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WOMEN女妻母、働くいい女のある日、ある瞬間

2018.06.19

『“気がついたら今がある”渡仏10年で得たものとは』女・妻・母~今月の女:芳野まいさん

女として、妻として、母として、それぞれのステージで働く女性の生き方をクローズアップ。Domaniで連載中の魅力あふれる女性たちの姿をお届けします!

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プルーストにハマって30年。フランス文学研究を起点に、映画や洋服、食について発信しています。

今月の女:芳野まいさん
フランス文学研究者
東京成徳大学経営学部准教授
一般財団法人セゾン現代美術館業務執行理事
NHKラジオフランス語講座講師・46歳

ファッションは戦略的なメッセージ。そこに知性やセンスが表れます

今年は日仏交流160周年。芳野さんのライフワークは20世紀初頭の作家マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』を軸に、小説や映画の中のファッションや文化について研究・発信すること。「スタイルアイコンの系譜―シャネル」「フランスのライフスタイルと食文化」など精力的に講演を行っている。

「15歳で彼の本を読んだ瞬間、背骨に温かい水を注ぎ込まれたような感覚があって。“何故こんなに惹かれるのか、絶対追いかけなきゃ”と。そこから30年、フランスにハマって学んで、今や私の人生そのものです」 

東大在籍中に留学生としてソルボンヌ大学で学びながらファッションや食取材の通訳、芝居の翻訳のアルバイトを精力的に続けたことからフランス文化に精通。生の知識の膨大な蓄積が現在の多彩な仕事の鉱脈となる。博士課程での研究が修了し、ふと気づけば渡仏10年。33歳で帰国、大学講師の職に就く。

「30代後半は日本の実社会への適応に懸命でした。大学やラジオ講座の仕事を受け、小説読みにしかできない伝え方をしたいと独自のスタンスにこだわりました。たとえばプルーストの小説では、ファッションは登場人物の“言葉”として描かれます。仕事服は自分がどんな人間か、社会に伝える際の戦略です。うまく伝えるにはメッセージを絞り、素材としての自分の体を熟知すること。私は用途に応じて服を仕立て屋さんにお願いしています」

そんな芳野さんだが、今回の取材依頼書の企画タイトルを見て、はっとしたと微笑む。

「気がついたら、今に至っていたという感じなんです(笑)。女であることを楽しんで、引き受けて生きてみたいと思います」

Profile
よしの・まい/1972年、東京都生まれ。15歳でプルーストの小説を読んだことをきっかけに東京大学教養学部教養学科フランス科に入学。23歳でフランス政府給費留学生として渡仏。ソルボンヌ大学で学び、33歳で帰国する。その後学習院大学大学院助教、NHKラジオフランス語講座講師に。40歳でセゾン現代美術館業務執行理事に就任、42歳より東京成徳大学経営学部准教授としてファッションビジネスの講義を担当。

Domani2018年6月号『女[独身]、妻[既婚子供なし]、母[子供あり]Catch! 働くいい女の「月曜16時』より
本誌撮影時スタッフ:撮影/真板由起(NOSTY) ヘア&メーク/今関梨華(P-cott) 構成/谷畑まゆみ


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