ユーモアを感じさせる「御意」の使い方は?
友人との気軽な会話に「御意」を混ぜると、親しみやすいユーモアが生まれます。本来なら、「御意に従います」とか「御意のとおり」などというのが正しい使い方です。しかし、そう言ってしまうと少々堅苦しくなりすぎてしまうもの。『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』で「御意」というセリフが注目を浴びたように、「御意」と一言で簡略化して言った方がユーモアを感じてもらいやすいでしょう。少しの工夫で、会話に新鮮さを加えてみてください。
【例】
A:「今夜の飲み会、参加する?」
B:「御意!」
ただし、相手も「御意」の意味が分かっている状態でないとジョークとして成立しないので、使用する相手を選ぶ言葉ではあります。あまり関係が深くない相手に使うと、「痛い人」「ノリが合わない…」と思われてしまう可能性が高いので、場の空気を読んで使ってみてください。
「御意」と言われたときの返し方
「御意」と言われたとき、あなたならどう返しますか? 時代劇のように「かたじけない」と返すと、その場がドラマのように華やぎますよね。「かたじけない」は、「恐縮」「ありがたく承ります」といった意味を持ち、「御意」にぴったりな返しです。時代劇の登場人物になったつもりで、相手と気軽な会話を楽しんでみましょう。
【例】
A:「今夜は飲みに行こう。」
B:「御意!」
A:「かたじけない!」
ビジネスシーンで使える「御意」の類語
「御意」は魅力的な言葉ですが、ビジネスシーンでは避けた方が賢明です。時代錯誤や冗談と受け取られるリスクがあるため、シーンに応じた言葉遣いが大切です。現代でも違和感なく使用できる、御意の類語をチェックしましょう。
お考え・ご意見
目上の意見を敬う表現がしたいときには、「お考え」「ご意見」といった言葉を使いましょう。相手の考えや意見に対して丁寧さを表す「お」や「ご」を付け、敬う気持ちを表します。
【例】
●部長のお考えはごもっともです。
●お客様の貴重なご意見を、今後の製品開発に生かしてまいります。
承知しました
目上の人から何かを頼まれたときなどの返事は、「承知しました」を使用しましょう。また、目上の人に使用できる言葉です。依頼や要求を受け入れる・事情を知っているなどの意味があります。
【例】
●「来週の会議資料の準備をお願いできますか?」「承知しました。早速取りかかります。」
かしこまりました
目上の人や顧客などに対して返事をする際に、「かしこまりました」と伝えると丁寧な印象を与えられます。この言葉には「謹んで、言いつけをお受けする」という意味があり、「分かりました」「承知しました」の謙譲語ですので、敬語として表現したいときに適しているでしょう。
【例】
●「郵便物を送っていただけますか?」「かしこまりました。すぐに手配いたします。」
「御意」の英語表現とは
「御意」を英語に置き換えるなら、場面に応じて以下の表現が役立ちます。
“Certainly.”
“Certainly.”は一言で、「承知しました」、「かしこまりました」と伝えることができます。ただし、略式ですので、オフィシャルな場での使用は控えた方がいいでしょう。
“Consider it done.”
“Consider it done.”も「引き受けました」、「承知しました」ということが伝えられます。
“I’ll be delighted.”
“I’ll be delighted.”も「承知しました」と伝えられます。“delighted”は、「喜んでいる」という意味を持つため、喜んで引き受けるというニュアンスも伝えられるでしょう。
最後に
「御意」は普段使う言葉ではありませんが、知っているだけで会話の幅が広がり、相手との関係をぐっと深めるものにもなるかもしれません。歴史的な背景を踏まえ、あえて使うことでユーモアや敬意を示すこともできます。親しい人との会話や、特別なシーンで活用して、ぜひ会話に新たな楽しさを取り入れてみてください。
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