだ」「天賦の才を活かした仕事を選んだ」というように使われます。
「秀才」の英語表現とは?
「秀才」の主な英語表現は、「talented person」です。「talented」は「才能をもっている。有能な」という意味があります。会話の中で使う場合は、「You are a talented person 」(あなたは優秀な人ですね)と表現してみると良いですよ。
その他にも、「brilliant(優秀な)」や、「bright(素晴らしい)」という単語を使って、「秀才」を表すこともできますよ。「the brightest student in a class 」(クラスで一番の秀才)
最後に
「秀才」の意味は理解できましたか? もとは、中国の試験「科挙」の科目が由来である言葉だったことは驚きましたね。昔から、学問の能力に秀でている人物は称賛の的だったのかもしれません。「秀才」は天才とは異なり、自分の努力によって身につけた能力。日々努力をして少しでも「秀才」に近づけると良いですね。
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