捨て印を押す位置
捨て印が必要となる書類の中には、あらかじめ専用の「捨て印欄」が設けられているものが少なくありません。この場合、捨て印は指定された捨て印欄に押印すればOKです。
捨て印欄が設けられていない場合、捨て印を押す位置の明確なルールはありません。欄外であれば基本的に問題ありませんが、見やすさという点からも、書類上部の余白を利用して押印するのが一般的です。
「まずは専用の捨て印欄、なければ上部余白」と覚えておくのがおすすめです。
捨て印を使った訂正方法
実際に捨て印を使って書類の訂正を行う際は、何をどのような手順で行えばよいのでしょうか。以下、捨て印を使って書類の訂正を行う際の、基本のステップを紹介します。
1.訂正したい箇所に二重線を引く
2.訂正箇所の近くに正しい内容を記入する
3.捨て印の近くに「○文字削除 ○文字追加」などの訂正文字数を記入する
なお訂正時、訂正したい箇所を塗りつぶすのはNGです。後から訂正前の内容が読み取れるよう、丁寧に二重線を引くようにしましょう。
【目次】
「捨て印」を押す際の注意点
捨て印を押すにあたって、あらかじめ覚えておきたいいくつかの注意点があります。中でも、特に重要なポイントを確認していきましょう。
信用できる相手にしか押さない
捨て印は、「記載内容の訂正・改変を、第三者の手に委ねることを許可する意思表示」として押すものです。
契約内容や金額のような、重大な訂正に使用することは基本的に認められていませんが、それでもやはり何らかのトラブルのきっかけになる可能性は否定できません。
万が一の事態を防ぐためにも「この人なら信用できる」と感じられる人物以外には、捨て印を求められても押さないのが鉄則です。
官公庁のような公的機関を除き「いまいち信用できないな」と思ったら、相手が誰であれ拒否しましょう。自分の身は自分で守る、そんな姿勢が必要といえます。
悪用されないように対策しておく
中には「捨て印を悪用されてしまうのは防ぎたいけれど、実際にどうしたらよいか分からない」という人もいるのではないでしょうか。具体的なおすすめの対策としては、以下が挙げられます。
●自分が記載した時点の書類のコピーを取っておく
●捨て印の横に、捨て印であることを記入しておく
より慎重を期すのなら「捨て印を押さず、多少面倒でも訂正箇所が出た場合には自分が直接訂正に出向く」ことも検討してみましょう。
自分自身の手でしっかりと対策をしておくことで、安心・安全な書類のやりとりができるようになるはずです。
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