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2023.08.04

小学校から大学まで「教育費」はどのくらいかかる? 平均的な目安や貯め方とは【専門家監修】

「教育費」はどれくらい必要なのか、いくら準備すればよいのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。子どもの年齢が上がるにつれ負担が大きくなる「教育費」。準備にそなえ、平均的な教育費の目安を知ることからはじめましょう。

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「教育費」の平均はいくら?

小学校から大学卒業までにかかる「教育費」について解説します。ぜひ教育費準備の参考にしてください。

教育費の統計グラフイメージ

「教育費」には何を含む?

文部科学省が発表している「令和3年度子どもの学習費調査の結果」を参考に、学習費(教育費)を以下の3つに分けて考えてみましょう。

・学校教育費
学校教育費として支出したお金。授業料や入学金、教科書や学用品代、通学費など

・学校給食費
学校から提供される給食費や副食費

・学校外活動費
塾や習い事など、学校以外にかかる費用

「教育費」小学校から高校までにかかるお金は

ここからは小学校から高校までかかる教育費を見ていきましょう。金額はすべて、文部科学省発表「令和3年度子供の学習費調査の結果について」から抜粋したものです。

子供の教育費に悩む母親

「教育費」小学校の場合

小学校でかかる1年間の「教育費」総額平均は、公立で352,566円、私立だと1,666,949円です。内訳は以下の通りです。

学校教育費:65,974円(公立)/961,013円(私立)
学校給食費:39,010円(公立)/45,139円(私立)
学校外活動費:247,582円(公立)/660,797円(私立)

小学校の場合、公立と私立で大きな差がみられます。特に学校教育費は、公立と私立で約14倍の差が生じています。これは、義務教育である小学校の場合、公立は入学金や授業料がかからないことが理由です。

学校外活動費については、公立私立ともに最も支出が多いのが、塾や家庭教師、自宅学習にかかる費用です。小学校になると、学外での活動がかなり増えるということが読み取れます。

「教育費」中学校の場合

中学校の場合を見てみましょう。1年間の「教育費」総額平均は、公立で538,799円、私立だと1,436,353円です。

学校教育費:132,349円(公立)/1,061,350円(私立)
学校給食費:37,670円(公立)/7,227円(私立)
学校外活動費:368,780円(公立)/367,776円(私立)

小学校に続き学校教育費の差は顕著ですが、それ以外の費用については、ほとんど変わらないことがわかります。高校受験に向け、塾や家庭教師などを利用する人がほとんどのため、学校外活動費の負担割合が大きくなるのは、意識しておきたいところです。

「教育費」高校の場合

全日制の高校に通学すると仮定し、1年間の「教育費」総額をチェックしましょう。総額の平均は、公立で512,971円、私立だと1,054,444円です。

学校教育費:309,261円(公立)/750,362円(私立)
学校外活動費:203,710円(公立)/304,082円(私立)

高校になると、学校教育費の差は縮小傾向に。高校は義務教育ではないため、公立でも入学金や授業料がかかるのが理由でしょう。また、大学受験に向け、予備校や塾に通う子どもの割合が高くなります。

高校の場合、就学支援金など国や自治体による補助金制度を利用することができます。ただし、保護者の所得により支援内容は変わりますので、利用を希望する場合は事前に要件等を確認しておきましょう。

小学校入学前にかかる「教育費」は

小学校入学前にかかる教育費としては、幼稚園や保育所、認定こども園などの利用料が挙げられます。現在は国による「幼児教育・保育の無償化」制度が実施されており、3~5歳児クラスの利用料については原則無償になっています。

ただし、利用する施設や事業によっては利用料が発生しますので、利用前に確認するようにしましょう。また、利用料以外の通園送迎費や給食費、行事にかかる費用は、保護者が負担します。

出典:文部科学省:令和3年度子供の学習費調査の結果について 

「教育費」大学に進学した場合は

最も教育費がかかるといわれる大学の場合を見てみましょう。大学は、進学先が国公立か私立かで教育費は大きく変わります。また、私立大学は、選ぶ学部によって差が生じます。

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「教育費」国公立大学の場合

国立大学の場合、文部科学省が学費を定めているため、初年度の納付金額は全学部817,800円です。

公立大学は、大学のある地域から進学する学生と、それ以外の学生とで入学金に差がある場合が多く、近隣地域の学生の初年度納付金は約80万円、それ以外の学生は約100万円かかります。これは、公立大学に地方自治体の税金が使われているからです。

「教育費」私立大学の場合

前述したように、私立大学の場合は、選ぶ学部によって教育費は大きく異なります。

文系学部の場合、初年度にかかる教育費総額の平均は1,188,991円ですが、理系学部になると1,566,562円に。文系学部より理系学部の教育費が高い傾向にあり、それは2年目以降も変わりません。2年目以降にかかるのは授業料と施設設備費ですが、文系学部で90~100万円くらい、理系学部だと130~140万円くらいが目安となります。

これらを簡易的に計算すると、大学4年間でかかる教育費の総額平均の目安は次の通りです。

・国公立大学:約240~260万円
・私立大学(文系):約390万円
・私立大学(理系):約540万円

なお、最も大学の教育費が高い私立医歯学部の場合は、6年間で約2,300万円かかるとされています。

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大学の「教育費」、学費以外にかかるお金は?

前述した大学の教育費ですが、受験料(検定料)は含んでいません。大学受験の場合、受験料にかかる費用も高額になりがちです。

共通テストの受験料は12,000~18,000円(受験科目による)、2次試験で17,000円(前後期)かかりますので、1校受験するのに、29,000~35,000円程度の受験料が必要になります。

私立大学の受験料は、大学によって異なりますが、1校35,000~40,000円程度をみておくとよいでしょう。受験形式によっては受験料を割り引いてくれるなどの制度がありますが、受験する回数が増えれば、その分受験料も高くなります。

また、入学後に寮生活やひとり暮らしをする場合の生活費や通学費用、パソコン代、就活のためのスーツ代なども発生します。大学の教育費は、多めに見積もっておく方が得策といえるでしょう。

「教育費」を準備する方法は

大きなお金がかかる教育費ですが、どのように準備をすればよいのでしょうか。

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計画的に「教育費」を準備しよう

幼稚園から大学まで、すべて国公立校の場合は約900万円、すべて私立校の場合は約2,500万円程度かかるとされる教育費。いずれも大きな額ですので、子どもが小さいうちから計画的に準備をしていくことが大切です。まずは家計の見直しからはじめてみましょう。

勤務先に財形貯蓄制度がある場合は、それを利用するのもひとつの方法。また各金融機関が取り扱っている、学資保険つみたてNISAを利用するのもひとつです。毎月一定額を積み立てていくのであれば、毎月の負担額は軽減することができます。

どうしても難しい場合は、奨学金や教育ローンの利用を検討してみるのも方法です。特に奨学金は、国が定めたもの以外に、自治体や民間企業が運営している制度もあります。もしもの場合に備え、一度調べてみるのもよいでしょう。

出典:SBI マネープラザONLINE :大学の学費はどのくらいかかる? 金額の目安や資金を確保する方法

最後に

国公立か私立かで大きくかわる「教育費」は、子どもが小さいうちから計画的に準備していくことが大切です。不安な場合は、教育費のシミュレーションをしてみましょう。それでも不安な場合は、金融機関や専門家に相談するのもひとつ。子どもが希望する進路に進めるよう、家族でしっかり話し合ってください。

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監修

コトヅテ 益田瑛己子(ますだ・えみこ)

ライター・キャリアコンサルタント/金融機関の営業職(FP職)として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。趣味は、好きなアーティストのライブに行くこと。子供が自立し、仕事にまい進する日々を謳歌している。

執筆/京都メディアライン

 

 

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