帯同とは?
帯同は「たいどう」と読み、ともに連れていくという意味です。自分が中心となり、誰かを連れていくときに使います。
似た言葉に「同行(どうこう)」や「随行(ずいこう)」があげられますが、それぞれ意味は異なります。混同して間違った使い方をしないよう、注意しなければなりません。
ここでは、帯同の意味言葉の由来、「同行」「随行」との違いを解説します。
一緒に連れていくこと
帯同とは、連れていくことです。自分が中心になり、相手を一緒に連れていくときに使います。あくまで、言葉の主体が自分である場合に使う言葉です。
帯同の「帯」には「行動をともにする」という意味があり、「同」は「ともにする」という意味です。これら似たような漢字を合わせて、「ともに連れていく」ということを表します。
たい‐どう【帯同】
[名](スル)一緒に連れていくこと。「技術者を帯同して現地に赴く」
[類語]同行・同道・同伴・一緒
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「同行」「随行」との違い
帯同と似た言葉に「同行」「随行」があげられます。「同行」とは相手についていくことで、「随行」は目上の人についていくという意味です。
帯同は自分が中心で相手を連れていくことを表すのに対し、同行は相手が中心になり、自分がついていくことです。混同しないよう注意しましょう。
「随行」も「同行」と同じく相手を中心とする言葉ですが、「随行」はついていく相手が目上の人に限られます。
ずい‐こう〔‐カウ〕【随行】
[名](スル)供としてつき従って行くこと。また、その人。おとも。「大臣の外遊に随行する」「随行員」
[類語]従う・付く・くっつく・お供・随伴・随従・追随
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
同じシーンで、使い方の違いをみてみましょう。
(取引先との打ち合わせに、社員が社長とともに出向く場合)
社長:社員を帯同して打ち合わせに行く
社員:社長に同行して打ち合わせに向かう
社員:明日、社長の打ち合わせに随行することになった
帯同の使い方と例文
帯同は、自分が誰かを一緒に連れていくときに使います。いくつか例文をみていきましょう。
・取引先企業とのミーティングに部下を帯同することにした
・彼は初めての営業先を訪問する際、上司に帯同してもらった
・話し合いには弁護士を帯同して、速やかな問題解決を図るつもりだ
・我が社では、海外赴任する社員は家族帯同を原則としている
・チームでは、試合にトレーナーを帯同している
・パーティに出席した彼は、帯同した家族を友人に紹介した
・試合には怪我や病気など万が一に備え、医師も帯同している
帯同の類義語
帯同には、同じような意味の言葉もあります。連れ立っていくという意味の「同伴(どうはん)」や、連れて歩くという意味の「相伴(しょうばん)」があげられます。
帯同と似ていますが、使う場面はそれぞれ異なるため、正確に理解しておきましょう。
帯同の類義語には、ほかに「連れ立っていく」という意味の「同道(どうどう)」もあります。
ここでは、帯同の類義語を2つ解説します。