「万事休す」の対義語とは?
「万事休す」の対義語には、「起死回生」「虎口を脱する」などピンチから抜け出す言葉が挙げられます。詳しい意味や使い方をチェックしてみましょう。
起死回生
「起死回生(きしかいせい)」の意味を見てみましょう。
滅びかけているものや絶望的な状態のものを、立ち直らせること。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「起死回生」とは、望みのない状態を回復させることです。危機的な状況であることは「万事休す」と同じですが、絶望して諦めるのではなく、斬新なアイデアや思考の転換によって危機的な状況から抜け出すことをいいます。
例文
・社長は起死回生の策を講じた。
・若い女性社員のアイデアが起死回生のヒントとなった。
虎口を脱する
「虎口を脱する」とは、「ここうをだっする」と読みます。意味は以下の通りです。
非常に危険な状態から抜け出る。虎口を逃れる。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「虎口を脱する」には、「やっとの思いで危険な状態から逃れる」という意味の慣用句です。何も打つ手がない「万事休す」とは違い、その危機から逃れることができたということから対義語であるといえるでしょう。「虎口」は、「非常に危険なところ、状態」という意味。虎の口のように、いつ食われるかわからない危険なところを表すユニークな表現です。
例文
・命からがら戦争から助かった。虎口を脱するとはこのことだ。
英語表現とは?
「万事休す」を英語で表現する場合は、「すべて」という意味の「all」と、「終わる」という意味の「over」を使って文章を組み立ててみましょう。「all over」で「すべてが終わった」という意味になります。その他、以下のような表現もできるでしょう。
・All is lost.(すべてが終わった)
・The game is up.(万事休すだ)
例文にしてみると、「After losing our biggest client, it feels like all is lost.(最大の顧客を失ってしまい、すべてが終わったように感じる)」というように使われますね。
最後に
「万事休す」は、普段の生活で使うことはあまりありませんが、誰しも解決策が見当たらない危機的な経験をすることはありますよね。そんなとき、諦めるか否かで人生の方向性が変わるでしょう。
いい策が思いつかない場合は、他人の応援を仰いだり、お手本となるビジネスモデルを見つけるなど、視野を広く持ってみてください。意外なところに、起死回生のヒントが隠れているかもしれませんよ!
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