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2023.04.03

ワインの上手な開け方とは? コルク栓が途中で折れたらどうする? 専門家が解説

 

ワインのコルク栓の上手な開け方を、京都で100年以上続く老舗ワイン商「ワイングロッサリー」の3代目・吉田まさきこさんに教えてもらいました。コルクが途中で折れてしまった時の対処法や上手な注ぎ方まで、わかりやすく解説します。

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ワインを開ける「ポンッ」という音を聞くと、「楽しい時間が始まる!」と気分が高まるもの。反対に、ワインを開けるときに、コルクが割れてしまうと場も盛り下がってしまいます…。できれば格好よくワインを開けたいですよね!

本記事では、ワインの上手な開け方を京都で100年以上続く老舗ワイン商「ワイングロッサリー」の3代目・吉田まさきこさんに、ワインを素敵に開ける方法を教わります。

ワインのコルク栓の役割

ワインの栓には、コルクが使われています。なぜコルクが用いられているのか、その役割とコルク栓の特徴について見ていきましょう。

ワイン 開け方

コルクとは?

コルクは、ブナ科の常緑大高木、「コルク樫」の樹皮から作られます。コルク樫は、主に地中海沿岸に生息し、世界で最も栽培されているのがポルトガル。樹齢25~30年以上になると樹皮を採取し、加工してコルクが作られるのです。

また、コルクを作る際は、木を伐採するのではなく、樹皮だけを丁寧に剥ぎ取られます。そうすることで、新しい樹皮が再び出てくるのです。コルク樫は樹齢200年になるまで9年に1回のペースで、剥皮が行なわれますよ。

ワインのコルク栓の役割は?

なぜワインの栓にコルクが使われているのかというと、それは機密性に優れているから。コルクは軽く、弾力性に富み、ワインの水分を吸うことで膨張し、ワインを密閉することができます。

また、ワインは酸を多く含む飲み物です。しかしコルクは液体に強く、酸にも強く腐りにくいという特性を持ちます。そのためコルク栓を用いることで、ワインの品質を保ちながら長期間保存することができるのです。

ワインのコルク栓の開け方

ワインのコルク栓を開けるには、主にワインオープナーと呼ばれる道具を使います。「ソムリエナイフ」「セルフスプリング式」「ウイング式」「2枚刀式」、それぞれのワインオープナーを使ったコルク栓の開け方を見ていきましょう。

ワイン 開け方

ソムリエナイフ

ソムリエナイフは「てこの原理」でコルクを抜く、折り畳み式のワインオープナー。レストランやバーなどでソムリエが使っているのがこのソムリエナイフです。ソムリエナイフは、ナイフ、スクリュー、ハンドルの部分に分けることができます。では、ソムリエナイフを使ってワインを開ける手順を見ていきましょう。

1:キャップシールを剥がす

まず、ナイフ部分を使ってキャップシールを剥がします。片方の手で、ワインボトルをしっかりと持ちましょう。そしてもう片方の手でソムリエナイフを持ち、キャップシールに親指とソムリエナイフのナイフ部分を押しつけて切ります。切る際は、ボトルを回すのではなく、半周したらソムリエナイフを持ちかえて、もう半周切るのがポイントです。

2:スクリュー部分を刺す

次にスクリュー部分でコルク栓を抜きます。ソムリエナイフのスクリュー部分をコルク栓の中央に当てましょう。この時、スクリューの先を少し斜めに刺し、そこから垂直にするのがポイント。スクリュー部分が垂直に立ったら、ハンドルを3回転させましょう。

3:コルク栓を抜く

ソムリエナイフのフックの部分をボトルに引っかけ、「てこの原理」コルク栓をまっすぐ引き抜きます。斜めになるとコルクが折れるので、「まっすぐ」を心がけるのがポイントです。

ソムリエナイフは難しいように思いますが、慣れると一番簡単でスマートに使えるためオススメですよ。

セルフスプリング式

セルフスプリング式は、力に自信がない方におすすめのワインオープナー。キャップシールを剥がしたボトルに本体を固定し、コルク栓にスクリューを刺します。あとはハンドルを回すだけ。コルク栓にスクリューが刺さり、そのままハンドルを回し続けると、コルク栓が勝手に抜けるという仕組みです。こちらも簡単でオススメです。

ウイング式

スクリューの両脇に、「ウイング」と呼ばれる羽のような取手がついているのが特徴のワインオープナーです。スクリューをコルク栓に刺し込んでいくと、両脇のウイングが上がっていきます。そのウイングを押し下げるとスクリューが持ち上がり、コルク栓を抜くことができますよ。

2枚刃式

2枚の刃がついた、2枚刃式のワインオープナー。ボトルとコルク栓の隙間に2枚の刃を差し込んで、引き抜きます。コルクに穴を開けないため、コルク片が誤ってボトル内に落ちることが少なくなります。そのため、ヴィンテージワインなど脆くなったコルク栓を抜く際には、この2枚刃式のワインオープナーがオススメでしょう。

コルクが折れてしまった時の対処法

コルクが途中で折れてしまったら、まずは2枚刃式のワインオープナーがあれば、折れたコルクを挟んで引き上げることができるかもしれません。2枚刃式のものがない場合は、折れたコルクは一度ボトル内に落としてから引き上げます。

落としたコルクはビニール紐を使って引き上げることが可能です。ビニール紐は30cmにカット。輪にして固く結び、結び目と反対側の部分のビニールを裂きます。輪っかになったビニールヒモの、裂いた方を下にしてワインボトルの中に入れると、コルクをキャッチしやすくなります。裂いたビニールがコルクに絡まりやすい性質を利用した取り方です。ボトルの口付近までコルクを引き上げたら、ワインオープナーなどを使って取り出してください。

また、「コルクリフター」というUFOキャッチャーのような形をしたコルク引き上げ専用の機械もあるので、常備しておくと便利かもしれませんね。

スクリューキャップを開ける方法

「スクリューキャップ」とは、ワインキャップを手でねじると簡単に開けることができる、金属製のワイン栓のこと。片方の手でスクリューキャップの切れ込みよりも下の部分を握ります。もう片方の手でワインボトルの下の方を持ち、そのままボトルを時計回りに回転。カチッとキャップが開く音がし、そのままキャップを回したら栓が開きます。

上手なワインの注ぎ方

ワインのコルク栓が開いたら、つぎはグラスにワインを注ぎ入れます。上手なワインの注ぎ方をチェックしていきましょう。

ワイン 開け方

ワインを注ぐ手順

・ラベルは上に向けて持つ

ワインの顔であるラベルは相手に見えるように上に向けて持ちます。その際、ボトルを持つ手がラベルにかからないようにすると素敵ですよ。

・ボトルは両手でも片手で持ってもOK

ワインを注ぐ際、無理にボトルを片手で持たなくても大丈夫。ワインがたくさん入っているボトルは、思っている以上に重たいもの。「こぼしてしまうかも…」と思ったときは、両手でボトルを持ってもOKです。

・ワインはグラスの3分の1を目安に注ぐ

ワイングラスが比較的大きく作られているのは、ワインの香りを楽しむため。グラスに空間がある方が香りをより感じることができます。そのため、注ぐワインの量は、グラスの3分の1の量を目安に入れると良いでしょう。大きいグラスの場合は、もっと少ない割合の量を注ぐときもあります。

・軽くひねりながらボトルをあげる

ワインを注いだ後の液だれを防ぐために、ボトルをひねりながら持ち上げるのがポイントです。

最後に

大切な人との食事や、お祝いごとで飲まれるワイン。そんな場面でスマートにワインを開けることができたら素敵ですよね。ワインオープナーには、様々なものがあります。自分に合ったワインオープナーを見つけると、ワインをより楽しめると思いますよ。

画像ALT

監修

吉田まさきこ

京都で100年以上続く老舗ワイン商「ワイングロッサリー」の3代目。
J.S.A.認定ソムリエ
シャンパーニュ騎士団公認 オフィシエ(将校)
アルザスワイン騎士団公認 シュヴァリエ(騎士)
アカデミー・デュ・ヴァン講師

ヨーロッパを中心に世界各地のワイン生産地を幾度も訪問し、ワインを学ぶ。それら一流の生産者たちとワインイベントを開催し、交流のコーディネイトを行なう。ショップでは世界各地の地域のワインを多種取り扱うが、特にブルゴーニュ、シャンパーニュ、アルザスでの滞在が長いためこの地域のワインは日本有数の品揃えを持つ。初級~専門分野までのワインセミナーも多く実施し、中でも京都の持つ和の食文化とワインのマリアージュを強みとしている。

構成・執筆/京都メディアライン

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