【目次】
今さら聞けない、タオルの買い替えどきって知ってる?
年末年始は日用品の買い替えにうってつけのタイミング。皆さんは、タオルをどのくらいの頻度で買い替えていますか? 少しくたびれてきたけど、まだ使えるし…と先延ばしにしているうちに、気づけば何年使っているのかわからない!なんて人もいるかもしれません。一方で、近年の衛生意識の高まりから、肌に触れるものにはとにかく気をつけたい、という人もいることでしょう。まずは、その実態をアンケート調査しました。
意識調査! タオルを買い替えるタイミングは?
小学館IDによるアンケート調査。回答件数572件、調査期間:2022年12月1日〜9日
アンケートの結果、「1年に1回」が33.1%と多数派になりました。「数ヶ月に1回」という回答と合わせると、約半数の人が1年以内にタオルを買い替えていることがわかります。一方で2年以上使ってから交換する人や、「気にしたことがない」という人も約2割ずつという結果に。
【皆さんの声】どんなタイミングで買い替えていますか?
「ゴワゴワになってきたとき、ニオイが気になるとき(数ヶ月に1回/デジタルパーマ・30代)」
「半年くらいでゴワゴワ感が気になってくるので、そのタイミングで変えることが多いです(数ヶ月に1回/はるぺこ・40代)」
「水分の吸収が悪くなったり、ふかふか感がなくなったら(数ヶ月に1回/Shamifox・40代)」「顔を拭いたときに雑巾くさいと感じたとき(1年に1回/さわこ・30代)」
「だいたい毎年年末にご苦労様と新しく替えます。そして古いタオルで掃除します(1年に1回/キャラメルサンド・40代)」
「ガシガシに固くなったら、年末に雑巾にして新しいタオルに変えます(1年に1回/せいら・30代)」「色がくすんだり、汚れてしまったりしない限り使い続けてしまいます。変え時がよくわからない(2〜3年に1回/えりりん・40代)」
「バスタオルは縁がほつれてきたら、諦めて買い替える。フェイスタオルは黒ずんできたりカビが生えたら諦める(2〜3年に1回/まき・30代)」
「ゴワゴワしてきたとき」など、肌触りに変化を感じたら交換という声が目立ちました。その他にはニオイや黒ずみが買い替えのポイントになるよう。年末のタイミングで新しいものに交換し、古いものは大掃除に使うという声も複数見られました。また、「引越しのタイミングで買い替えているので4〜5年に1回」という意見や、中には「数年使って穴があいたらやっと交換」という人も!
では、実際タオルの正しい買い替えどきとはいつなのでしょうか。ふかふかの肌触り、少しでも長持ちさせられるとうれしいですよね。洗濯の際に気をつけたほうがいいポイントはあるの? 気になる疑問の数々を、タオル選びのプロ・「タオルソムリエ」の尾谷美紀子さんに伺いました!
お話を聞いたのは…
今治タオル 南青山店 尾谷美紀子さん
タオルソムリエは、“お客様が本当に必要としているタオルを理解し、選ぶことのできる専門アドバイザー”。タオルソムリエ資格試験をパスした人だけが、その資格を得ることができます。タオルの歴史・製造工程、お手入れ方法や最新のタオルトレンドまで熟知する、まさにタオル選びのプロ!
気になるタオルの疑問を、プロが解決!
古くなったタオルは吸水性が低下するだけでなく、雑菌が繁殖するなど不衛生な状態になりがち。さらに摩擦が強くなり、肌に負担をかける可能性も…。定期的に新しいタオルに交換することで、肌触りの良さを楽しめるだけでなく、肌荒れの予防にも繋がります。とくに子どものデリケートな肌には、衛生的でやわらかなタオルを使いたいものです。
まずは自宅のタオルの状態を、チェックリストで確認してみましょう。
タオルソムリエ監修!【完全版】タオル買い替えチェックリスト
とくに注意したいのは、黒ずみやイヤなニオイ、黒い点です。これらは蓄積した汚れや雑菌、カビが原因。チェックがついたタオルは、早めに交換したほうがよさそうです。ほつれは少しであればカットして使用すればOKですが、目に見えてほつれが増えて気になるようであれば、買い替えがおすすめです。
おろしたてのふわふわ感を長く楽しみ、快適に使うためのお手入れ方法
「タオルを長持ちさせるには、同じタオルを頻繁に洗濯して使うのではなく、複数枚をローテーションするのがおすすめです。買い替えのタイミングはタオルの所有枚数や使用頻度によって人それぞれ。タオルの状態をこまめに確認して、ご自身にぴったりのサイクルを見つけていただけるとうれしいです。私は自分や家族のお誕生日には、新しいタオルで気持ちよく新しい1年を迎えることにしていますよ」(尾谷さん・以下同)
タオルの寿命は、洗濯回数や使用年数だけで決まるわけではないのだそう。清潔に使うためには、自宅のタオルの状態をきちんと把握しておくことが大切です。
そんな消耗品のタオルですが、毎日肌に触れるものだからこそ、心地よいふんわり感と快適さを長持ちさせたい! そのためのお手入れ方法を尾谷さんに聞きました。
1. 新しいタオルは、必ず洗ってから
タオルは直接身体にふれるもの。新品のタオルも、必ず洗ってホコリを落としてから使用しましょう。
2. 過度の柔軟剤は使用しない
柔軟剤は静電気を防止したり、生地を柔らかく感じさせる反面、タオル本来の吸水性を損ねたり毛羽が出やすくなる原因につながることも。長く吸水性を持続させるためには、できるだけ柔軟剤は使用しないのがベター。「タオルが固くなってきた」と感じたときに、少量を使うのがおすすめです。
3. たっぷりの水でヒラヒラと洗う
たっぷりの水で洗うことで、生地が傷みにくく毛羽落ち防止効果も。洗濯機には詰め込みすぎず、ゆとりをもって洗うことが大切です。ドラム式洗濯機では水量が少なく設定されているので、少し多めの水量で設定しておくとよいでしょう。
4. 風通しの良い日陰でパタパタと干す
長時間の直射日光は繊維を固くする原因に! また紫外線は生地の褪色を早めるため、風通しの良い日陰で干しましょう。干す前にタオルを大きくパタパタとふってパイルを立たせることで、ボリュームや柔らかさが増し風合いが持続します。
5. 使わないタオルは洗って保存
いただきもののタオルは、すぐには使わないこともありますよね。その場合、箱詰めのままにしておくと折り目部分の生地が弱くなったり、表面と内側で褪色の度合いが変わってくる原因に。一度箱から取り出して洗ってからしまいなおしましょう。
6. パイル抜けは根本で切る
パイルは爪などにもひっかかりやすいもの。伸びたり生地が詰まってしまったら、根元で切りましょう。タオルの織り方の特性上、それ以上進むことはありません。
「タオルを長持ちさせるためには、他の衣類とは別にタオルのみで洗ったほうがおすすめです。もし衣類などと一緒に洗う場合は、タオルをネットに入れることで糸のほつれを防いだり、毛羽が衣類へ移るのを防いでくれます。また洗面所やキッチンなどにかけているような、使用頻度の高いタオルも、1回使用したら洗濯するほうがよいでしょう」
何かと忙しい年末年始、朝洗濯して夜まで干しっぱなしだったり、逆に仕事から帰ったあとに洗濯機をまわして、夜の間に部屋干しして…ということもよくありますが…。
「前述のように、タオルを長時間直射日光に当ててしまうと生地が硬くなったり、紫外線によって色褪せの原因になりますので、干しっぱなしはNGです。
部屋干しする際には生乾きを防ぐために洗濯物の間隔をできるだけ広くして、なるべく早く乾燥させることがポイントです。カーテンレールなどにタオルをかけて部屋干しすると、カーテンの汚れや菌がタオルに付着してしまうことがありますので注意。最近では、ハンガーに干せるサイズの〝ミニバスタオル〟も人気です。通常のバスタオルより乾くスピードも早いですし、おすすめです」
タオルの寿命を縮める行為は、他にもあるのでしょうか?
「使用済の濡れたタオルを洗わずに長時間放置してしまうと、菌や黒カビが発生したり、ニオイの原因になるので注意が必要です。また乾燥機は仕上がりはふんわり感じますが、自然乾燥よりも生地が縮みやすく、寿命が短くなる傾向があります。もし乾燥機を使用する場合は、温度を低めに設定しておくのがおすすめです」
日常的に使うものを新年に新調すると、よい1年になるという話もありますよね。新しい年のはじまりに気持ちよくスタートを切れるよう、タオルへの感度を高めてみてはいかがでしょうか。まずは今、自宅にあるタオルのチェックから取り組んでみて。お手入れのポイントを押さえて、タオルとのいい関係を築いていきましょう!
この機会にタオルを新調したい、という方は、こちらの記事もあわせてチェック! 今回お話を伺った尾谷さんが自信をもっておすすめする、高品質な今治タオルアイテムをご紹介します。
取材・文/徳永留依子
▼あわせて読みたい