「御意」の意味と成り立ちとは?
時代劇や歴史ドラマで耳にしたことがある、「御意」という言葉。シーンとしては覚えていても、その背景や意味をしっかり理解している人は意外と少ないかもしれません。この記事では、鎌倉時代から続く「御意」の歴史や、現代での使い方を解説します。普段の会話に取り入れれば、新たな会話の楽しみが広がるかもしれません。この記事を読めば、「御意」の魅力と活用法がしっかり身に付き、明日から使ってみたくなるはずです。
「御意」には、「相手を敬い意向を伝える」意味がある
「御意(ぎょい)」とは、どんな意味があるのでしょうか。辞書で確認しましょう。
ぎょ‐い【御意】
1 貴人や目上の人などを敬って、その考え・意向をいう語。お心。おぼしめし。「御意にかなう」
2 《「御意のとおり」の意から》目上の人に対して、同意・肯定を示す返事の言葉。ごもっとも。おっしゃるとおり。「御意にござります」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
御意(ぎょい)には、身分が高い人の意見や考えを敬う意味があります。単なる返事ではなく、相手の意向に心から賛同し、尊敬を示す特別な言葉だとわかりました。
御意が使われていた時代背景
「御意」は、鎌倉時代から江戸時代にかけて、武士が主君に敬意をもって使われていた言葉です。当時の社会では主君に対して少しでも反抗心があると思われた場合、立場が危うくなるだけでなく命をとられる可能性がありました。目上の人に対して否定的な態度をとることが許されなかったので、どんな無理な要求をされても「御意」という言葉で主君の意向のままに動いていたのです。
現代では身分制度が撤廃され、武士と主君のような主従関係は存在しないので、基本的には日常的に使用する言葉ではないことが分かります。
ビジネスシーンでは避けた方がベター
基本的には現代のビジネスシーンで「御意」を使うのは、NGだと考えましょう。上司や目上に「御意」という言葉を使うと、時代錯誤な印象を与えます。また、ふざけていると勘違いされたり、変わった人だと思われたりするでしょう。「御意」と伝えたいときは「ご指示にしたがいます」などと伝えた方が分かりやすく、やりとりがスムーズです。
シーン別「御意」の使い方と実例で、日常に楽しさをプラス
今では日常で使うことの少ない「御意」ですが、親しい間柄や気の置けない相手との会話で試してみるのも楽しいものです。ちょっとしたユーモアやおもてなしの心を込めて、「御意」を取り入れてみましょう。