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LIFESTYLE お金

2022.04.06

親子で学ぶお金の話〜教育費のかしこい貯め方〜

 

2022年4月より高校で「金融」が必修科目になりました。「お金のこと、教えられない!」という方も多いのではないでしょうか。幼少期から「お金」について学ぶことで、子ども自身が社会や自分の未来について考えるきっかけになるのではないでしょうか。今回は子どもの教育費の貯め方についてファイナンシャルプランナーの水野綾香さんに聞きました。

Text:
Kikka

子どもが小さい時ほどお金を貯めやすい

 

––––子ども一人を大学まで通わせるのに少なくとも1000万円以上かかると言われていますが、教育費はどのように準備するのが良いでしょうか?前回、色々なお金の置き場所の話を伺いましたが、かしこい貯め方はありますか?

「教育費」といっても、学校にかかるお金だけでなく、塾や習い事、将来留学するかもしれない…など、とにかく色々お金がかかります。

奨学金という制度もありますし、親が全て負担する必要はないと思っていますが、やっぱり親の気持ちとしては、子どものために出来る限り備えてあげたいものですよね。

子どもが大きくなるにつれて、特に小学校高学年くらいから塾やお小遣い、携帯代など子どもに関する支出が増えるので、お金が貯めづらくなってきます。また、子どもの人数が増えるとその分家計の負担も大きくなります。だからこそ、子どもが生まれたらなるべく早く(妊娠中からでも!)、教育費として一定額の積立を開始することをおすすめします。

前回お伝えしたお金の置き場所の他に、ジュニアNISAや学資保険があげられます。

教育費も分散投資で準備

ジュニアNISA(ニーサ)

未成年の子どものための「少額投資非課税制度」です。ジュニアNISA口座で投資すると、本来約20%の課税となる配当金・売買益などが非課税になります。投資金額の上限は年間80万円まで、非課税期間は最長5年間です。金融商品で運用することにより、元本より増やせる可能性が高いです。

一方で、3月31日時点で18歳である年の前年の12月31日までは払出し制限があり、それ以前に引き出した場合には、それまで非課税で受領した配当金や売買益などについて引き出し時に課税されるため注意が必要です。

ジュニアNISAは大学進学や成人式、結婚式の費用援助など18歳以降に必要になるお金として考え、それ以前のためのお金は別で用意しておく必要があります。

また、デメリットとしては、お金が必要なタイミングでリーマンショックのような金融危機が起こった場合に、想定した金額には満たなかったり、元本割れしてしまうリスクがありますが、個人的には、長期での積立としてジュニアNISAをオススメします。

学資保険

子どもの学費を貯めるための保険です。毎月保険料を払い込むことで、子どもが一定の年齢になったときに、「進学準備金」や「満期金」などの名目でまとまった額の保険金を受け取ることができます。昔は払込保険料以上にお金が増えて返ってくる学資保険が多かったのですが、現在は払込んだ元本と同じくらい、もしくは少し下回る商品もあります。

メリットは、契約者、つまり収入を得ているお父さんやお母さんなどに万が一があった時には保険料の払込が免除になり、さらに本来受け取る予定だった学資金も受け取ることができる点です。そういう意味では、元本より少なくなったとしても、お守り代わりになるのではないでしょうか。また、学資金を受け取るタイミングを進学に合わせることができる商品もあります。

––––それぞれの特長やメリット、デメリットを知った上で選択できると後悔がなさそうですね。

そうですね。例えば教育費として月々3万円貯める場合、1万円をジュニアNISA口座で積立て残り2万円は銀行積立にする、など分けても良いと思います。

預貯金を併用することで資産を大きく減らすリスクが少なくなりますし、ジュニアNISAや学資保険を活用すると、お金を増やしやすくなります。

必ずやるべき!固定費の見直しと削減

––––私が大学生の時に留学に行かせてもらったのですが、同時期に兄が一人暮らしを始めて、後になってから「あの時は大変だった」と両親から聞きました。自分が親になった今、その苦労とありがたさをすごく感じます。

前回の記事でお伝えした通り、入学や受験など、どのタイミングでどれくらいお金が必要になるかは、把握しておいた方が良いです。早くから準備しておいた方が貯まりやすいですし、負担も減ります。必要な時になって「こんなにお金かかるの!?」とびっくりすることもないですから(笑)

その上で絶対にやって欲しいのが固定費の見直しと削減です。固定費というのは、家賃や住宅ローン、光熱費、携帯やインターネットなど通信費、保険料などです。

携帯電話
私自身も大手キャリアのものを使っていて、毎月1万3000円ほど通信費がかかっていたのが、格安のキャリアに変えたことで月1万円ほど安くなりました。

保険
公的保険などでカバーできる部分もあるので、保証内容に重複がないかを点検してみて、最低限必要なものに必要なだけ入るように切り替えしましょう。

住宅
例えば10年前と今では住宅ローンの金利が全然違います。借り換えの諸費用を払ったとしてもトータルの支払額が安くなるケースもあるので、見積もりをとってみると良いですね。


車の税金や車検代、ガソリン代や駐車場代を考えると本当に所有する必要があるのか、というのも考えたいですね。毎日使ってる方や、車が趣味という方はいいと思うのですが、たまにしか乗らないという方はカーシェアにするなど、見直してみてもいいかもしれません。

サブスクリプション(定期購読サービス)
最近では、サブスクの罠にハマってる方が多いのではないでしょうか。新聞もそうですし、AmazonプライムやNetflix、勉強や趣味のためのアプリもありますよね。なんとなく入っているサブスクの見直しは大事ですね。

––––サブスク、結構入っています・・。化粧品やコーヒーなど、まだ使い切っていないのに新しいのが届いてしまって、停止するのも忘れちゃうんですよね。よく映画を見るので、Amazonプライムはやめられません。

全て解約する必要はありませんよ。毎月何にいくら払っているのかをちゃんと知った上で取捨選択をしましょう。固定費が月2万円減るだけで年間24万円、10年で240万円資産が増えるということですからね。

––––そう考えると、毎月の数百円、数千円でも積み重なると大きいですね。今何にいくら使っているのか、しっかり把握して見直したいと思います。

そうですね。何事もアウトプットしないと意味がないですからね。お金のことでも料理教室でも、「良いことを知った」「やったら良さそうだな」と思っても、やらなければ知らないも同じです。小さな一歩でも踏み出すことで未来が変わるので、この記事を読んで下さった方が何かアクションをしてくれると嬉しいです。(水野さん)

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教えてもらったのは

水野綾香さん

ファイナンシャルプランナー/金融企業広報
FPとしてマネーコラム執筆や講演などを実施。経済メディアNewsPicksの動画番組「TheUpdate」出演
https://www.facebook.com/ayaka.mizuno

ライター

Kikka

アラフォーのママライター。貯金ができない夫の代わりに老後の資金づくり担当をかってでる。「まずはやってみる」精神で投資歴10年。

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