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LIFESTYLE インタビュー

2023.01.20

【宝塚歌劇団OGリレー連載/飛龍つかささんvol.1】天寿光希さんからのお手伝いバトン

 

天寿光希さんからご紹介いただいたのは、元花組男役の飛龍つかささん。パッと照らしてくれるようなポジティブオーラは、退団した今もご健在。意外な一面も引き出しつつ、4回にわたって飛龍さんの魅力をお伝えします。

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「ヤス」を演じられたことは、私の宝塚人生においていちばんのご褒美でした

前回ご登場いただいた元星組男役の天寿光希(てんじゅ・みつき)さんからのバトンは、元花組男役の飛龍つかさ(ひりゅう・つかさ)さんへ。天寿さん91期、飛龍さん98期と学年差があり、組も違うおふたり。飛龍さんが天寿さんのお手伝いをしていたご縁により、天寿さんにご紹介いただきました。

天寿光希さんのコメント

つかさの組配属は星組ではないのですが、組まわりの時に一緒になりました。ご縁があってお手伝いをしてくれていた下級生のひとりで、特別な想いがあります。元気にしてるかな?

 

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退団(フェアウェル)後に天寿さんとはお会いになりましたか?

飛龍さん(以下敬称略):プライベートで一度お会いしました。ずっと素敵でいてくださるので、その時に「ずっとついていこう」と改めて思いました。今回も天寿さんからつないでいただいたとのことで、本当にうれしいです。

宝塚歌劇団を退団されたのが、2022年9月。「退団の実感がわくのは、次の花組公演を客席から観る時」と話されていましたが、実際にご覧になられていかがでしたか?

飛龍:全国ツアー(『フィレンツェに燃える/Fashionable Empire』)とバウホール公演(『殉情』)ではまだそこまで実感がわかなかったんです。やはり花組生全員がそろった大劇場公演を観る時に、じわじわと実感するんじゃないかなと思っています。

なので、全国ツアーとバウ公演はただただ楽しませていただきました(笑)。下級生ひとりひとりの活躍がうれしく、上級生の素晴らしさを改めて感じることができて幸せな時間でした。上級生の姿を見て下級生がどんどん成長していくんだなと思い、タカラヅカって本当にいいところだなと胸が熱くなりました。

バウホール公演の出演者はほとんどが下級生で、もう「子供たち」って感じで。産んだ記憶はないですけれど…(笑)。真摯に取り組んでいるのが客席にも伝わってきて、その立派さと活躍がうれしかったです。これからも花組は安泰だなと思いました。

「花組」の魅力をひとことで表すとなんでしょうか?

飛龍:以前同じことを聞かれた時に「粋」と答えたことがあるんです。それは今も変わりません。花男・花娘は、「一番歴史がある花組」にものすごく誇りを持っていて、表現する時は必ず「品」を失わないように心がけています。クールさもエレガントさも、品格が大事。それはもうDNAレベルで受け継がれていて、それをひとことでまとめると「粋」になるんじゃないかなと思っています。

『うたかたの恋』もきっととても素敵なんでしょうね。

飛龍:楽しみですよね。花組はコスチューム物もとてもよく似合いますし、美しさや儚さがあることも強みだと思っているので、本当に楽しみ!

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飛龍さんといえば、歌もダンスもお芝居もオールマイティに活躍されていた印象です。ご自身はなにがお好きでしたか?

飛龍:下級生の時からずっとお芝居が好きでした。歌とダンスはお芝居の延長だと思っていて、その土台にあるお芝居を私はいちばん大切にしたいと考えています。大切ですし、好き。だけど、どれも苦手意識を持っていました。器用なイメージを持たれがちなのですが、実はできるようになるまで人一倍時間がかかるんです。密かに何十倍もやっておかないとできなくて、毎回死にものぐるいで初日に間に合わせていました。

舞台に立てることもそうですが、その舞台を観に来てくださるお客さまがいるということは当たり前なことじゃない、これは奇跡なんだと常に思っていました。観に来てくださる方に、絶対にいいものをお届けしたいという曲げられない自分の信念があり、それに向かって進んでいました。歌もダンスも、やればやるだけ深みが出せるものなので、面白いなぁと前向きにとらえて取り組んでいました。

私はやっぱり、『銀ちゃんの恋』のヤス役が印象深いです。

飛龍:ヤスを演じられたことは、私のタカラヅカ人生の中でいちばんのご褒美だったかもしれません。

オーディションでヤス役をつかみ取ったと言われていましたね。どんなオーディションだったのですか?

飛龍:ヤスと小夏のある場面のセリフを読む、というオーディションでした。どうしてもヤスがやりたくて、すごく気合いを入れて、ただならぬ覚悟でオーディションを受けたのを覚えています。そんなことがあったので、なお一層、作品にのめり込むことができていい経験だったと思っています。

あの時、自分はヤスでしかなくて、観てくださった方も「飛龍つかさに会えた気がしない」と言ってくださって。役に憑依する、役を生ききる。それが体感できたのは初めてだったかもしれません。同時に、鐘が鳴った気がしました。

鐘が鳴るタイプですか?

飛龍:そこまではっきり「鳴った」と感じたわけではなく、思い返せばあの時に鐘がなったんだなと後から思いました。あの頃はただただ邁進していて、やり切った後に満ち足りた気持ちがあり、そこで後悔はないなと心から思うことができたんです。

ずっと上を見てがむしゃらに進んでいた時に出合った役がヤスで、自分が思っている以上の達成感とお客さまからの評価をいただくことができて、「あぁ、やり切ったな」と。

飛龍さんは小劇場公演がお好きだったそうですね。

飛龍:劇場のサイズ感と出演者の人数感が好きなんです。もちろん大劇場のショーも外せないです。ショーを観て宝塚歌劇団に入りたいと思ったくらいなので。でも小劇場公演にはショーがなくでお芝居に全集中でき、役に没頭できるのが楽しいんです。

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