【目次】
・子どもに「パソコン」って必要?
・子ども向けパソコンの選び方
・子どもにもおすすめなノートパソコン
子どもに「パソコン」って必要?
子どもたちの学びやコミュニケーションはオンライン化が加速している
まだ子どもなのに、パソコンなんて必要あるの?と思う方も多いかもしれませんが、発達心理学の専門家で明星大学教授の星山麻木先生によると、コロナ禍の今、大人だけでなく子ども社会のオンライン化も加速しているといいます。
「自宅に、子どもが使えるパソコンやタブレット、通信環境が備わっているどうかが重要になってきます。また、パソコンやアプリケーションをいかに使いこなせるかが学習保障とリンクしていますから、学力格差という意味でいうと、パソコンやタブレットがあるかないかで大きな差を生んでしまうかもしれません」(星山先生)
とはいえ子どもにとって必要なことは、お友だちとの繋がりや仲間づくりだと星山先生はいいます。オンライン環境を周囲の大人が技術的にサポートしながらも、お友だちや仲間との繋がりを確保してあげることが重要だそうです。
「お互いの家を行き来できない、大勢で集まることのできない今だからこそ、今だからできること、楽しみ方を見出して、新しいコミュニケーションツールや、新しい学び方、新しい家族の在り方を考え出していくこと。これからのキーワードは『新しさ』なのです」(星山先生)
プログラミング教育は小学校でも必修科
数年前から注目を浴びている「プログラミング」は、2020年度から新学習指導要領において小学校でも必修科された注目のトピック。
これはプログラミングという科目ができるわけでなく、算数や理科などの既存授業の中でプログラミング思考を育てるというものだそう(プログラミング的思考というのは「物事には手順があり、そのプロセスを踏めば、物事を上手に解決できる」といった論理的に考えられる力のこと)。
そのためパソコンに向かってプログラミング言語を素早く打てるようになるものではないのですが、考えたり応用できる力を伸ばしたりしていくというスキルをつけるために「プログラミング」というのは今の時代に必要な知識だといわれています。
今はバリエーション豊かなコースからぴったりの内容を選べる、子どものプログラミング教室もあるようです。
子どもの個性を生かした学習支援事業を展開しているLITALICOワンダーでは、「好き」を伸ばすためのプログラミング教育を行なっているのだそう。
「プログラミング教室は色々あると思いますが、LITALICOワンダーでは、プログラミング言語がたくさんかけるようになること以上に、子どもたちが本気で『ハマる』ことを見つけ、自ら考え、課題や目的を見つけ、学び続ける力を伸ばしていくことを大事にしています。自分が好きなことだからこそ、探究心が刺激されて、大きくなってから世界を広げて行く力をつけられる…そのためのサポートを心がけています」(マーケティングコミュニケーション部 矮竹梓さん)
「学校の勉強は正解を出すこと、先生の言う通りに倣うことが重視されがちだと思いますが、プログラミングの世界では正しい応えは一つではないんです。ロボットやゲーム上のキャラクターをこう動かしたい、と言うときに、そこに到達する方法や手段は何通りもあります。解決策は何通りあってもいいんです」(矮竹さん)
こういったプログラミング的思考を育てることに力が入る今の時代、「子どもなのに」ではなく「子どもだからこそ」パソコンは必要なのかもしれませんね。
子ども向けパソコンの選び方
まずは予算を決める
子ども向けのパソコンを選ぶ際、おおよその予算は決めておきたいところ。
子どもにとって初めて触れるパソコンは、用途や使える機能も限られるため、そこまで高価な製品である必要はありません。一般的には5万円以内で購入できる製品が推奨されています。
よりスペックが高いものを購入したいという方も多いかもしれませんが、数年後さらにハイスペックなモデルが同じ価格帯で販売されることもあるので〝今〟必要なスペックを満たしているものを選ぶのがおすすめです。
OSの種類を選ぶ
OSとはオペレーティングシステム(Operating System)の略。最初から本体に組み込まれたアプリの操作やシステムの管理を行うものです。
OSには「iOS(アイオーエス)」や「Android(アンドロイド)」、「Windows(ウィンドウズ)」などさまざまありますが、とくにこだわりがなければWindowsが推奨されることが多いよう。
Windowsは多くのソフトやプログラムが対応しているだけでなく、低価格なモデルも多く製品の選択肢も豊富だそうです。
CPUを選ぶ
CPUとはパソコンの頭脳ともいわれるもっとも重要なパーツ。性能や価格に大きく関わる部分です。
よくおすすめされるのは、比較的安く購入できるインテルのCelelonシリーズ。「Core i7シリーズ」などハイスペックなものもありますが、子どもにはオーバースペックの可能性が高く、価格も上がるそう。
Corei3~i5は、価格と性能のバランスが取れて人気があるようです。
ストレージ容量やメモリ容量を選ぶ
画像や音楽を保存できる容量の「ストレージ」には、「HDD」と「SSD」の2種類あります。
HDDは価格を重視しつつ大容量を確保したい人におすすめで、SSDはHDDよりも動作が早く作業もスムーズに行えますが、価格も上がるのが一般的です。
子どもが使用するパソコンなら最低でも64GB以上、多くても128GB程度の容量があるものが推奨されています。
画面のサイズを選ぶ
パソコンを選ぶ際は、画面サイズも大切なポイントです。
パソコンの画面のサイズは対角線の長さで表され、単位は日本人になじみの薄い「インチ(1インチ=2.54cm)」が使われます。
一般的に子どもが使うなら10〜11インチのスタンダードタイプと呼ばれる、B5サイズのノートよりやや小さめなものが推奨されます。ですが、画面が見づらかったり作業スペースが小さいと感じたりするようなら、12インチ以上のものを選んであげてもいいかもしれません。
子どもにもおすすめなノートパソコン
VAIO「SX12 ブラウン」
897g以下という軽量ボディが魅力のモバイルノートパソコン。12.5型ディスプレイとキーボードを搭載していて、内蔵バッテリーだけで最大13~14.5時間連続駆動する優秀さです。子どもに買い与えるパソコンとしては少々高額なため、親子で使用するパソコンとして購入してみてもいいかもしれません。
ALLDOCUBE「iwork10 Pro」
AndroidとWindowsの2種類のOSを搭載したタブレットPC。Android OSでは動画・音楽・SNSなどのエンターティメントを楽しめ、Windows OSでは「オフィス」をはじめ、資料作成や確認などの事務作業が可能。取り外し可能なキーボード付属で、文字入力も簡単です。
HP「ENVY12 x2」
バッテリー駆動時間「最長17時間」と長い、パソコンと同じ感覚で使用できるタプレット。画面は「12.3インチ」と大画面。キーボードは標準で付いてきます。起動時間が短いのもポイントです。