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パーソナルスペースってなに?
パーソナルスペースという言葉を知っている人は多いでしょう。人との距離感を気にする時代になったこともあり、パーソナルスペースを重視する人や企業は増えたかもしれません。
本記事では、パーソナルスペースにスポットをあて、定義や種類などを紹介します。パーソナルスペースを守る方がいい理由や、活用方法もチェックしてくださいね。
他人の侵入を許せる限界の範囲
パーソナルスペースとは、他人に近づかれると不快に感じる空間のこと。個人が心理的に安全と感じる空間を指します。その空間の広さは育った社会や文化、個人の性格や相手との親密具合で異なることがほとんどです。
他人が無断でパーソナルスペースに侵入すると、不安や緊張が高まり、落ち着かなくなります。相手に背を向ける、離席するなどして、パーソナルスペースを守ろうとすることも。安心して過ごすことができず、ストレスを感じるでしょう。
パーソナルスペースは、「対人距離」「個体距離」と呼ばれることもありますが、いずれも同じ意味だと考えてください。
パーソナルスペースは4つに分けられる
パーソナルスペースは、相手との親密具合や状況により変わるとされています。ここからはパーソナルスペースの種類について見ていきましょう。代表的な4つの距離を紹介します。
公衆距離
「公衆距離」とは、公共の場で不快感を覚えない距離のこと。面識のない他人との距離であり、個人的なやり取りをすることはないため、半径3.5m以上が適切だとされています。セミナーや講座における講師と参加者の距離感をイメージするといいですね。
お互いの表情をこまかく観察することができないため、親しい人とコミュニケーションをとるのは不向きです。
社会距離
「社会距離」とは、個人的に深い関係とまではいかなくとも、社会的に接点がある人との距離のこと。会社の上司や部下、取引先との距離はこれにあたると考えてください。具体的には、デスクを挟んで商談をする程度の1.2〜3.5mが適切だとされています。
お互いの体に触れない距離ですが、表情などは見えるため、不安を感じにくいと言えるでしょう。
個体距離
友人など、個人的に親しい人との距離を示すのが「個体距離」。45cm〜1.2mと他の距離に比べて近いですが、親しい間柄であれば不快に思うことは少ないでしょう。
お互いの表情をしっかりと見ることができ、手を伸ばせば体に触れることもできます。会話がしやすい距離感と言えるでしょう。
密接距離
「密接距離」とは、カップルや家族など、ごく親密な人との距離のこと。0〜45cmと非常に近いのが特徴です。
ハグなどのスキンシップも簡単にとれますが、それを許せる相手であれば、むしろ安心感を覚えるでしょう。
なぜ他人のパーソナルスペースを守るべきなのか
パーソナルスペースにはさまざまな種類がありますが、なぜ他人のパーソナルスペースを守る必要があるのでしょうか? ここからはその理由について探ります。
余計なストレスを与えないため
上述したように、パーソナルスペースには個人差があります。警戒心が強くて慎重な人は、パーソナルスペースが広いことを好みます。そのような人に対して、急に距離を縮めると、相手は警戒するでしょう。パーソナルスペースが狭いことに気を取られ、余計なストレスを感じるはずです。
安心して接してもらうため
相手に警戒されると、信頼してもらうのに時間がかかります。相手の意見や本音を知りたくても、言ってくれなくなるでしょう。プライベートの関係であれば、ゆっくりと距離を縮めることができますが、ビジネスシーンではその時間的余裕がないかもしれません。パーソナルスペースを守ることは、相手を安心させることにつながります。
生産性を低下させないため
ビジネスシーンでは、物理的な問題でパーソナルスペースの確保が難しいこともあるでしょう。オフィスが狭い、オフィスの大きさに見合った従業員数ではないなどがあると、職場環境にストレスを感じるでしょう。
パーソナルスペースに違和感があると、集中力がそがれてしまいます。整理整頓が行き届かず探し物が増えるなど、効率が下がることも。生産性が低下し、仕事に悪い影響を及ぼすかもしれません。また、人間関係の悪化につながる恐れもあります。
パーソナルスペースに現れる特徴や心理
パーソナルスペースには、その人の特徴や心理が現れると言われます。相手をより理解するためにも、パーソナルスペースの傾向を見極めましょう。