相違とは?意味をご紹介
相違とは、二つのものの間に違いがあることです。たとえば、「事実と相違がある」とは、事実と異なる部分もあるという意味を指します。
「事実と異なる」と表現すると事実は何も含まれていない印象を与えますが、「事実と相違がある」といえば、事実に沿ったものもあるという含みがあり、幾分穏やかな印象になるかもしれません。
【相違】そうい
二つのものの間にちがいがあること。「事実と―がある」「案に―する」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
■「相違がある」「相違がない」と使うことが多い
相違は、「相違がある」「相違がない」と表現することが多いです。たとえば、次のように使います。
・パターを買いに、ゴルフショップに出かけた。去年のモデルとまったく同じと店員はいうが、グリップの太さや素材の感触に相違がある。
・彼は文章をすべて書き直したといったが、元の文章とほとんど相違がなく、どこを書き直したのかわからない。
■相違が含まれた言葉
相違が含まれた言葉には、次のものが挙げられます。
・相違点
・相違ない(相違無い)
相違点とは、異なるポイントのことです。たとえば、「この二つのカーディガンの相違点はボタンの形だ。ほかはすべて同じだ」のように使えます。
また、相違ないとは、「まちがいがない」「確実である」という意味で使われる言葉です。たとえば、次のように使います。
・彼の証言は事実で相違ないと思われる。
・今回の取引の代金を相違なく受け取った。
相違と類似する意味の言葉
相違と似た意味で使われる言葉としては、次のものが挙げられます。それぞれの使い方やニュアンスについて見ていきましょう。
差異
差異(さい)とは、ほかのものと異なる点、ものとものの違いを意味する言葉です。差(さ)とも表現できます。
・彼とわたしの差異は、努力を継続できるかという点もあるが、もともとの能力も異なる。
・小さな差異が気になって、前に進めない。
差違(さい)と、表記することもあるようです。
食い違い
食い違い(くいちがい)とは、食い違うこと、あるいは食い違うポイントのことです。食違い(くいちがい)と表記することもあります。
・事故目撃者の証言が食い違っている。実際のところはどうだったのだろうか。
・駅前開発の推進派のなかで、意見に食い違いが見られるようだ。次の会議までには、食い違いを調整しておくほうがよいだろう。
また、塀や土手などが互い違いになるように作ってあることも、食い違いと呼びます。
・塀が食い違いに作ってあり、おしゃれに見える。
・彼女とわたしは、毎日土手の食い違いのところで別れる。
齟齬
齟齬(そご)とは、物事がうまくかみ合わないことや食い違うことです。こちら側の意図と異なるように相手が理解し、ゆきちがいが生じたときなどにも使います。また、鉏鋙(そご)と記載することもあります。