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2022.02.09

「万事休す」の意味とは? 由来や使い方、類語、英語表現を解説

「万事休す」という言葉の意味は知っていますか? 日常生活ではあまり使う機会はありませんが、映画や小説で主人公がピンチの状態に陥ったとき「万事休すだ」というセリフとして使われることがありますね。今回はそんな「万事休す」を取り上げて、その言葉の意味や由来、類語・対義語などを解説します。

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「万事休す」の意味や由来とは?

万事休す

■意味

万事休す」は、「ばんじきゅうす」と読みます。意味は以下の通りです。

もはや施す手段がなく、万策尽きる。もはやおしまいで、何をしてもだめだという場合に使う。(<小学館デジタル大辞泉>より)

万事」は、「すべてのこと」。「休す」は、「おしまいになる」という意味です。思いつくことはすべてやったが無理だった、今更何をしても仕方ないというような、諦めの気持ちや絶望的な状況を表すことわざです。ちなみに「万事窮す」と書くのは誤りなので注意しましょう。

■由来

「万事休す」は、中国の歴史書『宋史』荊南高氏世家に由来があります。昔、荊南(けいなん)という国に保勛という王子がいました。彼は王に溺愛されて育ち、人から怒られても睨まれても微笑み続けるような人でした。そんな姿に人々は呆れて「万事休すだ」と言ったのです。保勛が王になったあと、世の中は乱れ、国は滅んでしまったといいます。

使い方を例文でチェック!

「万事休す」は、良い策が尽きて追い詰められた場面で使う言葉です。万事は休す」という言い方をすることもあります。さっそく使い方をみていきましょう。

万事休す

1:後半戦で3ポイントも取られてしまった。万事休すだ。

「万事休す」は、絶体絶命の危機的な状況で使われる言葉です。例文でいうと、残り時間が残されていない中で相手に大差をつけられてしまい勝ち目がないというような状況です。これ以上打つ手がなく、追い詰められた心境が伝わってくる表現ですね。

2:環境問題にはまだ解決策があるはずだ。万事休すと諦めてしまうのはまだ早い。

「万事休す」は、良い策が思いつかず諦めてしまっている状態のことです。そのため「まだ希望を捨てるのは早い」というニュアンスで使うこともできます。諦めている人に働きかける言葉の一つとして覚えておきましょう。

3:最終電車を逃してしまったのでもう間に合わない。万事は休してしまった。

「万事休す」は、例文のように「万事」と「休す」の間に助詞をいれて使うこともできます。電車の時刻のように、自分の力ではどうすることもできないことに対して「万事休す」は使われることが多い表現です。

類語や言い換え表現とは?

「万事休す」の類語としては、「お手上げ」「事ここに至る」「刀折れ矢尽きる」などがあります。いずれも解決策が尽きてしまっている危機的な状況を表す言葉です。詳しい意味を解説していきましょう。

万事休す

1:お手上げ

「お手上げ」の意味は以下の通りです。

解決する手段が全くないこと。どうにもしようがないこと。(<小学館デジタル大辞泉>より)

両手を上げて降参するという意味から「お手上げ」という言葉が生まれました。「お手上げ」も「万事休す」と同じくどうしようもない状態を表す言葉です。「万事休す」はやや硬い表現ですが、「お手上げ」は日常的に使われます。

・誰も祖父の言うことには逆えずお手上げの状態だ。
・経営難で赤字が続きもうお手上げの状態だ。

2:事ここに至る

事ここに至る(ことここにいたる)」の意味を辞書で調べてみましょう。

ある状況に至って、どうにも変更しようのない事態になる。事ここに及ぶ。(<小学館デジタル大辞泉>より)

「事ここに至る」も、どうしようもない状況を目の前にしているところが「万事休す」と共通しています。

・事ここに至ってはすべて話すしかないと判断した。

3:刀折れ矢尽きる

「刀折れ矢尽きる」の意味は以下の通りです。

戦う手段をすっかり使い果たす。また、物事に立ち向かう手段がなくなる。弓折れ矢尽きる。
(<小学館デジタル大辞泉>より)

「刀折れ矢尽きる」は、中国後漢の歴史を記した書『後漢書』に出典のある言葉です。「刀」や「矢」などは相手と闘う武器や手段ともいえます。それがもう自分にはないということから対抗手段がなく、あきらめている状態ということができますね。

・努力もむなしく刀折れ矢尽きて倒産した。

対義語とは?

「万事休す」の対義語には、「起死回生」「虎口を脱する」などピンチから抜け出す言葉が挙げられます。詳しい意味や使い方をチェックしてみましょう。

万事休す

1:起死回生

起死回生(きしかいせい)」の意味をみてみましょう。

滅びかけているものや絶望的な状態のものを、立ち直らせること。(<小学館デジタル大辞泉>より)

「起死回生」とは、望みのない状態を回復させることです。危機的な状況であることは「万事休す」と同じですが、絶望して諦めるのではなく、斬新なアイデアや思考の転換によって危機的な状況から抜け出すことをいいます。

・社長は起死回生の策を講じた。
・若い女性社員のアイデアが起死回生のヒントとなった。

2:虎口を脱する

虎口を脱する」とは、「ここうをだっする」と読みます。意味は以下の通りです。

非常に危険な状態から抜け出る。虎口を逃れる。(<小学館デジタル大辞泉>より)

「虎口を脱する」には、「やっとの思いで危険な状態から逃れる」という意味の慣用句です。何も打つ手がない「万事休す」とは違い、その危機から逃れることができたということから対義語であるといえるでしょう。「虎口」は、「非常に危険なところ、状態」という意味。虎の口のようにいつ食われるかわからない危険なところを表すユニークな表現です。

・命からがら戦争から助かった。虎口を脱するとはこのことだ。

英語表現とは?

「万事休す」を英語で表現する場合は、「すべて」という意味の「all」と、「終わる」という意味の「over」を使って文章を組み立ててみましょう。「all over」で「すべてが終わった」という意味になります。

・All is lost(すべてが終わった)
・The game is up(万事休すだ)

最後に

「万事休す」とは、「もはや施す手段がなく、万策尽きる」状態を表す言葉。中国の歴史書にその由来があるなんて意外でしたね。「万事休す」という言葉は普段の生活で使うことは少ないですが、危機的な状態に陥り解決策が見当たらないという経験は誰しもあるはずです。

そのような時に諦めてしまうか否かで人生の方向性は大きく変わります。自分で良い策が思いつかない場合は、他の人に応援を仰いだり、お手本となるビジネスモデルを見つけるなど視野を広く持ちましょう。ひょんなところに起死回生のヒントが隠れているかもしれませんよ。

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