「子ども・子育て拠出金(旧:児童手当拠出金)」って何?
「拠出金」とは、相互扶助のために出し合うお金のこと。「子ども・子育て拠出金(旧:児童手当拠出金、以下『子ども・子育て拠出金』と表記)」は、拠出金を税金として会社や事業主から徴収しています。徴収した拠出金は、子育てと仕事の両立支援事業や子育て支援事業など、子育て世帯のサポートに充てられています。
「子ども・子育て拠出金」対象者は
「子ども・子育て拠出金」は、厚生年金の加入者である従業員を徴収対象としています。従業員の年齢や性別、子どもの有無などは関係ありません。対象となるのは従業員ですが、従業員が拠出金を負担することはなく、会社や事業主が全額を負担しています。
「子ども・子育て拠出金」は、年金機構が徴収しています。これは厚生年金の標準報酬月額から拠出金の額を算出しているため。社会保険料ではなく、税金として徴収されます。
「子ども・子育て拠出金」徴収の方法は
「子ども・子育て拠出金」の徴収は毎月行われます。拠出金は全額会社や事業主が負担し、健康保険料や厚生年金保険料と一緒に納付。拠出金の金額は、その会社や事業所に在職している厚生年金加入者数と標準報酬月額により、変動します。
「子ども・子育て拠出金」何に使われる?
徴収された「子ども・子育て拠出金」のおもな活用先は、児童手当です。そのほかに、子どもの保育や育児などに関連する次の事業にも充てられています。
〈地域子ども・子育て支援事業〉
・放課後児童クラブ
・病児保育およびそれにかかる設備など
・延長保育事業
〈仕事・子育て両立支援事業〉
・企業における保育事業
・ベビーシッター利用者支援
「子ども・子育て拠出金」の「拠出金率」や計算方法について
「子ども・子育て拠出金」には、「拠出金率」というものが適用されます。拠出金率とは、納税額を決める税率のことで、「子ども・子育て拠出金」については国が拠出金率を決定し、公表は日本年金機構が行っています。
「子ども・子育て拠出金」現在の「拠出金率」は
「子ども・子育て拠出金」の拠出金率は、0.36%です。これは2020年4月に改訂され、前年度より0.02%上昇しました。
国が子育て支援に力を入れていることから、子育てに関連する制度の改定が積極的に行われています。子育て支援の一環である「子ども・子育て拠出金」も、たびたび拠出金率の引き上げが実施されており、今後も続くと見られます。