奨学生制度や特待生制度を活用
私立中学校の学費を軽減するには、学校が独自に設定している奨学金制度や特待生制度を利用するという方法もあります。制度を利用すれば、授業料や入学金が減免になります。
奨学金制度や特待生制度を利用するには、ほとんどの場合において成績上位者であることが求められます。入学試験の成績上位者や、学業成績や部活動の実績が優秀な生徒が対象となるからです。また、制度を利用するには、在学中に適用基準を満たし続けることも条件となります。もし適用基準から外れてしまうと、授業料減免などがされないため、注意が必要です。
奨学金制度や特待生制度は、入学試験の成績や選抜入試の結果が条件になることが多いので、受験校を決める段階でしっかりと確認していきましょう。
「私立中学校の学費」東京都のランキング
「私立中学校の学費」東京都の初年度納付金(総額)ランキングは、東京都の調べによれば以下の通りです。
「私立中学校の学費」東京都の初年度納付金(総額)
・「初年度納付金(総額)」が高い学校
玉川学園中学部・IBクラス(1,896,500円)
ドルトン東京学園中等部(1,540,000円)
成蹊・国際学級(1,496,000円)
早稲田大学高等学院中等部(1,414,000円)
慶応義塾中等部(1,410,000円)
・「初年度納付金(総額)」が低い学校
八王子実践(548,000円)
サレジオ(608,000円)
愛国(608,000円)
開智日本橋学園 LC・GLC・DLCクラス(748,000円)
北豊島(762,000円)
ちなみに東京の私立中学校(182校)の初年度納付金(総額)の平均は、令和4年で978,420円で、前年より0.8%上昇しています。
出典:東京都公式ホームページ (令和4年度 都内私立中学校の学費の状況)
「私立中学校の学費」以外にも、中学校受験にかかる費用や通学定期代、習い事や塾代なども発生します。家計に過剰な負担がかからないよう、受験の際にしっかりとマネープランを考えておきましょう。
「私立中学校」に通わせるメリットとデメリットとは?
「私立中学校」に進学すると、どのようなメリットやデメリットがあるのかを見ていきましょう。
「私立中学校」に進学するメリットとは
恵まれた環境下で、一貫した教育を受けることができるのは大きなメリットでしょう。私立中学校にはそれぞれしっかりとした教育理念があり、カリキュラムも独自のところがほとんど。子どもの持つ個性を伸ばす教育を受けることができるでしょう。私立中学校の整った環境は、多感な時期を過ごす子どもにとってはプラスに作用する可能性が高いとも考えられます。
また、似たレベルの学力を持つ子どもが集まるため、はやい学習進度で効率的に授業が進むのもメリットの一つ。なおかつ、私立中学校の授業は質やレベルが高いので、より本質的な学習理解を促してくれるでしょう。
私立中学校に進学すると、中高一貫で高校受験がないケースが多いので、早い段階から大学受験や海外の大学を見据えて学習に取り組めるのもメリットかもしれません。私立中学校の進路指導はていねいなことで知られており、しっかりとサポートしてもらえるのも魅力です。教師の異動があまりないことも安心できるポイントといえるでしょう。
「私立中学校」に進学するデメリットとは
大きなデメリットとなるのは、やはり経済的負担の大きさでしょう。無償化が適用されている公立中学校と比較すると、私立中学校の学費の負担は重く、大きいです。国や都道府県からのサポートがない状態での学費負担が、長期にわたって続きます。事前にしっかりとマネープランを考え、シミュレーションをしておきましょう。
参考:ベネッセ教育情報サイト(私立中学校に進学するメリットは?【中学受験】)
最後に
恵まれた環境で、自由にのびのびと学校生活を送りながら、学業にも取り組める私立中学校では、子どもは多くのことが得ることができそうです。しかし、「私立中学校の学費」は、国の無償化対象外となっており、都道府県の補助などもほとんどありません。国や自治体の経済的支援がない状態で、長い期間、学費のすべてを家庭で負担することになります。しっかりと事前準備をしておきましょう。
あわせて読みたい
「大丈夫!」受験生の親が言ってはいけないワケ|子どものやる気が上がる魔法の声かけとは?
お金のプロが教える「教育費用を貯めるなら学資保険?貯金?運用?」【知っておきたいお金のこと】
親子で学ぶお金の話〜教育費のかしこい貯め方〜