「恐縮至極」は、感謝の気持ちを込めた「この上なく申し訳のない」を意味する言葉です。
Summary
- 「恐縮至極」(きょうしゅくしごく)とは、「この上なく申し訳のない」を意味する言葉
- 大変かしこまった表現のため多用は避け、主にビジネスメールや手紙で使用する
- ビジネスシーンでは「ありがとうございます」や「恐縮です」に言い換えられる
Contents
「恐縮至極」の意味や読み⽅とは?
「恐縮至極」という言葉は知っていますか?「恐縮」はビジネスシーンでもよく使われていますが、「恐縮至極」となると普段馴染みのない堅苦しさを感じる言葉ですね。実は、時代劇などではよく使われている表現です。目上の人やビジネスメールでは、活用しやすい表現ですので、例文や類語、他の「至極」が付いた言い回し、英語での使い方を、紹介します。

読み⽅と意味
「恐縮至極」は、「きょうしゅくしごく」と読みます。「恐れ多く、身が縮む」という意味の「恐縮」と、「この上なく」という意味の「至極」が合わさり、「この上なく申し訳のない」というニュアンスです。
ただし、この言葉は、「感謝の意」が含まれています。「恐縮至極」は「ありがとうございます」に置き換えできる言葉だと覚えておきましょう。また、「恐縮」は自分をへりくだらせて、相手に敬意を示す表現で、「至極」はどちらの漢字も「これ以上ない」という意味を持つので、大変かしこまった表現として活用できます。

ビジネス等で使う時の注意点
現在は、「恐縮至極」を使うのであれば、主にビジネスメールや手紙でとなります。主に依頼やお願い事をする際に、相手を気遣う結びのフレーズとして使用するのが基本です。ビジネスメールでの使い方で注意すべき点は、大変恐縮すべき時にのみに使うということ。頻繁に気軽に使う言葉ではないことを、覚えておきましょう。

普段使うのであれば、「恐縮です」「大変恐縮ではございますが~」で十分丁寧な表現です。
使い⽅を例⽂でチェック
それでは、「恐縮至極」はどのように使うのか、例文で確認していきましょう。

「お忙しいところ、恐縮至極でございます」
こちらの例文は、「お忙しいところ恐縮です」の最上級の表現です。同僚や先輩、立場が近い上司には基本的には使いません。普段仕事で関われないような目上の人に使います。時代劇で例えるならば、普段お目通りが許されないような上役や殿に進言する時などに当たるフレーズです。
「恐縮至極に存じますが、ご確認くださいますようお願い申し上げます」
「恐縮至極」は、文末だけでなく使用できます。「恐縮ではございますが~」の最上級であり、敬語で何か依頼する前にクッションフレーズとして、活用できます。
「多額のご融資をいただき、恐縮至極に存じます」
「恐縮至極」はとにかく、滅多に起こらないような事態が起きた時に使います。融資でも普段よく目にする額では使わず、見たこともない、もしくは、あり得ないことが起こり、恐縮する際に活用しましょう。
「皆様から過分なるお褒めの言葉をいただき、恐縮至極にございます。誠にありがとうございます。」
周囲の人々から身に余るほどの最高の褒め言葉をもらったことに対し、「大変恐縮し、恐れ入っています」という最上級の謙遜と感謝の気持ちを伝える丁寧な表現です。
「このような大役を拝命し、身に余る光栄とともに、恐縮至極でございます。全力を尽くす所存でございます。」
重責を伴う大きな任務を引き受けたことに対し、「光栄に感じる一方で、恐れ多い気持ちでいっぱいです」と謙遜しつつ、「責任を果たすために最善を尽くします」という決意を伝えることができます。
【実際のエピソード】「恐縮至極」に関する成功談・失敗談
「恐縮至極」の体験談には、どのようなものがあるのでしょうか?ビジネスシーンにおいて、「恐縮至極」に関して何かしらの気づきや学びを得た実際のエピソードを紹介していきます。
【episode1】緊急事態における社内への最上級の謝罪と感謝
Aさん(管理職、35)
昨年の大型連休前、システムトラブルで顧客対応に遅延が発生した際、私は管理職として全社メールで状況説明とお詫びを出す必要がありました。ただ謝罪するだけでなく、連休返上で対応してくれた他部署のメンバーへの感謝も伝える必要があったのです。メールの冒頭で「今回の事態により、皆様の業務に多大なご迷惑とご負担をおかけし、恐縮至極にございます」と最上級のお詫びを伝え、続く段落で対応者への最上級の感謝を述べました。この重い言葉を用いることで、事態の深刻さと、管理職としての責任感を全社に示すことができたと実感しています。
【episode2】相手に伝わらない「恐縮」の使い方
Hさん(管理職、37)
私が若手時代、失敗が重なり、上司に厳しく指導されました。その際、ただ反省を示すつもりで「ご指導いただき、恐縮至極にございます」と返答してしまったことがあります。上司は眉をひそめ、「この状況で使う言葉ではない。本当に恐縮しているなら、改善策と決意を述べなさい。単なる謝罪や言い訳に最上級の敬語を使うな」と厳しく指摘されました。相手への謝罪の場面では、「深くお詫び申し上げます」と誠意を伝え、その後に具体的な行動を示すことが重要だと学びました。
「恐縮至極」の言い換え表現
ここでは、感謝・依頼・謝罪の各シーンで使いやすい「恐縮至極」の言い換え表現やフレーズをご紹介します。
「大変恐縮ではございますが~」
「恐縮です」をさらに丁寧にした表現です。過度な厚意や身に余るお褒めの言葉に対して、恐縮の念とともに感謝の意を伝える、非常に汎用性の高い丁寧語です。
「痛み入ります」
主に相手からの配慮、親切、お褒めの言葉などに対し、身に染みてありがたく思うという、深い感謝と恐縮の意を表す表現です。目上の人に対して特に有効で、感謝の度合いが深いことを示します。
「身に余る光栄でございます」
評価や大役など、自分の分を超えた名誉に対して、恐縮の念(もったいなさ)と感謝の念(光栄)の両方を伝える言葉です。「恐縮至極」が持つ「身分不相応で恐れ多い」というニュアンスを、光栄というポジティブな言葉で表現できます。
「至極」を使った他の表現
実は「至極」が付いた表現は、意外とたくさんあります。そこで3つ紹介します。

「恐悦至極」
「恐悦至極」は、「きょうえつしごく」と読みます。「恐悦」は、相手の配慮にこの上ない感謝を伝えたい時に使う言葉です。 ですので、「至極」が追加されることで、「謹んで心から喜ぶこと」を意味し、目上の人の慶事にも使用することが出来ます。「本日はご来席を賜り、恐悦至極に存じます」などのように、使います。


