黄みを幅広く入れることで目元がパッと明るい印象に
秋冬の空気感が増してくるこの時季は、アイメイクにも少し深みのあるカラーを使いたくなるものです。“凛々しい上司顔”も意識するとブラウンが最適ですが無彩色が増える秋冬は沈んで見えがちですし、目元がくすみやすくなるDomani世代は疲れて見えることも…。ブラウンの知的さをいかしつつ、目元を明るくするためには黄みカラーを加えるのがおすすめなんです。
黄みカラーにも色々ありますが、お仕事シーンで使いたいのは繊細なパールを含んだイエロー。輝きがあることで色が強く出すぎず、ゴールドほど派手ではないのに華やかさが程よくあり、明るくいきいきとした顔になれます。つけ方にもコツがあり、まぶたに幅広く薄く入れることで肌なじみがアップし、「黄みが目立つ」ことを防げます。黄みカラーを使うと締め色のブラウンが適度にトーンアップし、知的さがありながらも柔らかい目元に仕上がります。
上司顔がひとつで叶う【イエロー×ブラウンのアイパレット】
▲(中)シアーで落ち着きのあるマスタードイエローに、キャメルベージュやグレーの組み合わせ。柔らかさとモダンを感じる目元に仕上がります。アディクション ザ アイシャドウ パレット 010 ¥6,820
(右)王道のブラウン3色とイエローの配色。ウィンターローズオイルがベースとなったパウダーでまぶたにしっとりなめらかに密着。重ねても色が濁らず、深みと大人の品格を高めてくれます。ゲラン オンブル ジェ NO.940 ¥10,340
(左・モデル使用色)繊細な輝きをまとったイエローで目元がいっそう晴れやかに。赤みブラウンやベージュの色もあり、黄みが強く出ません。SUQQU シグニチャー カラー アイズ 10 ¥7,700
アイメイクの作り方を解説!
STEP_1 イエローを上まぶたに幅広く薄くつける
「上まぶたに幅広く色をのせるとメイクが濃くなる」と考えるのは早計です。幅広く入れるほうがイエローの効果を発揮できて目元が明るくなりますし、「茶メイクで目が小さく見える」ことも解消できます。アイシャドウパレット左下のイエローをブラシにとり、手の甲で数回トントンとなじませてから上まぶたへ。ブラシを最初に置いたところに色が濃くつくので、まずは二重幅のライン上でブラシを左右に動かします。その後、ブラシをワイパーのように左右に動かしながらアイホール全体に“横幅を広めにする”を意識しつつなじませます。ワイパー塗りで徐々に上まで塗るとまぶたの上側は色がごく薄くつくので悪目立ちすることがありません。肌とのバランスを見て黄みが少し強く感じる人は右上のベージュをブラシでサッと重ね、少しくすませてもOK。最後に右下のブラウンをブラシにとり、二重幅に入れて目元を締めます。
STEP_2 下まぶたはパールブラウンでふっくら柔らかな目元印象に。下まぶたの目尻にはブラウンを
上まぶたのメイクだけで終わってしまうと色が浮いて見えやすいので、下まぶたも忘れずメイクします。パール感のあるブラウンを使い、ニュアンスづけ程度に抑えると自然に仕上がります。ここでイエローを使うと黄みが目立つので避け、ピンクみのあるブラウンやベージュ、グレージュなどの落ち着いた色味を選ぶのがおすすめです。アイシャドウパレット左上のピンクみブラウンをブラシにとり、手の甲でトントンとなじませたら目尻から目頭へ、再び目尻へとリターンします。その後、右下のブラウンをブラシにとり、目尻5mm程度に重ねて奥行き感をつけます。
STEP_3 ネイビーのアイライナーを上まぶたのキワに細く引く
黄みブラウンの軽やかさを崩さないためには、アイライナーは黒ではなくネイビーがおすすめ。ネイビーは黒同様の引き締め効果がありながら抜け感もあるので「キリッとするのに軽やかな目元」になれます。目頭から目尻1/4まではキワに沿って細く引き、目尻1/4からはやや太めに。目尻まできたら1〜2mm程度長くスッと伸ばし、ここでも奥行き感をプラス。
管理職メイクにおすすめなのは【ノンパールのネイビーアイライナー】
▲(上)濃密で落ち着いた色調ながら青みもしっかり感じるカラー。クリーミーな芯でスルスルと描け、汗や水に強いウォータープルーフタイプ。ペンシルの反対側にはシャープナーを内蔵。ゲラン クレヨン ユー 03 ¥3,850
(下・モデル使用色)ブルーブラックという色名の通り、黒のような深みを感じる色合い。なめらかで高発色のジェルペンシルで狙ったところをしっかり引き締めます。アンプリチュード ロングラスティング アイライナー 02 ¥3,850
チークとリップは「赤みベージュ」で温もり感を加味する程度に
目元を黄みブラウンにした時は、チークとリップは赤みベージュを選びます。ほんのり赤みがあることで黄みの割合が強くならず、血色感がプラスされるので顔全体がパッと明るく見えるからです。目元に色を効かせているのでチークはニュアンスでごく軽くつける程度に。「それならノーチークでも…」と思うかもしれませんが、Domani世代は肌がくすみやすくノーチークは疲れて見えがちですし、立体感を出すためにもチークはマストです。
リップはやや深みのある赤みベージュにすると、キリッとした上司顔に。ただし「濃くしっかりつける」とアイメイクと喧嘩するので軽く塗る程度にしましょう。
肌に溶け込むようになじんで血色感がふわっと出る【赤みベージュのチーク】
▲(右・モデル使用色)ナチュラルさのなかにもハンサムな印象を感じるカラー。サテンのような上品な輝きもプラスできます。ディオール ディオールスキン ルージュ ブラッシュ 263 ¥6,490
(左)赤みと黄みのバランスが絶妙なピーチベージュでイエベ肌の人にもなじみやすい。アディクション ザ ブラッシュ マット 005M ¥3,300
広めにつけてからポンポン置きで顔をシュッと引き締める
チークをブラシにとり、手の甲で2〜3回トントンとなじませてから頰へ。黒目の下で小鼻より少し高い位置を始点とし、そこから耳の上、もみあげ、耳たぶの3方向へブラシを動かして広めにつけます。こうするとニュアンスづけでもシェーディング効果を発揮しやすくなります。その後、ブラシにチークを少しつけ足して目尻の下の、頰骨の一番高い部分にポンポンと重ねて立体感をつけます。
【深みのある赤みベージュリップ】が引き締め役となってハンサム顔に
深みがありながらもまろやか発色で「唇だけ浮いて見える」を回避できる2本。直塗りで唇全体に軽く色づけしたら、唇の中央部分のみ重ねて立体感を加えます。
▲(左)柔らかな印象でも甘くならず、モダンな強さも感じるカラー。滑らかで塗っていることを感じさせない軽やかなマットリップ。色移りしにくい設計です。NARS パワーマット リップスティック 101 ¥4,290
(右)赤みをやや抑えられたベージュでハンサム度が高め。長時間持続するマスクプルーフ効果と心地よい潤い感を両立したリップとしてこの秋、話題に。ディオール ルージュ ディオール フォーエヴァー スティック 200 ¥5,500
ベーシックカラーの服と合わせても茶メイクが沈まず、柔らかハンサムな印象に
ニット¥31,900(カオス表参道〈カオス〉) ジレ¥8,800(アダストリア〈エルーラ〉) ネックレス¥61,600(マリハ〈マリハ〉) ピアス(スタイリスト私物)
●この特集に使用した商品の価格はすべて、総額(税込)価格です。
撮影/向山裕信(vale./人物)、黒石あみ(静物) ヘア&メイク/佐伯エミー スタイリスト/柿原陽子 モデル/吉田明世 構成/片山幸代