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LIFESTYLE インタビュー

2023.10.09

【連載/こじらせ男のひとりごと#9】EXIT兼近大樹さん、恋愛嫌いを再確認した30代。こじらせながら生き残る方法

 

とんがってた子ども時代を経て、初恋を経験するものの、早くから非婚宣言。そんな兼近さんが30代になってから感じた自身の変化を語ります。

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悩みは「欲しいものが見つかっていない」こと。人生第二章での探しもの

初恋の人への思いを十数年引きずってきた兼近さんが、その思いにひと区切りをつけたのが、30歳のとき。でも、いまだに恋愛にも結婚にも無関心。悪かった子ども時代より、「今のほうがこじらせているかも」と打ち明ける兼近さん。その本音に迫ります。

語り/兼近大樹(EXIT)

お酒は飲まないし
12時前には家に帰ります

何もかもうまくいかなくて、こじらせ続けていたのは、中学時代。いや、あれはこじらせとは次元が違いすぎるな。となると…、実はこじらせているのは、30代になってからかもしれません。

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10代で好きになった初恋の人を思い続けて、恋愛も結婚もしないと決めたまま30歳を迎えました。芸人になったときの目標だった小説を書き終えて、人生の第一章が終わったのを実感したときでもありました。そこでいったん、それまでの思いを吹っ切って、さて、みんな恋愛ってどうしているんだろうと興味をもつようになって。人の話を聞いてみたり、食事会にも参加するようになりました。それまでは、誘われても行かなかったし、閉じこもってばかりだったから。そして、何より人づきあいの時間がうざかった。

いざ参加してみてわかったのは、「やっぱり予想どおり」だったということ。試さずに嫌がってただけだった自分の、答え合わせがやっとできた、という感じです。飲み会に来るような異性を好きになることはないし、そもそも飲み会は好きじゃない。そしてやっぱり時間がもったいない。唯一、参加してもいいと思えたのは、自分の知らないことを教えてもらえる場だけ。そこでは聞き手に回ることがほとんどで、お酒を飲むこともありません。そして、12時前には家に帰る。やっぱり、このスタイルが俺には合ってるみたいです。

同世代の恋愛・結婚トークには
ついていけない

人の恋愛話も聞くようになって、くだらねえなと思ったり、面白ぇなと思ったり、みんなが中学生のころにやっていたことを、改めてやってはみたけれど、同世代の恋愛・結婚トークにはうまくついていけないし、周囲との差をますます感じるばかり。周囲とうまくつきあえなかった小中学生のときと、変わっていないんです。

もちろん、異性からのアプローチは以前からありますよ。どう対処するかわからないから、同居人や相方に相談するけど、だいたい「やめたほうがいい」という結論に落ち着きます。だって、DMを送ってくるなんて怪しいし、DMから恋愛が始まるなんて、絶対おかしい。送ってこられても、しんどいです。かといって、バラエティ番組でいいなと思った人がいても、話すタイミングさえありません。収録が終わったら雑談もなしに、みんな無言で即帰ります。俺が早く帰るのは、もっと寝たいし、もっとゲームをしたいから。そうか、恋愛はやることのない人がやるもんだったんだ。これは最近わかったことです。

そもそも、恋愛経験がないから、どうやったら人を好きになれるのか、どんな恋愛をしたいのか、想像がつきません。出会い方いって、何があるんですか? 道端で絡まれている女性を救う? タイムリープして出会う? いや、ありえないでしょ。まだ俺には、「そのとき」が来てないだけなのかもしれないけど。

今日使ったお金は飲み物140円だけ。
それでいいんです

でも、恋愛しないってことには、いいこともあるんです。好きな人に気に入られるような発言をしたり、結婚したならその家族のことまで考えて行動したりしないで済む。ブレーキかけずに、好きなことを言えるのは、今の俺の仕事のベースになっています。芸能界が不安定で、未来が読めない今、みんなが不安を感じながら働いている。業界の勢力図も刻々と変わるし、コンプライアンスもますます厳しくなっている。それに乗じて、水面下で足の引っ張り合いもすごく多い。だからこそ、人の目を基準にするんじゃなく、自分にしかできないことを自分で確立させていくしかないんです。それも、時代の変化とともに変わりながら。

芸能界が、華やかでガンガン稼げる世界でなくなってきているのも、事実です。そして、いつどんな理由で働けなくなるのかも、正直わからない。だから、30代のうちに両親と自分の老後資金くらいは貯めておかなきゃならない。そのあたりは、ちゃんと計算してますよ。高い税金も払わなくちゃならないし、やっぱり結婚どころじゃありません。

いまだに服は全身いただきものだし、食事はロケ弁とラーメン。今日使ったお金は自販機の飲み物だけ。ハロウィンもクリスマスも、特別な予定はありません。それでいいんです。だって俺が幸せなんだから。贅沢をするなら、未来のために使いたい。そういえば最近、母親に車を買いました。自分に買いたいものは、ありません。そろそろ買わなくちゃと思っているのは、洗剤とかティッシュとか、ですかね。

そっか。悩みはないとずっと思ってきたけれど、「欲しいものがまだ見つかってない」ことが、俺の悩みなのかもしれない。これ、やっぱこじらせてますね。(おわり)

芸人

兼近大樹

かねちか だいき/1991年生まれ、北海道札幌市出身。2017年、りんたろー。とEXITを結成。現在のレギュラー出演番組は、『ホンマでっか!?TV』、『ラヴィット!』(隔週金曜)、ラジオ『EXITのオールナイトニッポン0』など。2023年10月からは『メシドラ 兼近&真之介のグルメドライブ!』がスタート。現在、47都道府県ツアー「47°M~2023年中に達成する持続可能な47のファンミ兼チャLIVE~」開催中。
ツイッター:https://twitter.com/kanechi_monster
インスタグラム:https://www.instagram.com/kanechikadaiki
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCr_Zyf2yUXCyk-hUSXFqcaQ

12月10日、EXIT過去最大規模の単独ライブ開催!

47都道府県ツアーのラスト公演として、東京ガーデンシアターでの「かつて見たことのないコント中心のライブ」(by兼近さん)を開催! 「面白さの多様化が進むなか、みんなが楽しい、面白いと思えることを考えていったら、“物語”にゆきつきました。物語の中にいろんな種類の面白さを盛り込み、五感に訴えかける。そんなライブになる予定! え、想像がつかない? それでいいんです。って、めちゃくちゃハードル上げてますが、実際に見て、全然期待を超えられなかったら、それも笑ってやってください」

「チャランの園 1億年と2千年たっても笑わせる ~カネチ&リンと林檎かじり散らかしてアチャーな新人類創生計画ブッカマ!!~」 2023年12月10日(日)開演17時 東京ガーデンシアター 詳細・申し込みはこちら

 


撮影/高木亜麗
ヘア&メイク/五十嵐将寿
取材・文/南 ゆかり

連載:こじらせ男のひとりごと

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