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2024.10.04

「捨て印」を押す意味とは? 押す位置から注意点まで詳しく解説

捨て印を押す位置

捨て印が必要になる書類の中には、あらかじめ専用の「捨て印欄」が設けられているものが少なくありません。この場合、捨て印は指定された捨て印欄に押印すればOKです。

捨て印欄が設けられていない場合、捨て印を押す位置の明確なルールはありません。欄外であれば基本的に問題ありませんが、見やすさという点からも、書類上部の余白を利用して押印するのが一般的です。

「まずは専用の捨て印欄、なければ上部余白」と覚えておくのがおすすめです。

捨て印を使った訂正方法

実際に捨て印を使って書類の訂正を行う際は、何をどのような手順で行えばよいのでしょうか。以下、捨て印を使って書類の訂正を行う際の、基本のステップを紹介します。

1.訂正したい箇所に二本線を引く。
2.訂正箇所の近くに正しい内容を記入する。
3.捨て印の近くに「○文字削除 ○文字追加」などの訂正文字数を記入する。

なお訂正時、訂正したい箇所を塗りつぶすのはNGです。後から訂正前の内容が読み取れるよう、丁寧に二本線を引くようにしましょう。

「捨て印」のメリット

捨て印にはメリットとデメリットがあります。まずはメリットから見ていきましょう。

書類の訂正が迅速に行える

捨て印を押しておくことで、書類の誤字や脱字が発覚した際に、簡単に訂正してもらうことができます。これにより、再度足を運んだり、時間のかかる手続きをやり直す必要がなくなりますね。例えば、契約書や申込書などの重要な書類で小さなミスがあった場合でも、捨て印があればその場で修正できます。

効率的な事務処理が可能になる

捨て印を利用することで、書類の作成や処理がスムーズに進み、効率的な事務作業が実現します。特に、ビジネスシーンでは迅速な対応が求められる場面が多く、書類作成の手間を減らすことが重要です。捨て印があれば、書類の軽微な修正を先方に任せられるため、修正箇所ごとに確認や再提出を行う必要がなくなりますね。

信頼関係を示す

ビジネスやプライベートの取引において、相手が信頼できるからこそ、捨て印を押して修正を任せることができます。互いに信頼関係が築かれていれば、小さな修正でも、再確認する手間を省けて、円滑な取引が進められます。特に、重要な契約書や書類において、捨て印があることで、取引が迅速に進むでしょう。

「捨て印」のデメリット

続いて、捨印のデメリットを把握しておきましょう。

不正使用のリスク

捨て印を押すことで、第三者による不正な訂正や改ざんが行われるリスクが発生します。捨て印は、本来軽微なミスの修正に使われるべきものですが、悪意のある第三者が契約内容や重要な情報を不正に変更する可能性も。信頼性が確認できない場合や、重要な書類には安易に捨て印を押さず、慎重に判断しましょう。

重大な訂正には不向き

捨て印は、基本的に微修正に限って使用するもので、契約内容の変更や金額の修正といった重大な訂正には適していません。具体的には、契約書における金額や条件の修正を捨て印で行うと、後からその変更に気付かず、相手との交渉に問題が生じることがあります。重要な内容に関する訂正は、必ず改めて署名や押印を行い、正式な手続きを取ってくださいね。

意図せぬ変更が加えられる可能性

捨て印を押すことで、意図しない内容の修正が行われるリスクがあります。書類全体の内容を十分に理解せずに捨て印を押すと、自分の意図とは異なる変更が加えられ、後から大きな問題に発展することがあります。書類内容を確認した上で、慎重に対応しましょう。

「捨て印」を押す際の注意点

捨て印を押すにあたって、あらかじめ覚えておきたいいくつかの注意点があります。中でも、特に重要なポイントを確認していきましょう。

ハンコ

(c) Adobe Stock

信用できる相手にしか押さない

捨て印は、「第三者に書類の訂正を任せる意思表示」として押しますが、重大な訂正には基本的に使えません。それでもトラブルの原因になる可能性があります。信頼できる相手以外には、捨て印を求められても押さないことが大切です。

特に、官公庁などの公的機関を除き、「この相手は信用できない」と感じたら、捨て印を拒否しましょう。自分の身を守るためには、慎重な対応を心がけてください。

悪用されないように対策しておく

中には「捨て印を悪用されてしまうのは防ぎたいけれど、実際にどうしたらいいか分からない」という人もいるのではないでしょうか。具体的なおすすめの対策としては、以下が挙げられます。

●自分が記載した時点の書類のコピーを取っておく。
●捨て印の横に、捨て印であることを記入しておく。

より慎重を期すのなら「捨て印を押さず、多少面倒でも訂正箇所が出た場合には自分が直接訂正に出向く」ことも検討してみましょう。

自分自身の手でしっかりと対策をしておくことで、安心・安全な書類のやりとりができるようになるはずです。

最後に

捨て印の使い方を理解し、適切に活用することで、書類の修正がスムーズに進むだけでなく、余計な手間やトラブルを防ぐことができます。信頼できる相手にのみ押印し、書類の内容をしっかり確認することを心がけてくださいね。正しい使い方をマスターして、日々の業務をより効率的に進めていきましょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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