Q:地震や災害が来たら、お金は持って出るべき?
答える人/井戸美枝さん(ファイナンシャルプランナー)
A:5万円あれば十分。重要書類はデジタルで保管
大金も通帳や印鑑も必要ありません。なにかの出費に備えて5万円ほどあれば、十分です。今、被災者には銀行などで身分証明なしで(スマホなどで本人確認ができれば)、お金の引き出しもしてくれる体制が整いつつあります。
いざというときのために用意しておきたいのは、免許証、保険証書、家の登記簿、それから家族みんなの口座がある銀行や郵便局の一覧表(詳細な口座番号などは不要。使っていない口座もすべて)。それらを写真に撮ったり、エクセルにしたりしてまとめ、クラウド上に保管しておきましょう。被災者に限っては、そうした基本的な情報だけで、手続きが進められるようになってきています。
なによりも最優先するべきは、お金より身の安全。そして生きていくための知識。阪神淡路大震災を経験した私としては、つくづくそう思います。
ファイナンシャルプランナー
井戸美枝
CFP®、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題をわかりやすく解説。社会保障審議会企業年金部会委員。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに数々の雑誌や新聞で執筆。近著に『100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!』(集英社)、『大図解 届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)
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