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LIFESTYLE 子育ての悩み

2022.12.12

1年間の育休でパパが育児&家事をやってみた!【パパが育休とったらこうなった】

 

現在、約1年間の育休取得中の小原功嗣さんは、5歳長女と1歳長男を育てるパパ。パパの育休というと、ママと同じタイミングで休みを取り、一緒に子育てをするイメージがありますが、小原さんの場合はママと順番に、スライド式に育休を取得したそう。そのため、現在は日中、ひとりで家事&育児をこなす日々。そこには、どんな日常があるのか、たっぷり教えていただきました!

Text:
keiko kido
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ママはフルタイム勤務!パパが約1年間育休を取得し育児&家事に奮闘

ふたりのお子さんの誕生時に、育休を取得した小原功嗣(こはら こうじ)さん。前回は長女の育休時に海外ステイしたお話をうかがいました。そして今回は、ママの育休終了後、スライド式にパパが約1年間の育休を取得したという2度目(長男)の育休体験について教えていただきます。

現在、ママはフルタイム勤務に加え、大学院に通われているそう。そのため、平日は育児と家事全般をワンオペでこなしているという小原さん。どんなタイムスケジュールで1日を過ごし、ふたりのお子さんを育てているのでしょうか?

前回の記事▶︎育休を海外で!語学学校に通いながら子育てに奮闘したパパのリアル体験談

【第二子(長男)の育休取得について】

<パパ>
1回目:長男の出産直後に6日間。 2回目:長男が1歳になるころから1年1か月間の育休中。
<ママ>
1回目:産前休暇として6週間。 2回目:出産後、1年1か月間。現在はフルタイムで勤務+大学院に通学中。(2年生)

 

第一子の育休期間が今までの人生でもっとも幸せだった!

約1年間のロング育休を取ろうと思ったのはなぜですか?

「今までの人生を振り返って、もし目の前にタイムマシンがあるなら『育休期間に戻りたい』と思えるほど、第一子の育児に参加できたことが素敵な経験だったからです。だからこそ、もしまたチャンスがあるなら半年、1年とより長く取得したいと思っていました」

ママの復職に合わせてスライド式に育休をとられたんですね

「出産直後ではなく、妻の負担が一番増えそうなとき(妻の復職時期)に合わせて取ることにしました。当初は半年間を予定していましたが、近所に新しいタワーマンションが建設されたこともあり、入園希望の保育園に入ることができなかったんです。

本当は、半年で職場復帰し、全力で働きたいと思っていたのですが、妻はフルタイムで仕事をしながら大学院の修士論文研究で忙しい状況。そんな中、もし私が秋に復職すると、私も妻も仕事に勉強に忙しく、きちんと子供達と向き合えなくなってしまいます。そこで、私が立ち上がらねばと思ったんです。

でも正直、本当に長期間の育児休暇を取得して、元のように仕事に復帰できるのか不安もありました。このときは新しくコンサルティング会社に転職していたので、会社の制度を調べたり、職場の育休を取られた先輩・同僚の皆さんに話を聞いたりしました。最終的には、職場の所属部門責任者が背中を押してくださったことで、育休を半年から1年間に延長する決断ができました」

妻の本音は・・・「子育てよりも全力で仕事してほしい!?」

夫が育休を取ることを奥様はどのように感じていたのでしょうか?

「一緒に子育てしてくれてうれしい半面、仕事のことを考えると『本当に大丈夫?』と心配なのが率直な意見でした。実際、『子育てよりも全力で仕事をして、昇進やキャリアアップを狙って欲しい』というのが妻の本音(笑)。でも、夫婦で何度も話し合い、最終的には育休を取ることに合意してくれました」

育休前は、仕事だけでなく家庭でも念入りに下準備を

約1年間となると、事前準備がかなり必要そうですね

社内制度の確認、ジョブメンバーや社外の取引先への説明、業務引き継ぎなどは、育休に入る半年前から徐々にはじめました。仕事における準備は、前回お話ししたことと基本的には同じです。でも今回は、平日の子育てはほぼワンオペ状態! そのため自身の家事育児スキルアップのみならず、困ったときに頼れる仲間づくりも含め、家庭における準備も念入りに行いました

【育休前の家庭における準備】
STEP1:在宅勤務を活かし、隙間時間で育児&家事に参加
「勤務先では『働き方改革』が進められており、リモートワークなどを活用して在宅勤務ができる体制が整えられていました。こうした制度を使って、長期の育休を取る前からなるべく積極的に育児に参加しました」

STEP2:イクメン友の会を結成し、妻の自由時間確保に努める
「毎週末、妻の自由時間を確保することを目標に努力しました。パパが週末、子供を連れ出す家庭は増えていますが、ずっと子供につきっきりで遊ぶには、体力的も精神的にも限界があります。そこで、同じ保育園のパパ友のみならず、友人のパパに声をかけ、パパ連合軍(通称:イクメン友の会)を結成。やっぱり子供は子供同士で遊ぶのが楽しいですし、それを見守りながら仕事の情報共有や家事育児の相談ができるため、パパも助かる! そして、ママの自由時間も確保できるので、家に帰るとママからも感謝される。こうした三方良しのメリットが大きく、パパ達もが賛同してくれたので、とっても素敵な仲間ができました」

現在はどのように過ごしていますか?

「家事や育児の合間の隙間時間や子供たちが寝た後に、少しずつ自由時間を確保していますが、その時間に家事をこなす場合も多く、なかなか自分のためだけに時間を使うことはできませんね。長女は保育園に預けているのですが、長男ひとりのお世話だけでも、かなり大変です」

【平日のタイムスケジュール】 

6:00-7:00  起床(子供たちは7:00-7:30に起床)
7:00-7:30 パパ朝食準備、ママ出社準備、子供たちはわちゃわちゃ遊んでいる
7:30-8:30 パパ・子供たち朝食、ママ出社 ※娘がなかなか食べない等で悪戦苦闘
8:30-9:00 パパ外出準備&登園準備 
9:00-9:30 パパ長女保育園へ見送り ※保育園が家から徒歩3分というのがありがたい!
9:30-11:30 長男寝かしつけ後、パパ自由時間①(10分仮眠、掃除、洗濯、お昼ご飯仕込み、自己研鑽など)
11:30-12:00 昼ごはん準備
12:00-13:00 お昼ご飯、片づけ
13:00-15:00 長男と遊び、外出(食材の買い出し含む)
15:00-16:00 長男寝かしつけ後、パパ自由時間②(掃除、夜ご飯仕込み、自己研鑽など)
16:00-18:00 長男と遊び、夜ご飯準備
18:00         長女を迎えに保育園へ
18:00-19:00 夕食
19:00-19:30 ママ帰宅、夜ご飯
19:30-20:30 お風呂
20:30-21:00 パパ長男寝かしつけ、ママ長女に絵本読み聞かせ
21:00-22:00 長女寝かしつけ ※夫婦ともに寝落ちするケースも多発
22:00-24:00 パパ自由時間③(朝食仕込み、洗濯、ランニング、サウナなど)
24:00    就寝

 

1度目の育休時と変わったことは?

「ワンオペで家事育児を全て担当しているので、以下の3点が劇的に変化しました」

1:名もなき家事の大変さを痛感
「料理だけ見ても、その工程には『食事・料理に関する知識習得→献立の立案→買い出し→料理→食事準備→食事→片づけ→食器洗い→フリージング(離乳食の場合)』までありますが、今まではその一部分しか見えてなかったと知りました。いわゆる『いい所取り家事』をやっていただけなんだと! 今では、俗に言う『名もなき家事』の大変さを痛感しています」

2:自分のリズムではなく、子供のリズムに合わせた生活スタイル
「家事をしたいときに限って子供が遊んでくれとせがむので進まない、ひとりでトイレにもいけない、食事の時間でも食べない、食事の時間じゃないのにおなか減ったと言い出す、保育園に長女を迎えに行っても帰らない、息子はお腹すいて泣き出すなど、日々てんやわんやです。でも少しずつ、子供たちの行動パターンや特性が見えてきましたし、先を見越す力、完璧にこなそうとしない力の抜き方といった主夫力も身についてきました(笑)」

3:とにかく自分の時間がない
「朝早くから子供達に起こされ、四六時中一緒に過ごしていると、子供が寝ている時間が唯一の自分時間です。とは言え、その限られた時間は家事に追われて結局自由に動けず、気づけば疲れ果てて寝落ちしてしまうことも」

とっても大変そうですね…

      「はい、素直に大変です(笑)! でも、何か解決策はないかと考え、今は以下の3点に取り組んでいます」

      【自分で実践すること】
      「まず、アンガーマネジメントを学び、日々の育児ストレスをコントロールしています。さらに、育児全般に関する本から知識をインプットし、アドラー心理学の子育て法をケーススタディで学び、アウトプットすることで、理論の学習だけでは得られない実践的な問題解決スキルや、コミュニケーション力を磨いています」

      【家族の力に頼ること】
      「我が家では、5歳の長女も大きな戦力! 長女が弟(長男)にミルクをあげてくれたり、洋服の着替えを手伝ってくれる姿に日々、感動しています。妻に家事育児をお願いできる夜や、土日の隙間時間にサウナに行き、心と体を整えています」

      【第三者の力を借りること】
      「ジャングルジムなど、子供が安全に楽しく時間を過ごせるおもちゃに投資して、隙間時間を確保しています。また、時には家事代行サービスを利用して、家事育児の負担軽減をすることもあります」

      ママ・コミュニティに積極的に参加することで、ママの気持ちも理解できるように!

      公園などではママたちにもよく話しかけていらっしゃるそうですね

      「平日に息子を連れて公園に行っても、まずパパはいません。土日にパパを見かけても、会話に消極的な人が多くて、なかなか仲良くなれなくて。そこで、ママたちの集団に入っていくことにしたんです。すると、『面白いやつが来た』という感じで、意外と受け入れてくれたんですね。今まで知らなかった世界が見えて、ママたちが感じていること、考えていることを知る機会になりました」

      大変だけど感動することも多々! 育休を通して自分も成長できる

      約1年間の育休を通して改めて感じたことはありますか?

      「育児は想像を超える大変さがありますが、子供の成長を間近で見ると本当に感動しますし、それは、今しか経験できない貴重なこと。そして、育児は『手伝うもの』ではなく、『自らするもの』という意識を持って積極的に取り組めるようになるといいですね。パパが育児に関わっていくことで、ママが仕事でも活躍できる機会が増えていくのも重要だと思います」

      先輩パパや公園で出会ったママたちからのアドバイスをどんどん取り入れて、子供たちやママへのケアに活かしていく姿勢がとてもポジティブで、「育児を通して自分も成長していこう」という気持ちが伝わってきました。次回は、実際に育休を取るとなると心配になる「お金」や育休取得時に活用した「制度」について詳しく教えていただきます。

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      ファザーリングジャパン会員

      小原功嗣(こはら こうじ)

      妻、長女(5歳)、長男(1歳)の4人家族。※ 現在、約1年間の育児休業中。製薬会社に勤務した後、コンサルティング会社に転職。プライベートでは、子育て世代の父親を支援するNPO法人「ファザーリングジャパン」会員として、家族の絆を深め、夫婦共に仕事も人生も両方楽しむために、男性育休取得の推進プロジェクトを牽引。自身のインスタグラムでも、子育てに励む日々を発信中!

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