「万事休す」の類語や言い換え表現とは?
「万事休す」の類語としては、「お手上げ」「事ここに至る」「刀折れ矢尽きる」などがあります。いずれも解決策が尽きてしまっている、危機的な状況を表す言葉です。詳しい意味を解説していきましょう。
お手上げ
「お手上げ」の意味は以下の通りです。
解決する手段が全くないこと。どうにもしようがないこと。『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
両手を上げて降参するという意味から、「お手上げ」という言葉が生まれました。「お手上げ」も、「万事休す」と同じくどうしようもない状態を表す言葉です。「万事休す」はやや硬い表現ですが、「お手上げ」は日常的に使われます。
例文
・誰も祖父の言うことには逆えずお手上げの状態だ。
・経営難で赤字が続きもうお手上げの状態だ。
事ここに至る
「事ここに至る(ことここにいたる)」の意味を辞書で調べてみましょう。
ある状況に至って、どうにも変更しようのない事態になる。事ここに及ぶ。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「事ここに至る」も、どうしようもない状況を目の前にしているところが「万事休す」と共通していますね。
例文
・事ここに至ってはすべて話すしかないと判断した。
刀折れ矢尽きる
「刀折れ矢尽きる」の意味は以下の通りです。
戦う手段をすっかり使い果たす。また、物事に立ち向かう手段がなくなる。弓折れ矢尽きる。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「刀折れ矢尽きる」は、中国後漢の歴史を記した書『後漢書』に出典のある言葉です。「刀」や「矢」などは相手と闘う武器や手段ともいえます。それがもう自分にはないということから対抗手段がなく、諦めている状態ということができますね。
例文
・努力もむなしく刀折れ矢尽きて会社は倒産した。